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ラブリーファンタジー  作者: 由自不
アナザーライン(仮タイトル)
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閑話 動き出したもう一人の男(Aパート)

俺はどこかにある隠れ里で生まれた純血の影人だ。


俺は幼い頃より師匠からきたる試練の時の為にくる日もくる日も地獄のような訓練とそれと同時に()()()()武器を使いこなせるように何時間も的に攻撃させられ。


あらゆる任務に対応できるように()()()()技能の腕を磨き続けることを要求されて生きてきた。


俺に求められた役割は成人後、他の隠れ里を探しだし、伝統を引き継ぐ後継者を育てることと、きたる試練の時に備えて常に自分を磨き続けることだった。


きたる試練について師匠に聞いたのだがその時がくれば勝手に理解できるという曖昧な回答しかもらえなかった。


そして成人し、隠れ里から目隠しをつけて3日程どこかへと歩かされ、それから他の隠れ里を探すという使命が始まった。



その日々のなかで薬を盛られて寝込みを襲われるというヘマをして俺は片足に致命的な欠陥を得てしまったのだ。


行き倒れたそんな俺を保護し面倒をみてくれたのはセカンドにあるお世辞にも立派だとはいえない孤児院だった。


俺はこの恩を返したかったがいくら力があっても他人の何倍も時間をかけないと歩けず、しかも無理すると熱を持ち体調を崩す俺では他の隠れ里を探す為に町を出るどころかまともに仕事につくことすらできなかった。


ある日そんな虚無感を抱える俺に転機が訪れる。

酔狂にも何の技能も持たない子どもを一から育てて雇うという御仁が現れたのだ。

正直胡散臭いことこのうえない。もし世話になった院長を騙すようなら一太刀位いれてやるとその場に挑んだのだ。


結果的には俺ももう1人の男も一生の稼ぎを軽く越える奇跡の治療薬で無償治療されたことに騙す意思はないと判断した。

本来ならこのはるという御仁に仕えるべきだろうが俺には孤児院への恩を返すことと他の隠れ里を探す使命と弟子を育て上げる使命。それからきたるべき試練の時のことを考えると人生を捧げることはできなかった。

それにただへさえ怪我で身体を鈍らせてた上に錆び付いた技能の修行をやり直さないといけない。孤児院へのお礼は修行の一環として魔物討伐で得たお金で返していこうと思う。


ただいつか弟子を育てて使命を次世代に託し終えたらこの御仁に足を治してもらった恩を返しにいこうと思う。


そんな訳で俺はその日から隠れ里を探しつつ仕事をしながら孤児院に恩返しをし、修行の日々を過ごすのだった。



そんなある日突然俺にきたるべき試練が課されたのだ。


どうやら俺はセブンスの守護者になるために武道大会に参加し、圧倒的大差で優勝しなければならないらしい。


まさか神様直々に試練をいただけるものとは思ってなかった。あの苦しい日々に意味はあったのだと感謝を捧げた程だ。


しかしながら俺はとある動画を見ていかに自分の存在がミジンコだったのかを理解させられる。

動画タイトルはシックス対Gだったと思う。


俺は武道大会をぶっちぎりで圧勝して優勝するということがいかに困難なことなのかまざまざと見せつけられた。今の俺ではシックスの守護者のように手も足も出ずに負けるだろう。


とはいえ神様の試練を諦めて良い理由なんてないその日から俺は修羅になった。


俺が最初に取りかかったのはあの戦いに参加したものを例外なく無力化した幻を攻略することだった。


そのヒントはきっと学園都市の書庫にあると幻影関連を調べまくった。

どうやら幻影というのはいくつか種類があるようで主に薬や劇物による酩酊作用や妖術と呼ばれる怪奇な物に反射物等を用いた虚像を写し出す物、存在のデータ情報を虚空に写し出すもの。悪霊と呼ばれる霊的な存在が死の世界へと誘う為に作り出す夢、自らの欲望の為に自身が作り出す現実逃避、認識阻害の魔道具、最後が呪文を用いて相手の身体に呪いを植え付けるもの。最後のは代表例が呪文というだけで種類問わず禁書指定らしい。


とにかく幻影を攻略しなければいくら強くなろうとも同じ土俵に立つことすらできない。

俺は該当する魔法書や禁書を片っ端から解読していった。ハズレも多いし、そもそも難解過ぎて糸口すら掴めない書物も多かった。

何故賢者と呼ばれる者達は無駄に比喩や暗喩を使ったり暗号化したり、別の書物のどこに詳しく記載されてるとだけ書いて読む人間が知ってる前提で魔法書を作るのだろうか?

例えばとある魔法陣の書き方に夜空に一番明るく光る星の距離と空に浮かぶ月との距離の比率と同じ比率で内円を書けとか教える気ないだろ!とツッコミたくなるような到底解読できそうにないようなゴミとして捨てたくなる魔法書が多いのだ。あんたが頭良いのは分かったからバカな俺達にも頑張れば理解できる程度には加減して欲しいものである。

理解するために無駄に難解な星座の本を読んでそれを理解するためにまたまた別の難解な本を読ませるとかお前ら結託してんの?と問い詰めたくなるし、下手したらループするんだよ。バカなの?

まあそう悪戦苦闘しながらなんとか治療魔法っぽいものを習得できた。

技を試すべく街中を歩く人に気取られないように辻魔法治療をして腕を磨く日課ができた。

きっとこれを頑張れば呪いをつけられても認識をずらされても自分自身で治せるようになるはずだ。


そういう訳で現時点でできる幻影対策が目処がたったので実際にGの一味に挑戦してみてどれくらいできそうなのか胸を借りに挨拶に向かったのだが。。。


顔に傷がある女性と幼い子どもといちゃつくカップルにおぞましい呪いがかかってるのが見えた。

あんな複雑そうなのは気取らずに治療するなんて不可能だ。

見なかったことにして撤退しよう。


そう決めた俺に追加試練がきたのだ。あの4人にかけられた死の呪いを解けと。。。



あの場にいた1人1人が全員俺なんか赤子扱いされる位に力の差があることが嫌でも分かってしまうのに気取らずに治療は無理だと不貞腐れた。。。



ただ不貞腐れた場所が良かった。


あの一味が孤児院にきたのだ。俺はすかさず院長に神の試練が示されてる部分を見せ、協力をあおぐことで小さな女の子と顔に傷がある女の子にかけられた呪いを時間をかけて解くことに成功した。


しかしながらいちゃつくカップルは孤児院には来ないらしく、実際に2人解除できたという事実と残り2人だけという微妙に匙を投げられない試練に頭を抱えるのだった。


気のせいかもしれないが微妙に俺が解呪するのを妨害されてる気がするんだよな。。。




そうその時の俺は気づかなかったんだ。あのいちゃつくカップルは敢えて死の呪いを俺に()()()()()()()のだと。。。


そして神様は敢えて俺に失敗する試練を与えていたことにも


それがどのような結末を迎えるのかは今はまだ誰も知らない

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