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初めてのお仕事

2日目です~

 「…引っ越し、ですか?」とお母さんが驚きながら聞き返す。

 驚いて当たり前だと思う、ここまで話していてそんな事は一度も話に関係なかったし、私だってなぜ今?とも思うし、その話は私がアイドルをやっていく上で関係があるのかと思ってしまう。


「はい。るなちゃんは必ずアイドルとして成功すると私は思っています。そして人気が出て行くごとに世間はるなちゃんに間違いなく注目します」


 

 人気が出るかはともかく、もし人気になれば注目はされると思う。


「注目されれば可能性の話ではありますが、危険な思想の人が現れる事もあります。もちろん仕事中であれば私たちスタッフが全力でお守りしますが、それが外に出ると絶対とは行きません。」



 お母さんも解ったのか頷いている。私も確かにとは思うがそこまでのことが自分に起こるとは思えないのだが…。私がそんな事を思っているとわかったのか、「本人は自覚していないみたいですが、お母さんはわかっていると思いますので続けますね」と、なぜか合間に貶される私。


「そこで、るなちゃんには私の方で選んだセキュリティが万全なマンションに住んでもらいたいと思っています」


「それは…」


「もちろんお母さんの心配はわかっているつもりです。なのでご提案なのですが、ご家族の方も一緒に、という条件でどうでしょうか?るなちゃんもまだ中学生なのです、親御さんから離して過ごしてもらうというのは私としても心配してしまいますので」


 お母さんはそれを聞きしばらく考えたあと、「わかりました。よろしくお願いします。」と返したのだった。

 一度話が終わったが次は引っ越しのことで月島さんとお母さんは話し合い、なぜか家族とは別で私が一人暮らし出来るように別の一室も取り付けられた。


 そこで話は終わり「るなちゃん。よかったらここの中を案内するわ」と月島さんが言ってくれたので、これからも来ることがあるだろうし案内してもらうことにした。


 月島さんにお母さんと私は月島プロダクションの中を案内してもらう。


「ここの階が声優の卵や、今声優活動している子たちが練習や学びに来るところになっているわ。るなちゃんも興味があれば言ってね。他の活動を目指している子たちも学べるようになっているから」



 話を聞きながら練習している人たちを見る、とても真剣で私もこんな真剣に出来るかなと不安になってしまう。


「大丈夫よ、るなちゃんなら必ず人気は獲得できるし、それをサポートするのが私たちの仕事だもの。もし失敗してしまったら私たちの責任、私たちの実力不足だったと言うことよ、るなちゃんが気に病む必要は無いわ。だから自信を持って」


 そうだよね、失敗は誰でもするものだしやる前からこんなこと考えちゃだめだよね。

 そんな話をしながら事務所を案内してもらい一通り回った。


「さて、うちの事務所はあんな感じかしら。あとはるなちゃんの宣材写真を撮るだけね」


「…宣材写真、ですか?」


 いきなり宣材写真を撮ると言われ混乱してしまう。


「えぇ。これからうちの所属になるんだもの。これから見てくれる人たちのためにもプロフィールは必要よ!」



 そう説明され月島さんには元から撮る気でいたと、すでに設営されている撮影所に向かい、用意されていた衣装に着替える。

 

 私の宣材写真も撮りおわり、やることも終わったので今日は帰ることにした。

 家に帰ったが今日は長時間出かけていたこともあり、ご飯とお風呂を済ますとすぐに寝てしまった。



 月島プロダクションに行ってから2日ほどたち、私の携帯に電話がかかってきた。

 誰かと思い表示を見てみると月島さんからであり、レッスンなどは来週からだったはずだと思ったが、ひとまず電話に出てみる。


「はい、何でしょうか?」


「るなちゃん、急なんだけど今日予定あいてるかしら?」


 特にやることもないし「予定はない」と返事をする。


「それじゃあ、今から出てこれる?車は私が出しているから移動は心配しないでいいわ」


「それなら大丈夫です」


「じゃあ、家の前に車を止めてあるから、準備ができたら、車の窓をノックしてちょうだい」



 月島さんはそう言い電話を切ってしまった。

 訳がわからず混乱するが家を出る準備をして、お母さんに月島さんから電話がかかってきて呼ばれたから少し出かけると言い家から出る。


 月島さんから言われたとおり家の前に止まっていた車をノックする。

 車の窓が開き月島さん本人が来て少しびっくりする。


「準備は出来たかしら、それじゃあ後ろに乗ってね」



 とりあえず車に乗り込む。


「急に呼び出してごめんなさいね、ちょっとるなちゃんにやってほしい仕事があって迎えに来たの」


「はぁ、それはいいんですがどんなお仕事ですか?」


「それはついてからのお楽しみよ!」



 30分ほどで月島プロダクションに着き、月島さんが中に歩いて行くので後ろについて行く。


「あ、そうだ。これ渡しておくわね。これはこの事務所に所属しているっていう社員証よ」


 といって社員証と呼ばれた物を受け取り、進んでいくと目的の場所に着いたのか月島さんがこちらを向き、手招きされたので中に入っていく。中はとくに何かがある訳でもなく座るところと鏡があるくらいだった。


「それじゃあるなちゃん少し待っていてね」といい月島さんは去って行き5分ほどすると誰かと一緒に入ってきた。


「おまたせ、こっちはメイクと衣装担当してくれる子たちよ。基本的にはるなちゃんの担当になってもらうわ」


「こんにちは、私はメイク担当の佐藤梓(さとうあずさ)です。気軽に梓って読んでくださいね」


「こんにちはぁ、わたしは衣装担当の水野芽衣(みずのめい)ですぅ。私も芽衣って読んでくださいねぇ」


「よろしくお願いします、三月るなです」


「さぁ挨拶もすんだことだし二人ともお願いね」といい月島さんは部屋の隅に行きスケジュールチェックをし始めた。


「それじゃあ始めましょうか。るなちゃんそこに座ってもらっていいかしら」


 そこからは混乱しっぱなしだった。梓さんに言われたとおり椅子に座るとメイクが始まり、メイクが終わると衣装選びになり選んでいる途中に月島さんも乱入してきて服を選び、終わったと思ったら

「これからモデルの撮影があるから行くわよ、るなちゃん」と急に言われ急ぎ足で撮影所に行き、様々なポーズをしながら撮影した。

 

 本当は今日撮影がなかったはずだが、月島さんの元に今年の夏に着る服の仕事が急に入ったらしく、他のモデルをしている人たちは予定があり急遽私に回ってきたらしい。


 撮影が終わったので私は月島さんに家まで送ってもらい帰宅した。

 まさか初めてのお仕事がアイドル関係のことではなくモデルのお仕事とは思わなかった。

 それでも初めてお仕事をしてみて、今日みたいにアイドルもうまくやっていけたらいいなと思うるなだった。





 数週間して私が撮影された雑誌が発売され、今までよりも売り上げがよく、私が撮影された服は多くの人が着ていることに私は気づくことはなかった。

るなちゃんが着た撮影衣装は上は黄色の袖にフリルがついた服に下は白フレアスカート靴は茶色のブーツという感じです。 

大人な感じも引き出しトップで少女らしさも出す感じですね!

どんな服か思い浮かばない場合はペプラムトップスで調べると出てくるかと思います!


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