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迷子とスカウト?

 まだ小学生低学年くらいだろうか、女の子が道の端の方で泣いていた。

 周りの人たちは遠巻きに見ているだけでなぜ泣いているかは気になるみたいだが見ているだけのようだ。

 私は見てしまっているだけに見過ごすことも出来ずに女の子に警戒されないように近づく。


「どうしたの?」しゃがんで女の子に目線を併せて訪ねてみる。


「……」


「……?」


「お姉ちゃんきれい…」


「え!?……ありがとう?それでどうして泣いちゃっていたの?」


「お母さんいなくなっちゃたの…」


「そっか、はぐれちゃったのかー。お母さんにはぐれちゃった時に見せる物とかもっていたりするかな?」


「(ふるふる)」


「(無いかぁ)お名前はなんて言うの?」


「ひかり…」


「ひかりちゃんかぁ、お姉ちゃんと一緒にお母さん探してみよっか?」


「うん…」



 あまりここを動いてしまうと親御さんが探せなくなってしまうし、迷子センターに行こうにもここのショッピングモールは東と西の二つの建物を橋で繋げているようになっている。


 西館には迷子センターがあるが東館にはなく、今私とひかりちゃんがいるのは東館なのだ。

 それに迷子センターの放送は西館にしか聞こえない。


(一度この子が通った道行ってみるしかないかなぁ)

 一通りのところを見て回ってみたが光ちゃんのお母さんと思われる人は見つからなかった。

(どうしよう…)


「お母さんいない…」



(ひかりちゃん泣きそうになっちゃてる。どうにかしないと)

 周りを見回してみる。見ていると小さいが周りを見渡せるステージがあった。(あ、あそこなら!!) 


「ひかりちゃん、アイドルって好きかな?」


「うん!もしかしてお姉ちゃんアイドルなの!?」


 ひかりちゃんが目を輝かせて訪ねてきた。


「違うよ!それよりひかりちゃんお姉ちゃんとあそこで一緒に歌ってみないかな?」


「え!?お姉ちゃんもアイドル好きなの?」


「ちょっと違うけど少しだけ詳しいかな?」


「うん!歌ってみたい」



 ひかりちゃんと一緒に併設されているステージの方に行く。 

 

「それじゃあ行くよ、ひかりちゃん!」


「うん!」


 声が聞こえるが集中して歌い続ける。


「ねえねえなにあれ!」


「何かのイベントかな?」


「かわいい!」


「歌もうまいしダンスもかわいいねー!」


「お母さん私もあんな風になりたい!」



 歌い終わってみるとたくさんの人がステージの前に集まっていた。

 少し面を食らってしまったけどひかりちゃんのお母さんを見つけなきゃと思い、見てくれた人たちに声をかける。


「わぁお姉ちゃん!いっぱい人集まってるよ。」


「あははー、集まっちゃったね。うん、ちょうどいいかな」


「…?」


「すいませーん、この中でこの子のお母さんいらっしゃいませんかー?」



「え!迷子なのかな?」


「そうっぽいね」


「いない…のかな?」



 そんな声が聞こえてくる中「ひかり!」ときれいな黒髪の女の人がこちらに向かってきた。

 

「お母さん!」


「もう!どこに行っていたの?凄く心配したんだから!」


「あの…ひかりちゃんのお母さん…ですか?」


「えっと、あなたは?」


「お母さん!お姉ちゃんは一緒にお母さんを探してくれたんだよ!」


「そうなの?ありがとうございます。よければなにかお礼をしたいのですが…」


「いえ!大丈夫です、ひかりちゃんのお母さんが見つかってよかったです。それに家族も待っているので」



 一時間を少し過ぎてしまっているのでひかりちゃんのお母さんにはお断りし、急いで戻ることにする。


「お姉ちゃんまたねー」


「またね」


 ひかりちゃんとひかりちゃんのお母さんと別れて集合場所のカフェに向かう。

「あの、すいません」と近くから声が聞こえたが、私のことだと思わなかったし知らない声だったのでそのまま歩く。

 

「そこの髪が白い子」と言って肩に手を置かれた。

 そこで私だと言うことに気づき「なんでしょうか?」と振り返ってみる。


「あのー?」


「……っは!?ごめんなさいあまりに美人で思考停止し

てしまったわ」


「はぁ…そうですか」


「あ、怪しい物じゃないわよ!私こういう仕事をしているの」といって何か渡してきた。

(うん、凄く怪しい…)


「そんなに怪しまないで」


(怪しむけど…、それよりなんだろうこれ?月島芸能プロダクション取締役、月島さん?)


「そう芸能プロダクション取締役の月島茜っていうんだけど、結構芸能人を多く配属しているのだけど知らないかな?」


「いえ…あまり」


「そっかぁ、うちもまだまだだなぁ」


「あ、ごめんなさいテレビとかあまり見なくて…」


「あぁ!気にしないでそういう子がいるのも知っているし」


「あのー、それでなんでしょうか?家族を待たせてしまっているので急ぎたいのですが」


「ごめんなさい、ほんの少しだけど時間ちょうだいね。実はうちでアイドル育成しようっていうことになっていて、スカウトをしているんだけど興味ないかしら?」


(アイドル…そら好きそうだなーって言っても私はあまり興味ないかな)

 

「ごめんなさい、あまりない…ですかね」


「んー、急なことだったから決められないと思うし、よけ

れば親御さんと話し合ってみて。(…それにあなたは必ずどこかで目立つと思うし)」


「ん?最後何か言いました?」


「気にしないで、こっちの話だから。それで、ねっ?一度でいいから親御さんと帰ったら話してみて。どうするかはまた暇なときにでも電話してくれたらいいわ!」


「はぁ、わかりました。家族と話してみます」


「ありがとう、いい返事を期待しているわ」



 そう言って月島さんは去っていった。

(芸能プロダクションかー、あんまり興味はないんだけど話をするって言っちゃったし、お母さんとお父さんと話さなきゃな-)と思った。

 そんなことより早くカフェに行かないとお母さんとそらが待ってると思い急ぎ足でカフェに向かった。


「あ、お姉ちゃんやっときた!何してたのー」


「ごめんなさい、迷子の子見つけちゃって」


「迷子の子って、親御さんみつけられたの?」


「うん、無事みつかったよ」


「そう、よかったわね」



 そんな他愛のない話をカフェで少しだけ話して家に帰った。

 家に帰ってお母さんと夕ご飯の準備をしながら今日の事を振り返ってみたが、ひかりちゃんのことがあったりスカウトもあったしで、なんとなくだがこれから忙しくなるなーと感じた。


 お父さんも帰ってきて夕ご飯の準備も終わり、今日あったことをそらとお父さんに話していたらすっかりスカウトの事を忘れてしまい、結局その日が終わってしまったのだった。

やっとスカウトまでいった!

なぜか会話が多くなってしまう。文書くの難しいなー

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