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輝かしき果実〜愛情を知らぬもの〜  作者: にんしり
異世界転移編
5/33

第5話 信用

こんにちは!この土日の休みに体調不良になってしまいました。皆さんは風邪ひかないようにしましょう。今回はギルドマスターとの会話だけになりました。

俺はミルに案内されギルドの2階のとある一室の前に来ていた。

そう、これと言うのも「魔の森」を夜が凍らせたのが原因だった。

内心夜は物凄くめんどくさく思っているのだが、受付嬢のミルが必死なのでやむなくといった感じで付いてきていた。

今の夜は嫌な予感しかしていなかった。

だが、もう目の前にその部屋がある。

諦めて心の中で気合を入れる。


コンコンコン

「ギルドマスター、ヨル様をお連れしました。」


ミルがノックをして礼儀正しい口調で部屋に向かって呼びかけると奥から女性の声が聞こえてきた。


「あら、そう?入っていいわよ。」

「失礼します。」

「失礼する。」


返事と共にミルと夜は挨拶をしながら入る。

そこにいたのは、肌が透き通るように白く、髪が綺麗な黒色のロングヘアー、とても色っぽく、いかにもお姉さんと言った感じの女性が会社の社長を思わせるような机に座りこちらを見てにっこり笑っていた。

夜は綺麗な人だなとは思うがそれ以上の感情は湧いては来ない。

本当ならギルドマスターを見て、誰もが動揺し見蕩れる程の美貌を持ち合わせており夜が全くというほど揺らがなかったのにたいしてギルドマスターは内心少し不満に思っていたり驚いていたりするのだが、そんな事を表には出したりはしなかった。

早速とばかりに夜が切り出す。


「すまない、とりあえずこの子をどこで寝かせればいい?」


切り出すのはもちろん自分が惚れた子の寝かせる場所だったりする。

夜の中では、勝手ながらこの少女の安全は何よりも最優先になっていた。

目の前にかなりの美人がいるのに対してこの少女しか見ていないのは、夜が初めて恋をしているからだろう。

ギルドマスターは自分の席の前にある応接席のソファーに少女を寝かせることを提案する。


「……一体その子に何が?まぁいいわ、それは後で聞くとして、そこのソファーでいいわよ。」

「わかった。」


夜はそれに従い少女の頭を夜の方にして寝かせると少し空いた空間に小さく座る。

夜が座るとギルドマスターも目の前のソファーに座った。

こうしてギルドマスターとの話が始まった。


「私の名前はルノアというの、ここのギルドマスターをしているわ。因みにここのギルドはギルド本部なの。だからこう見えてギルドマスター総括なのよ?ここを拠点にしていくなら何度か関わることがあるかもしれないわね。よろしくね」

「そうだったのか。俺の名前は夜だ。多分ここを拠点にして動いていく事になるだろう、よろしく頼む」


夜とギルドマスターのルノアはお互い挨拶をするとルノアの方から本題に切り替えた。


「早速でごめんね。あなたが「魔の森」を凍らせたの?」


やはり夜が思っていた通りの内容だった。

嘘をつく必要性もないので正直に答えることにする夜。


「そうだ、俺がやった」


夜が短く答えると、ルノアからどうやってやったのかと問われる。


「どうやって「魔の森」の全部とは言わないけれど、半分を凍らせたの?」


正直、氷魔法など隠しておいた方がいいのだがこれは後々バレるし言い訳の使用がなかった。

どうやっても魔力がここまで届いているのだから魔法を使ったことは断定されている。

他にも森を凍せる魔法はないし、そもそも水魔法の水を凍らせる方法があるのではと思う人をいると思うが水魔法を凍らせる方法はないのだ。

凍らせる方法がなく、どの国でも氷がないことに困っているのだ。

夜は黙秘するという方法もあったが、もしかしたら何らかの罪に問われている可能性だってある。

今の夜は下手なことが出来ないのだ。

夜は仕方なく自分のやったことに後悔しながらも口を開く。


「それは氷魔法という魔法だよ。誰もが知らないことだがな」


そんな答えを聞いてルノアは呆れてこちらを見ていた。

何か話そうとしていたが、夜がそれを遮り呟く。



「あのねぇ「これでどうだ?」……」


突然の魔力と共に夜の手のひらから小さな星の形をした氷が表れた。

それを見たルノアは絶句する。

それもそのはず魔法という概念はもう何千年も前からあるこの世界で、今更になって新たな魔法が生まれているのだ。

そんなのを目の前で見せられれば誰だって言葉を失う。

ルノアはハッと我に返ると申し訳なさそうに口を開く。


「ごめんなさい、今まで見たことを無い魔法に驚いてしまって、魔法で凍らせたのは間違いないようね。今のあなただけど、国からかなり危険視されているわ。なぜだか分かるかしら?」

「それは、自覚はないが俺の魔力の保有量と謎の魔法のせいだろ?」

「えぇ、そうよ。騎士団の方から調べるように言われていてね。もしこの国に敵対する輩かどうかということをね。」

「それを本人に話すのはいいのかよ?」

「いいのよ。あなたは敵対するの?」

「敵対する気は無い。まぁ、そっちがその気がないならだけどな。」

「それを聞いて安心したわ。」

「何故だ?嘘をついているかもしれないぞ?」


夜はルノアを試すように言う。

実際自分の戦い方などを知られている時点で夜には弱点を開示しているのと同じなのだ。

自分の情報を与えても裏切らないと少しでも信用ができるのであれば、これからここを拠点んにしていくにあたって安心もできるというもの。

するとギルドマスターから見透かされたように言われる。


「あなたはさっきから警戒心バリバリなのわかってる?自分の情報が漏れている時点で現状が危険であるとわかっているあなたは今、いや、元から誰も信用していないのでは?だからこそあなたは敵対しないと断言できる。」


見透かされるように言われ少し夜は動揺の色を見せるが直ぐに元の試すような顔に戻りまた質問をする。


「ほぉ、なぜ人を信用していないから敵対しないと断言できる?」

「あなたはかなり賢い。王国を敵に回すなど自殺行為だと分かっている。だからあなたはこちらが敵対しないと言っても信用していないので、こちらから手を出さない限りあなたは様子を伺ち続ける。いつでも戦闘に入れるようにね。違うかしら?」


夜は少し驚く。確かに王国を敵に回すのは危険なのは誰だって思うことだが夜の心の中まで見透かされているように言われ驚かない方が無理がある。

ここまで分かるならば試す必要も今更ないと思い夜が方をすくめながら観念したように毒を吐く。


「そこまで見透かされると気持ち悪いな。」


その言葉にルノアはムスッとすると夜に安心するようにいう。


「そこまで言われると流石に傷つくわね…兎も角こちらはあなたに敵対しない。そちらも自ら敵対はしないということでいいわね?それと、少しは信用しないさい。そんなのでは精神がもたないわよ?」


と少しショックを受けた様子で問いかけてくる。

その問に夜は警戒するように釘を打つ


「あぁ、それでいい。そちらが敵対しない限らは自ら行動に出ることは無い。それと信用ならちゃんとするさ。」


その言葉に安心するルノア。肩の力が抜けてソファーに少しだけ深く座る。

すると、別の話を切り出すルノア。


「それでは、この話は終わりにしてギルドに入るにあたってあなたにはセカンドになってもらうけどいい?それが条件でギルドに入ってもらうわ。ギルドカード発行のためのお金もいらない。」


セカンドとはギルドにおいてのランクになる。

ギルド内では人の強さにランクをつけて、それに応じた依頼を受けてもらうようにしていた。

ランクは高い順からファースト、セカンド、サード、フォース、フィフス、シックスになっていてセカンドは上から二つ目の超高ランクなのだ。

これもやはり夜の知識なのだ。


ここで、ギルドの説明をしておくと先ほどの説明にあった通りその人のランクにあった依頼を受けること。どうやって依頼を完了したかはギルドカードがすべて読みとってくれる。

だからと言って素材を回収しないと換金するお金が無いので皆素材回収はする。

依頼内での不正はギルドカードが読み取っているのでほぼつ不可能に近いが、裏切りや犯罪を犯したもの、盗賊は手にかけてもいいのだが、一般の人を無闇に殺すことなどがある場合は犯罪奴隷になったりする。

ギルドの内でのマナーは物を壊さない、ギルド内での決闘や喧嘩(殴り合い)は禁止。

と言った小学生が学校で学ぶような当たり前のマナーが設定されていた。


夜は自分をセカンドにする必要があるのか疑問を抱いたと同時に自分へのメリットは何か聞いてみることにした。


「俺をセカンドにする理由はなんだ?そもそも俺に何のメリットがある?」

「まずはセカンドにする理由はあなたの実力は知っている人がいる。あくまでも「魔の森」はヨル君がやったとみんなに開示すればの話だけどね。ワイバーンを氷漬けに出来るほどの魔力量を持った実力者で、頭の回転はかなり早い。そんな人をランク下位で遊ばせておく程このギルドには余裕はないの。」

「王国なら実力者は揃っているのでは?」

「いいえ、あなたが考えている以上に実力者と言える高ランクの人がいないのよ。ファーストは現状この国では1人、セカンドはいないのよ。」

「待て、セカンドがいないだと?本当にいないのか?もしそうなら高ランクのクエストをファーストは1人で引き受けている事になる。」

「流石に分かるわよね。そういう事だからこそあなたのような実力者を遊ばせておくことは出来ないの。」


そう言われて納得する。

夜はメリットについて聞くことにする。


「ではメリットの方は?」

「報酬が高いことが一番ね。その代わり危険度が高いのだけれど、それでもサード以下の報酬とは比べ物にならないわ。他には特別視されることが多いわね。セカンドのランクを持っているだけで周りから敵対するような人は消える。どう?なる気になった?あなたはここを拠点にするといった。なら危険分子を取り除くのに絶好ではない?」


夜は報酬と危険分子を取り除けると聞いてほぼなることを決意していたがデメリットを聞いていないことに気づくと聞いてみることにした。


「ではデメリットは?」


流石にここまで用心深い夜に少し呆れるルノア。

だが今目の前に戦力がいるのだ。何が何でも手に入れたい一心で説明を続ける。


「デメリットは緊急クエストには絶対に出てもらうことね。あとファーストがいない時の国の代表として政治的なことに出席しなければいけないことかしら?」


緊急クエストとは街に直接の害があること、☆5などの神獣が出た時に冒険者にかかるクエストのことだ。

夜はデメリットを聞いても悪くないと思いしっかりとギルドマスターを見て答える。


「そうか、その程度のデメリットならいいな。わかった、俺でよければセカンドになろう。」










ルノアとのやり取りだけでヒロインが今だに出せません。次こそ少女を起こす!


少女)………遅い

作者)ごめんなさい

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