幕間 ティアの気持ち
今回はずっと黙っていたティアの心の中を描きました。何故両親から暴力を受けていたかが書いてあるので最後まで読んでくれると嬉しいです!
ティアは昨日のやり取りを朝から顔を赤らめていた。
今部屋には夜はいなかった。
いつもながらの朝のランニングだろう。
だからこそこんな表情ができるのだ。
(……私達って付き合ったんだよね?)
ティアはまだ付き合えたことに実感がもてずにいた。
それもその筈だ、あって間のないというのに一目惚れをしたと言われ付き合うことになったのだ。
それでも嫌では無かった。
どちらかというと物凄く嬉しかったりする。
(……ヨルにナイフを突きつけてしまったこと謝らなければ)
そうティアは出会ってそうそう襲いかかり、次に目覚めた時も側にいた夜にナイフを突きつけたのだ。
こんな事しているのにも関わらず好きだと言われて付き合うなんて実感があるわけが無かった。
ー少女は毎日苦しんでいた。 親から受ける暴力は歳が上がる事に酷くなっていった。 周りからも暴力や暴言は絶えなかった。
そんな少女の名前はティア、容姿は髪と目が銀色といった不思議な容姿で身長はだいだい165cmぐらいだ。胸は大き過ぎず、小さ過ぎずといった感じで腰のラインがほっそりしている華奢な体だ。
家は森の中にある質素な村だ。
少女の特技は特にない。いや、あるのかもしれないけど見つける方法がなかった。
何をやっても怒られるティアは何もやらなかった。
別にドジをしていた訳ではなく、何をやっても難癖をつけ殴ってくるのだ。
殴られるのは極力避けたいと思い、ただ部屋の隅で座っていることが多かった。
そんなティアだが何故こんなにも暴力を振るわれるかと言われると容姿が関係していた。
これは世界共通の残酷なおとぎ話となる。
昔、とある村の女が子供を授かった。
女はそれはそれは喜んだ。
何よりも死んだ夫の子供だから無事に妊娠できたことが嬉しかった。
だがそんな彼女はその子が生まれた時に驚愕した。
銀の髪に銀の目の男の子だった。
最初は綺麗に思えたが、後から奇妙な子だとも思った。
それでも大切に育てた。
その子が15歳の時だ。
男の子は忽然と家から消えた。
女は探し回ったがどこにもいなかった。
消えた次の日に村の民全員で森やら湖やら山やらを探したがいなかった。
女は泣いて泣いて泣きじゃくった。
少年が消えた2週間後女の家に扉を3回ノックする音が聞こえた。
女はお客さんだと思い扉を開けた。
そこに立っていたのは銀髪で銀色の目をした少年だった。
そう、息子は帰ってきたのだ。
女は久しぶり帰ってきた息子に抱きつく。
その時、息子は側にある母の耳に呟く。
「ただいまお母さん。そして……サヨウナラ!」
次の瞬間、銀色の目が凶悪な顔に豹変する。
息子は最後の挨拶とともに親の首を真っ二つにした。
顔が地面に落ちた時、その顔には驚愕と怒りが残っていた。
こんな残酷なおとぎ話のような話がある。
この少年は悪魔たちの手によって変えられたのだと世間からは思われていた。
あくまでもおとぎ話の産物でしか無いのだが……
ー私はおとぎ話の悪魔の少年のように生まれてきてしまった。
そのために悪魔だのと周りからは拒絶され親にも拒絶され、そして非正規の奴隷商人に売られてしまった。
元から私の家はお金がなく非正規ではあるが森の中に商人が来てくれたことがちょうどよく思ったのだろう。
あっけなく私をお金に変えたのだ。
なんとも思わなかった。
だって何も与えてもらっていないから。
むしろあいつらから逃げれたことが嬉しく思った。
でも、実際運ばれている時に私は恐怖した。
奴隷なんて人間扱いされない今までより酷いことをされるのではないかと怖くなった。
私はすべてに絶望していた。
(……私に関わる人間はすべて死ねばいいのに、こんな世界滅びればいいのに)
そんな時だった馬車がいきなり止まった。
外から激しい音が聞こえるが私には関係ないとなんとも思わなかった。
すると急に音が止んだ。
目の前の扉から激しい音とともに少年が入ってくる。
なにか喋っているが私は無視する。
少年が自分の近くに来た時、急に怖くなる。
何されるかわかったものではないからだ。
私は抵抗すべく相手に飛び掛る。
でも一瞬で意識が消えてしまった。
次に目を覚めた時にはふかふかのベッドの上で目が覚めた。
(……ここはどこ?)
私がそんなことを考えていると横から声がした。
「ん、ん〜」
「!!……」
突然の声に焦るが横にいたのは眠っている少年だった。
私を襲おうとした少年で間違いなかった。
(……チャンスね。)
私の近くのテーブルには2人分のご飯があった。
(……随分と大食いなこと)
どうせ私の分はないのだろうと考えながらご飯の前にあるフォークを手に取る。
(……やられる前にやる。悪いとは思わない。)
そう思いながら少年の首にナイフを突きつける。
すると少年が突然起きる。
「!!!!」
(……不味い)
少年はこちらを向いて誤解だという。
だが私は全く信用していなかったが気持ちがすぐに変わってしまった。
少年は暴力を両親から昔から受けてきたという、そうして私と一緒の自由にならないかと優しく言われた。
そんなことを言ってくれる人は初めてだった。
私の胸はキュッとしまる。
(……なんで?胸がキュッとする。)
恋心だとは思わなかった。
今となってはちょろい女だと思われてもしょうがないことだと思うが、昔から受けてきた事を考えるとそんな優しいことを言われたとは初めだったのだ。
恋をしてしまってもおかしくはなかった。
(……まだ信用しきれない。)
そう思って1週間一緒に暮らすことになったが、私を徹底的に甘やかしてくるのだ私は戸惑い続けていた。
しかも、私はヨルが冒険者に絡まれた時ヨルの暴言を聞いて無性に腹が立った。
そうして、ヨルと冒険者の男の間に入る。
すると男は殴りかかってくるそれを一瞬にしてヨルが止めたのだ。
何が起こっているかわからなかった。
ヨルの様子を見ると相当怒っていた。
聞けば私に手を挙げようとした事に怒っていた。
そうして決闘になった。
私はただ見守っていたがヨルの姿に恐怖した。
いつもの優しいヨルとは明らかに違ったのだ。
そんな日々を過ごして昨日の夜へと過した。
そして……
ー私は告白をされた
正直に嬉しかった。
自分でもなんでここまで嬉しいのか分からなかったが、ただヨルの事を受け入れられた。
私を愛してくれるとそう言われた。
自由にしてくれると言ってくれた。
私の希望になってくれると言われた。
こんなに嬉しいことはなかった。
だから私は告白のこう答えた。
「はい、私でよければいつまでも」
次の話からは次の章へと行きます!
引き続き輝かしき果実をよろしくお願いします!
ティア)……ヨルと会えて良かった
夜)俺もだよティア…




