00_015 PM15:23 インターミッション01
インターミッション(任意の合間)を初っ端のこの辺に挟むのもどうか……と思いつつも挿入。
今回は本筋のストーリーには直接は関係ない、オマケ的文章という形で使っています。
「つばめ先生、入りますよ……」
「お、来たね、ジュリちゃん」
「わざわざお茶を淹れさせるのに、授業中に呼び出すの、やめてください……」
「いや、そうじゃなくて」
「急に『お鍋食べたくなった』なんて言われても用意できません……」
「いや、それでもなくて」
「じゃあ今日の晩ご飯、なにが食べたいんですか……?」
「どうしてわたしが口を開くと、そういう用事だと思うの?」
「いつもそんな用事で呼び出されるからですよ……」
「授業中には呼んでない! わたしもそこまで非常識じゃないつもりだよ!?」
「じゃあ今日は……?」
「ちゃんとした部活」
「今朝の事件でなにか連絡が来たんですか?」
「うぅん、別口。転入生が来るから、駅まで迎えに行ってほしいの。簡単な資料は携帯電話に送っておくよ」
「それこそ私じゃなくてもいいじゃないですかぁ……」
「わたし、忙しいんだよね~」
「いま思いっきり遊んでるじゃないですかぁ……」
「まーそれは冗談として、わたしより、キミたちがやるべきことだと思うから」
「はい?」
「『普通の転入生』じゃないの」
「……そういうことですか」
「諸々のことを考えた結果でもあるし、しかも今日は――」
「部長、学校にいないんでしたね……」
「うん。ついでに3年生の男のコだし、やっぱり同年代の女のコの方がいいと思うからね」
「え? 先輩なんです?」
「そうだよー。6月のこんな中途ハンパな時期に来る謎の転校生。パンくわえて走ってたら曲り角でぶつかって恋に発展しそうとか思わない?」
「や、全然……というか何年前の少女マンガですか」
「最近の若いモンは形式美を理解せんのぉ」
「ともかくわかりました……お迎えには行きます」
「あ。さっき届いたって連絡があったから、迎えに行く時には、部室の新しい備品を使って」
「はい? 備品?」
「そんでさぁ、約束の時間からもう5分過ぎてるから、急いでね」
「それ先に言ってくださいよぉ!?」