表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SSSS(プロトタイプ)  作者: 風待月
00 体験入部
17/34

00_115 PM18:50 インターミッション04

一応は話の進展に必須ではないオマケ文章。

短いです。

「きゃっ!?」


 オートバイに『蹴り』飛ばされた誘拐犯――アイマンが、コゼットの隣の席に叩きつけられた。

 後輪を跳ね上げたオートバイは、車との速度差を生ませ、後方に流れて着地する。


(すごい……!)


 その姿にコゼットは、素直に感嘆する。

 今は木次樹里(きすきじゅり)がハンドルを握っているが、二輪免許を持っていない彼女が、あんな真似ができないはコゼットも知っている。

 全ては走行中のオートバイに立つ人物の指示だろう。


(トージ・ツツミ……)


 特撮映画のような非常識な方法でオートバイを自在に操り、生身で《魔法使い》で平然と立ち向かう、今日会ったばかりの青年。

 普通の経歴の持ち主ではないと、コゼットも推測していたが、予想以上のものだと暗に知らされた。

 樹里と同様に、彼女も同じ感想を持つ。


(まさか彼、本当に《Chevalier》……?)


 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 


 丁度その時、他にも彼らを観戦する者がいた。

 誰もが知る由もないが、誘拐犯の首謀者――アイマンと会っていた、黒いライダースーツに身を包み、フルフェイスで顔を隠した青年。


「ははっ! アイツ、面白ぇ!」


 夕方の国道2号線を走りながら、十路たちは人目も気にせず戦闘しているのだから、少なくない者がその様子を見、小さくない混乱を引き起こしている。

 戦闘に巻き込まれないよう、同車線上の車は距離を開けているその中で、彼自身とは対照的な、メタリックシルバーのボディを持つデュアルパーパス・オートバイで追跡している。

 そのオートバイの後部両サイドには、金属製のケースが乗せられている。


「まさかアイマンの様子を見ていたら……こんな見物ができるとはな」


 ヘルメットの下で、その表情はわからない。しかし声の調子から察するに、浮かんでいるのは子供のような笑顔。


「あれが堤十路(つつみとおじ)か……話には聞いてたが、こんなヤツなのか」


 彼は樹里やコゼットと違い、堤十路を知っていた。

 実際には会った事はない。資料と聞こえてくる評判で承知しているだけ。


「『出来損ない』がどんなものか、見せてくれよ!」


 黒い男は吼えると、オートバイのアクセルを全開にし、移動している戦場に猛接近した。


1/10 誤字修正

1/20 セリフ修正

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ