片思い☆肩重い
「お前さ、俺のこと好き?」
「はぁぁ!?」
ついぐらついて点字ブロックの上にのっかってしまったものだから、
さらにぐらついた。
帰りだった。夜だった。自転車だった。二人だった。
「え、それどういう意味で?」
「・・・いや、普通にさぁ。」
君の言う普通が分んなかった。後ろからまぶしい光に照らされた。車が私達を通りすぎてった。
「いや、でもさ、彼女いるんでしょ?」
「うん、いるよ。」
分んない。君の言いたいことが分んない。
「彼女のこと、好きなんでしょ?」
「うん、好きだよ。」
だったら
だったらなに私に馬鹿なこと聞いてんだよ、この馬鹿。
君は知ってたのかもしれない。
帰り道、二人になることがうれしくてたまらない私の存在を。
帰り道だけを楽しみにここ最近、学校来てたってこと。
あぁ、君だけには知られたくなかったのに。
「おやすみ。」1人、テディベアのテディに話しかける。
部屋の明かりを消した。
あ、私は1人だ。
まったく、嫌な片思いをしてしまったことにひどく後悔した。
馬鹿なのは私だ。
あーばかばかばかばかばか
なんて答えればよかったの?
好きだよって答えたらよかったの?
分んない。分んないよ。
半分夢の中で半分現実の世界にいた時、
ぶぉぉぉぉってアイツが動き回る音がした。携帯だ。
眠ったまま携帯を手にとる。
「あ・・・・・君からだ・・・・」
それはメールだったから
開くべきか開かざるべきか
それから私は悩んだままでいた。