表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

54/75

勘違い(2)

「セシリアは…俺の事が…その…好き、と言うことか?」

「え…?」


(私が…アーヴィン様を…?好きになってはいけない人だからそんなこと考えたことなかった…でも…)


セシリアは今までアーヴィンがしてくれた事を思い出し自分の気持ちに気付いた。



「そうか…私、アーヴィン様の事好きなんだ…」




セシリアはポツリと呟く。


アーヴィンは目を見開く。


「本当に?本当に俺の事が好きなのか?」

「は、はい…でも私は偽ってここに嫁いできました。アーヴィン様を好きになる資格は無い…」

「そんな事考えなくていい!それはセシリアの家族に言われて無理矢理だったのだろう?俺は…俺もセシリアの事が好きだ。」

「え…っ、ほ、本当ですか?」

「ああ。というか周りの人達は分かっているのに何でセシリアだけ俺の気持ちが伝わっていないのか…。」

「ご、ごめんなさい…私は好きにならないと言われたのでてっきり演技だと思ってて」

「そうか…俺が最初に言ってしまったからか…。でもこれで俺の気持ちを理解しただろう?」


「アーヴィン様は私の事が好き…?」


「ああ、セシリア。君の事が好きだ。」


「アーヴィン様…私もです。アーヴィン様が好きです。」


アーヴィンはセシリアを抱きしめた。


「嬉しいよ。セシリアが好きと言ってくれて。実はファネットではないと早くから気づいていたから婚姻届は提出していないんだ。だから君と最初に交わした約束も無効、離縁する話も無しだ。セシリアはずっとここにいていいんだよ。」


「私、本当にここにいていいんですか?」

「ああそうだよ、君は孤独じゃない、この家に居ていいんだ。俺がずっと側にいる。」

「嬉しい…アーヴィン様とこれからもずっと一緒に居られるなんて。ありがとうアーヴィン様。」


セシリアはアーヴィンの背中に手を回しぎゅっと抱きついた。



「もう絶対に離さないからね。」


アーヴィンは満足そうに笑みを浮かべながらポツリと呟いた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ