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水着回というのは糞である。

作者: 榊 凪

えーと、ごめんね?

 水着回とは、糞である!


 私、高梨悠太は水着回というものを心底嫌悪している。




 それは、今みたいな事を言うのである。




 そこに広がる水着女子達の姿。初々しいピチピチの肌。甘く香るメスの匂い。

 普段なら、そう……普段ならば私もあの輪の中に飛び込み熱情を込めて抱きつくだろうが。



 今の私にはそれが何よりも苦痛である。


 何故か……



 それは……



 女性が全ておっさんに見えるサングラスをかけているからだ。


 煩わしいことにこのグラサンは勃起不全の呪いまでかけてある特注使用。

 どれほどまでに美人な女の子でも、髭を蓄えたダンディーなむさ苦しい男に見えてしまう。それも、なぜか胸毛が沢山生えているパターンのやつだ。


 無理なんだよ……俺にはあの胸毛を愛することが出来ない。

 密林のように生え茂っているあのジャングルは俺の息子を殺しにかかっていやがる。


 あのクソペテン師め、次会ったらあいつの胸を引きちぎって肉まんにして売りさばいてやる……。


 と、まぁ……そんなことは言いつつも私はビーチで南国ジュース(2700円)を飲んでいるのだが。


 別に、ホモという訳では無い。


 別に、胸毛を眺めすぎてちょっとあのジャングルに探検したいとかそういうのは無い。


 まあぁ、ちょっと……ほんのちょっとだけ母性本能?

 みたいなのは、あったりなかったり?


 不全の呪いをかけられている私のビックマグナム型式33は駆動音を立てながらそそりたとうとしているのだが……。


 些か気分がめちゃくちゃ悪い。


 全く、日差しが強いぜ!!酒でものんで今日は寝ようか。



 そのうちメガネも外れるだろうし?










 2ヶ月後……


 ハイスペックでダンディーなむさ苦しい胸毛がジャングルの男性と付き合いました。

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