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ヘリアンサスの希望  作者: ソリング J
初披露以降
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順和13年10月16日 6

 プロデューサーの意向らしいが、ヘリアンサスガールズには「撮影会」はあるけれど、「握手会」は存在しない。撮影会でも、ファンとメンバーが接触するようなポーズは禁止されている。なお、もう1つのA市のアイドルであるNEWAWAには握手会も存在している。


 撮影会に参加するためには、CDに付属している券を提示する必要がある。時間は1人につき1分半。写真は接触ナシならツーショットでもよいし、メンバーだけが写るようなものでも(変なポーズをさせなければ)OK。持ち込みのスマートフォンで撮影することもできる上、いわゆる「チェキ(その場で写真が印刷されるカメラのようなもの)」を無料で借りることもできる。


 撮影会ではメンバーとの会話も行うことができるので、ファンの方は結構楽しみにしている人も多いようだった。


 今は13時40分。物販・撮影会は14:00から行われる。私は少し疲れてしまったので、椅子にかけて目を閉じた。


 私はヘリアンサスガールズの事について考えていた。結成から2か月半がたつが、これを「2か月半しかたってない」というべきか、「2か月半もたった」というべきかは自分にはわからない。


 思い返してみると、自分がアイドルを志してきたのは、小学校低学年のころテレビで見た人気アイドル「ベリージェリー」がきっかけだった。ユニットは10年前(私が3歳のころ)から存在している、いわゆる長寿アイドルだが、いまだに知名度は高い。


 3年ほど前に公式ライバルとして「スモールラズベリー」や「スイートブルーベリー」といった、いわゆる”ベリー系アイドル”がプロデュースされた。その活動を見て、私はいつか彼女たちのようになりたい、という思いはさらに深くなっていった。


 ベリージェリーは初めてのオーディションとして申し込んだが、書類選考の段階で落選したのを覚えている。彼女たちは今でも私のあこがれであり、私はいまだにそのメンバーたちを推し続けている。


 ベリー系アイドルはわたしたちのような地方アイドルではなく、いわゆる国民的アイドルであり、多くのアニメ・映画などの主題歌を務めている。私の好きな漫画はラーキングソウルとラストラベンダー。ラストラベンダーについては今年冬にアニメ化が決定している。そのような漫画やアニメの主題歌を務めるような存在にもなりたい、と思いつづけていた。



 アイドルは下積みが大事だ、って話を何かで読んだ覚えがある。そんな簡単に仕事があるわけでもないだろう。私は現実を嫌でも受け入れざるを得なかった。でも、オーディションという最大の山は越えた。これから何とかなるだろうとも思っている。自分は不安もあったが、比較的未来は明るいとも信じていた。


 「そろそろ撮影会だよ、しふぉん起きて!」


 そかかが肩をたたく。気づいたら14時になっていた。私はお茶を飲んで、5人で物販・撮影会が行われる場所へと向かっていった。


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