順和13年8月14日 家 3
起きると17時を回っていた。変な夢を見た気がするけど思い出せない。覚えていれば起きてからメモを取ることがあるのだが、今はほとんど何も覚えていないので、書き起こすことができずにいた。私は、寝ている間に汗をかいてしまっていたので、シャワーを浴びて流した。
浴室から部屋に戻ると、時計は17時20分を指している。ドライヤーを使えば、髪は短いのですぐ乾く。私は、「本当は長くしたいけど伸ばすと体質的にかゆくなるから短くせざるを得ない」と友達には説明している。実際それもあるのだが、正直に言うと、髪の毛が短いのはそっちの方が楽だからである。
弟はもう塾から帰ってきていて、夜ご飯を作るための準備を行っていた。今日は水曜日なので、弟が料理する日になっている。昨日も暇だったから作った、としていたが、今日も予定通り作ることにした、とのことだった。
私は料理ができない。簡単なインスタントラーメンとかレトルトのカレーを作るのが精いっぱいだ。だから、私は料理が得意な弟のことを少しうらやましく思っていた。しかも、弟は髪の毛が私より長い。男子にしてはかなり長く、肩につかない程度の長さで、サラサラで清潔な髪質を保っている。今はないが、昔は生まれてくるべき性別をお互いが間違えた、と割と本気で思っていた。
私は、弟が料理を作っている間、スマートフォンでFotFを暇つぶしでプレイしていた。普段は負けるから面白くないが、時間つぶしにやるにはちょうどいい。たまに敵を倒せることがあるので、ある程度のストレス発散にはなっていた。何選化しているうちに、負けるのが当然、倒せたらラッキー、というメンタルになっていた。
数戦ほど終わらせて、スクリーンショットをTwitter上に投稿した。なっきぃがタイムラインに勝利(最後の1人になること)していたので、そのツイートにいいねを押して、今回1番良かった順位の画面写真をリプライで乗せた。
気づいたら時間は6時を回っていた。あと1時間ほどで夜ご飯はできるらしい。私は、先日送られていたダンスの動画を見返した。来月の発表までに、踊れるようになる自信は正直ない。だけど、意外と何とかなる、と私は楽観視していた。私は後列だが、前列のダンスがどうなっているかも気になった私は、そかかに「前列のダンスの映像見せてほしい」と送った。
私は、希望の花言葉を、歌いながら踊ってみた。難しいが、割と楽しい。他の4人も大して踊れていない、と言っていた。私は、他人より早く覚えて1番になろうとする必要はないが、手を抜いて後れをとってはいけない、と思うようになっていた。




