順和17年8月6日
ヘリアンサスガールズのお披露目会から4年が経つ。今日は映画の上映日だ。私は他のメンバーと一緒に映画館まで向かって行った。
私自身そこまで映画を見る方ではないが、今回の映画の評判や反応は気になっている。いくら評判が良かろうが悪かろうが次はないだろう。そうわかっていても気になってしまうものだ。
私はシアターの中に入って行った。シアターの前部の席で映画を見る。私は、スマートフォンの電源を切った。少しずつ映画を見る人が入ってくる。私はコーヒーを飲みながら席に腰掛けた。
「あ、しふぉんだ」
ゆっかがそこにいた。メンバーたちが入ってくる。れんれんもいるようだった。彼女は私の左側の席に座った。そして徐々に人が集まってくる。私たちは映画が始まるまで話していた。
「もう撮影8ヶ月前ってやばくない?」
私はみんなにそう話す。みんなも、時間が経つのは早いと思っているようだ。
「なんで私が映画に選ばれたんだろうね」
私はみんなに意見を聞いてみる。公式的な理由では高身長でクールだからということらしいが、みんながどう思っているのかは気になる。
「やっぱり童顔だから?」
「大人っぽさと幼さを両方持つからなのかな」
みんなは意見を出す。私は、なるほど、と返事した。
「なるほどね」
私は返事する。そろそろ上映の時間が始まる。会場が暗くなっていった。映画泥棒含め複数の広告が入った後、映画が始まる。
最初は私が蕎麦屋で転職の打診を受けるところからスタートする。化粧的な問題かは不明だが、今見てみるとかなり大人っぽく見える。
私はコーヒーを飲みながら映画を見て行った。作者が考えたらしいレシピも登場する。納豆焼きそばについてだ。個人的には結構美味しかったが、周りの評判はあまり良くないようだ。
私は落ち着いて映画を眺めた。タイムマシン開発のシーン、爆発のシーン、再開発のシーンをへて映画が終わる。他の出演者たちに呼ばれて、私は前の方まで向かって行った。
「今回このタイムマシン開発機を見ていただきありがとうございます。主演の鈴木紫保です!」
私は話す。観客からは拍手が聞こえる。私はそれが終わるをの待って続きを話した。
「筒井紫月を演じさせていただきました。この映画は2022年の年末に撮影されたものなのですが、今見返してもいい演技をさせていただくことができたと思います。見てくださりましてありがとうございました!」
観客は拍手を送ってくれた。そして、私はマイクをシュミットさんに渡した。自然な日本語で彼は話す。
「クラウス・シュミットです。私は今回はドイツ人のフォーゲルを演じさせていただいたのですが、映画のシリアスな雰囲気にフィットする編集をしていただいていい移りになったと思います。楽しんでいただけたのならばうれしい限りです!」
彼はそう言って、マイクをフェラーリさんに渡した。その後、雨宮さん、デルカンポさんが話す。そして、全員が話し終わった後、私は話した。
「今回の映画の小説版が発表されました。内容としては映画と同じなのですが、映画では描写されていない心理面が1人称目線で描かれています。下の店舗にもあったのでぜひ読んでみてください!」
私はそう言ってシアターを出ていった。そして、休憩室のような場所で私は横になった。
「疲れた」
私はそう言って大きく伸びをした。かなり眠くなってしまった。私は眠気を抑えようとしたが争いきれず眠ってしまった。
目を覚ますとまだ休憩室にいた。2時間くらい寝ていた感覚だが10分しか寝ていなかったようだ。
私は目を覚ました後、家まで帰っていった。帰り道、SNSで評判について検索する。「演技は良かったがストーリーが面白くはなかった」「自分は好き」「最後のシーンがよく分からないけど面白かった」という意見が多かった。その辺の演出は正直自分のかかわるところではないが、主演として自分はいいねを押していった。
そして、デルカンポさんが投稿していたツイートをリツイートした。
「¡Fui a la primera proyección de la película en Japón! Trata de una máquina del tiempo, así que si te interesa, ¡ve a verla!」
投稿には出演者が集まった写真が載っていた。翻訳すると、「日本初上映に行ってきました! タイムマシンの話なので、興味のある方はぜひ見に行ってください!」となった。
私はその後、家に帰った後シャワーを浴びて汗を洗い流した。そして、私はまた急激に眠くなったので目を閉じた。
自分は最近変な夢を見る。今見た夢も奇妙だった。謎の公園で知らない男性と性別不明な人が二人で空を仰いでいる。何かを話しているが聞き取れなかった。公園はカナダとかアメリカとか、そう言った都市の中にある噴水のある公園だった。二人は何かを解決する鍵(文字通りの意味ではない)を得たようで、その鍵をどうするか話し合っているように感じた。私は不思議と初めて見た気がしなかった。
私は窓の外の空を仰ぎ、どこか遠くの世界で起きている出来事に思いを馳せた。どこか遠い世界でも同じような悩みを持つ人がいると思うと気が楽になる。私はコーヒーを飲んで学校課題を始めた。
いつか夢に見たあの世界が遠く去っていくのを感じる。私はどこか孤独を感じていたが、それが寂しいとは感じなかった。




