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ヘリアンサスの希望  作者: ソリング J
第3章 新型コロナウイルス発生後
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順和16年12月12日 1

 今日はついに横浜でライブが行われる日だ。場所は毎年行っている駅の隣駅だ。飛行機で羽田空港まで飛んでからバスで移動することになるとのことだ。


 毎年帰省で行っている場所なので初めて行くというわけではないが、何となく久しぶりな気がする。楽しみだ。


 私たちは、空港に集まった。


「僕、飛行機乗るの久しぶり!」


れんれんはそう言った。私も割と久しぶりだ。私たちは飛行機に乗り込んだ。


「飛行機に乗る前のワクワク感っていいよね」


 かわみんは話す。私もどこか心躍っていた。


 飛行機と言っても、1時間程度しか載っていない。周りではいろいろな話が聞こえるが、私は眠かったので眠っていた。私たちはすぐ、羽田空港までたどり着いた。


 空港を出るとどことなく懐かしい空気がする。私たちは、空港から出ているバスに乗り込んで、C南の方まで向かっていった。


「ここ、来たことあるよ!」


 私は思わず興奮してしまって大きな声で言ってしまった。メンバーも笑っていた。


 C南駅前のロータリーにたどり着く。私たちはロータリーの横にある階段を昇って、公会堂の方まで向かっていった。


 公会堂内には600人ほどが入れるホールがある。私たちはそこで披露することになっていた。


 私たちは9時半に楽屋に入った。


 10時過ぎくらいから軽く練習がある。それまでの間は休憩時間だ。私はスマートフォンを確認すると、なっきぃからDiscordが届いていた。


「ちょっと、来てくれる? 迷ったんだけど」


 私は、なっきぃから連絡きたからちょっと待ってて、といって、いったん外に出てなっきぃを探した。


「あ、いた」


 私はなっきぃを楽屋まで呼び込んだ。メンバーはなっきぃを見て、久しぶり、と言っていた。


「背、だいぶ高くなったね」

 

 なっきぃから見て久しぶりのなーなんが話す。2期生のまりりんも同じことを思ったようだ。


「175cmだった」


思ったより高くなっていた。まだ抜かされそうではないが油断はできないと感じるほどにはなっていた。


 記憶が確かであればデビュー当時は一番か2番に背が低かった記憶がある。私は、成長期は恐ろしいとも感じていた。


「高校生活、どう?」


 私は聞いてみる。彼女は、いい感じだよ、といったうえで、そういえばしふぉんにお願いしたいことがあるんだけど、といって小声で何か話し始めた。


「自分の高校で仲が良い長谷川くんって子が来るんだけど、そのときに名前で呼んでほしいの、驚かせたいから。紫色の服を着ていて、私より背がちょっとだけ高い子。見ればわかると思う」


 私は、わかった、と伝えた。


「一応どういう見た目の子かもう少し詳しく聞いていい?」


 私は聞いてみる。彼女は、メガネはかけておらず、髪の毛が少し短めの子だと言ってくれた。


「その男子がヘリアンサスガールズ知られた子だよね?」


 私は聞いてみる。彼女は、そうだと言っていた。どうやらラストラベンダー経由で知ったらしい。どうやら、彼も他の人にアイドルのことを教えたりはしていないようだった。


「それってもしかして……」

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