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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

おベンジョン

作者: キュウケツキ

死んだら



異世界に



召喚されました。




「勇者様、どうかこの国をお救いください。」




すると


始まる


世界を救う物語。






支度金は


3,000円ぐらいまでで。



装備は


売り物に


ならないくらいの


ショボいやつ。






王様が


ケチで


胡散臭いのは


ご愛嬌。





ひとまず


状況を確認してみる・・・



俺の名前は御手洗紀霊(みたらいきれい)


年は二十歳


苗字と名前で


子供の時分にゃ


イロイロ揶揄われたりもしたが


年を経るにつれ煩い連中も消えていった。


そうして平々凡々な浪人生活を


満喫中だったわけだが・・・




確か俺は


先ほどまで


サバゲーをしていた。



――――― ヒットォォォォ!



茂みに隠れてステンバイ中


だんだんと催してきたので


アンブッシュもほどほどに


突撃射撃を敢行したところ


案の定殉死してしまったので


声高らかにヒットコールを上げ


これ幸いとリスポーンついでに


キジ撃ちに出かけたのであったそうな・・・




ゴソゴソと・・・


狙いを定めて・・・



―― バシュンッ・・・



「アッ―――!!」



外部に露出した弱点目がけて


0.25gのちょっと痛いヤツがはじけ飛ぶ!


「な、なんでこんなところにクレイモアが・・・」


―― バタリ・・・


たぶん俺はそこで今度こそ殉死した。





思い出される記憶はそんなついさっきまでの


わりと最悪な部類に入る倒れ方


なんなら、ちょっと気を失っていたかもしれない。


あるいはある意味死ねたかも。


兎に角


死んだら異世界に召喚されるという言葉は本当のようだ。


周りを見渡せば・・・


      「おいおい、クラスで異世界召喚とかテンプレにもほどがあるぞ?」

「やだよ、お家返してよ!」

         「え?マジで!!

     俺今日から就しょ「ハーレム展開キタァァァァ!」

  「南蛮千治だよ常考・・・」

              「晩御飯マダァ?」


中々にカオスな様相だ。


はたしてこの中からいったい誰が本物の英雄になれるのか?


あそこにいる如何にも主人公っぽい金髪ボサ髪の王道勇者クンか??

はたまたあそこで不気味な笑みを浮かべている如何にもな少年か??

いやいやまさかまさか、名前以外は特徴のないミリオタ俺氏が華麗に異世界を舞う!のか??


「心と股間に傷を負った勇者・・・か」


ないな、うん。

酷いな、あんまりだ。

さすがにこんな奴に世界を救われたくないだろう。

そんなわけで俺クンは面倒ごとに囚われない、一匹狼的な生き方をこれからしていくんで

チミたちは頑張って世界のために戦ってくれ。


あ、でも無双できる能力とかはほしいです。

どうせ無双させていただけるのならFPS的な能力が欲しいです、ハイ。




こんな状況に早くも順応し始めた俺だが、この後思ってもみなかった展開が繰り広げられる。



「それでは今からみなさんの

ステータス確認をさせて頂きますので

順番に一列に並んでください。」



特にもめ事が起きるわけでもなく

まるで何かの頒布会イベントであるかのように

至って真面目に列を作り出す諸君らに言いたい。



― チミたち、ちょっと順応性高すぎない?



ほら、少しぐらいなにかあるだろう?


なんで?


どうして??


どうするつもりで


これからどうなるのか?


みたいなさぁ?



まあそんな野暮ったい状況説明は求めたところで意味がない。

それもこれも何もお約束じゃん?


実はヤツらが黒幕でしたーッ


みたいな?


俺らの王様 悪いヤツ


マオウ、博愛主義者!


みたいな?



勝手に広がる召喚者側の風評被害に俺たちは更なる被害をもたらす!


こうして物語が誕生するんだ、スゴイナァ("^ω^)・・・


まあそんなどうでもよいことは置いておいて、


気になる鑑定の結果を聞きに行こうではないか?




おもむろに立ち上がる俺氏。


すると、なんだか下半身がスースーするではないか!



しまった、我が半身は力の解放からキャストオフされ、弱点が外部に露呈されたままだったのだ!

このままだと軽犯罪法ないしわいせつ物陳列罪で20代無職の名前が新聞で公表されてしまう!

今すぐ防護服を着用しないと俺氏の履歴書に新たな一ページが書き記され社会の視線がますます冷たくなっていまう!

こうしては居れん!!


立ち上がる前に周囲の目線に注意を払い

ずり落ちているであろうズボンを上げるべく、足元に


あれ?

ズボンがねぇ(絶望)



ひやりと、嫌な汗が垂れる。

俺氏、無事に終了。


つーか、上着の迷彩服すらないんじゃが

どないなっとるんじゃあ?(困惑)



そうして己の状態を確認して逡巡すること暫く


ぽかーん・・・・


・・・っは?!





「なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ―――ッ!?」



思わず叫んで後悔する一瞬

それでも困惑せずにはいられずに延々と





え?

なんで俺、ワイシャツ着とるん?

というかワイシャツ一枚なん?

可笑しない?



ちょっと待て、そういえば髪も伸びてる。

なんか白くなってる。

目線が低くなってる。

股間がスースーする。

ワイシャツはぶかぶかだ。



あれか、息子が爆弾で戦死したのでそれを悼み、死装束を着せて弔おうとでもいうのか?!

都合よくなかったことにされてる俺氏に涙が止まらない…感動のストーリーにこうご期待!!


ふざけるなッ!そんなわけあるか!

そんなわけあるかです!

大事なことなので2度でも3度でも言ってやる。

そんなわけあるかぁぁぁあああああああ!

ムッキーーーッ!!

ムカ着火ファイアァァァァア

いやぁあああああああああああああああ!!!!

だぁああああああ!!




はぁ、はぁ・・・・




まぁ、なんだ。

早い話がTS

TSFだ。

SFXでもなければATSでもない。

マヴラヴも関係ない。



クレイモアの爆発(BB弾)に巻き込まれた結果、下半身がはじけ飛んでしまい緊急手術。


しゅじゅちゅの結果―



 ボクは

   女の子に

     なりましたとさ。



めでたし、めでたし。



・・・そんな訳あるかですたい。



が、現にこんなちんちくりんな体にされちまった。

どうやら本格的に俺は死んで異世界に来ちまったらしい。


しかも視線の高さ的にまだガキじゃん・・・

服ぶかぶかじゃん・・・

幼女だよ、やったね!



「ど、どどどどどうしたんだい?」


「ふざけるなぁぁぁぁあああああ!

今すぐオレを日本に還せえええぇえぇぇぇぇぇぇ!」



困惑した表情を浮かべ、キョドっているお人よしに食って掛かる。

お決まりのように声を荒げて文句を垂れる役一号に俺はなったようだ。


襟をつかんで前後にゆすられて、苦しい筈だがその男の顔は少し嬉しそうだった。

あ‟?あれですか?

どうせお決まりのように俺クンは美少女に転生しているとか、そういうやつなんですかね?

カワイイ娘に迫られて、俺感動みたいな、そんな感じなんですかね?

ふざけんな、この野郎。張り倒すぞ!


ああ、悲しきかなこの体、とてもか細く非力である。

なんかもう疲れてきた。


言っておくが、俺は前世の自分が嫌いなわけじゃない。

それなりに充実した生活をしていたし、何より体を鍛えていた。

筋肉に話しかけるなんて一般的には馬鹿なヤツ扱いされがちだが、

話しながら鍛えるとガチで筋肉が答えてくれるようになる。


俺の意のままに動き、撓る。

フィールドやガレ場、ゲーセンやジム。

スキー場やリングの上、競技場その他もろもろ。

様々なシーンでとっさに反応してくれて、時には俺の窮地を救いもした。

俺の筋肉たちはいつも答えてくれた。

時には俺のパフォーマンスにほかのやつ等も魅了された。




嗚呼、俺の筋肉、俺の筋肉よ!

しかし、今となっては彼らの声が聞こえてこない・・・

お前らがいない世界って、こんなに寂しかったんだな・・・


あ?彼らの声ってコイツ何言ってんだ?ってか??

うるせえ、お前らには理解できねぇよ。



「気持ちはわかるよ、突然こんなわけの分からない状況にさらされて

混乱して叫びたくなる気持ちはわかる。

でも僕たちは、それでもこの世界で生きていかなきゃいけないんだ。

分かるだろう?」


「うるせぇ、何がわかるっているんだよ、お前なんかに。

お前にジェーンのいない世界の何がわかるっていうんだ!」


「ジェーン・・・

そうか、大切な人を失ったんだね。

つらかっただろう。

でも、こんなことを言うのは酷だけど僕たちは一度死んでるんだ。

せっかくもう一度チャンスが与えられたんだ。

この世界でやり直すチャンスだと思って一緒に頑張ろうよ!」


え?死ん・・・

コイツ、何言って・・・



「・・・どうやら理解されていない方がいたようなので改めて説明しますね。

皆様方は一度、あちら側の世界で"死亡"されています。

そのことは記憶の中にございますよね?」


は?

マジで俺死んじまったの??

股間にBB弾を浴びて?

うわぁ・・・なんだよそれ。


すると俺の頭の中にはある情景が浮かび始めた。

茂みで下半身を露出したまま死亡した細マッチョの男

しかもソイツは失禁していると来た。

なんだその死に方。嫌すぎる・・・



「ですから私どもは、そんなあちら側で死んだ彷徨える魂を呼び寄せて

死ぬ以前の状態に復元して、こちらで勇者として活動していただいた後

その対価としてあちらの世界でもう一度やり直すチャンスを与えます。」



おいおい、まじなのかよ、その話。

乗るよ、乗ってやるよ、あんな死に方だけは嫌すぎる。

で、ところで俺は何でこんなちんちくりんな姿で召喚されているんだ?


聞こうかどうか、迷ったが、こういう話には裏があるので

とりあえず話に乗ったふりをする。

状況を見てから判断しても遅くはないだろう。

だからそれまで待っていろよ、俺の筋肉たち。


なんやかんやでまあ、改めてあちら側から説明が入り

周りの連中は神妙な顔をしてそれを聞いていた。

一度死んだっていうのは、どうやらマジな話なのだろう。



お通夜みたいな雰囲気でステータス確認の列が再び進む。

とりあえず、まずはまあ、ステータス確認っつう用事が済んだら恰好をどうにかしたい。

方々からイロイロな視線が集まって鬱陶しいし、何より少し寒い。


そんなこんなでようやく俺の番まで回ってきた。

最後の方だったので今は水晶の前に手をかざす怪しいババァのほか

召喚者であろう姫様と近衛数人しかいない。


こんなわけの分からない事態に巻き込まれたんだ。

せめて少しはまともな結果が得られればいいが。

具体的にはFPSみたいな能力がいいです。

虚空から銃を取り出して戦場を駆る・・・クールだね。

まあこんなちんちくりんじゃあそんな真似できるわけもないか。

はぁ・・・・



ババァが水晶の前で手をかざすと、何やら怪しい煙のようなものが水晶の中で渦巻き始めた。


「ふむふむ・・・こ、これは?!」


胡乱げな反応を察知して周りの連中がゴゾゴゾとババアの周りに集まり始める。


― ガヤガヤガヤ


一体何が行われているんだろうな?

まさか、いやまさかな。


「姫様・・・この者は・・・・」



さあ、言っちまえよ。

どうせあれだろう?過去に類を見ないぐらい強い、チート級の力をもって召喚された勇者だと。

まさか俺がそんな主人公のようなポジに収まるとはなあ。


「この者は、まだ死んでおりません!」



そうそう、まだ死んで・・・えっ?!


「それにこの者は・・・とても弱いです。」


うはっ、まさかの逆チートっっっ!

思わず一緒になって水晶を拝んだね。

何やらわけのわからない象形が浮かんでは消えていたが何故か読めた。

ゲーム風に変換するならこんな感じ




**********************


 しょくぎょう:ゆうた


  せいべつ:おんな    ちから:  5

    レベル:   2   すばやさ:  5

      HP:   5   たいりょく:  5

      MP: 20    かしこさ:  5

              うんのよさ: 99

 E ワイシャツ


**********************



うわぁ、圧倒的なうんの良さ。


ところがぎっちょん、これでもほかのやつらに比べて圧倒的に弱かったらしい

二番目くらいに。



だ、大丈夫。

弱ステータスで成り上がるのはお約束だから(震え声)



そして、何で俺がまだ死んでないのかっつー疑問については

どうやら死んだやつらは皆そろって勇者として召喚されるらしい。

しかし俺は、職業が『ゆうしゃ』じゃない、『ゆうた』だ。

ふんたーさんかな?(すっとぼけ)


「ぐ・・・しかしこれはなんと書かれているんですかな?

いつもは勇者と記されている箇所が今回は靄がかかったこのように見えませぬ」


ん?どうやらこいつらは俺の職業の項目に何が表示されているのかいまいち把握できていないらしい。

別に俺もニュアンスで読み取れただけなので本来はゲームにありがちな

絶対値でのステータス表記が見えたわけでもなく、単に相対的な、目分量的な感じをそれっぽくしてみただけだったりする。

だが職業欄の項目に関して言えば決して『勇者様』などといった崇高な扱われ方ではなく。

noobみたいなぞんざいな扱い方の印象を受けた。

『勇者(笑)』みたいな?


別にこいつらの言いなりになるつもりはないが、かと言ってどう転んでいいかすら分からんので

ひとまず暫くはこいつらの言い分に合わせて行動するつもりなのだが、何やら俺をほっぽり出して口論が始まった。


「ซนเจ้าหญิงไม่มี

เป็นความชั่วร้ายมาให้เราถ้าสิ่งนั้น」


「ไม่มีเราควรขับไล่เขา」


あー・・・はい?


すると、近衛の一人がこちらを向いてこういった。


「ขอโทษ」


うん、日本語でおk。


――― ザクリ


すると


むねのあたりから


けんが


はえた




あかい


あかい


ちが


したたれ おちた




くちのなかが


あたたかく


なった




「ゴフッ・・・・」



いったい


なにが?





「さっさとコイツを始末しておけ。」




やめろ



おれはまだ



しにたくない・・・・



『イキタイカ?』



その声は


どこからか聞こえてきた


遠くの声・・・



その声に俺は・・・



「いき・・・たい・・・・カフッ―」



めのまえが



まっくらに



なった・・・
































そして、目が覚めた







洞窟の中にいました





え?







ココハダレ、ワタシハドコ??



お約束もほどほどに・・・





「助かった・・・のか?」


なんとなく、つぶやいた言葉だったのだが――


「喜べ、これでお主は我の契約者になった」


―― !!?


思ってもいない返答が帰って来たので思わず声の下方向を振り返った。





ら・・・





「どうした、そんなハトが豆鉄砲を喰らったような顔をして。

まあ無理もなかろうか。

終ぞここで終わろうかというその時に助かった者の表情は大概そのようなマヌケ面だ。」




・・・あ、あああ?!



「ん?どうした??」


「その・・・お前が助けてくれたのか?」


「左様、感謝するがよい。」


これはいったい、なんということだろう。

一日に二度も死に

訳の分からぬままここに呼び出され。

これが運命だとでも言うのだろうか?

本当、異世界に常識を求めてはいけないな。


「この契約を経て、お主は不老不死の身を得た。

だがしかし、それは我と共にあるということを意味する。

即ち、お主は我の眷属として、家来として、手下として・・・

手となり足となり働いてもらうことを約束させる。

だが契約を違えたとき、お主の一命をもって契約は満了される。

喜べ、これでお主の願いは成就された。」




「あ、ああああqwせdrftgyふじこlp;@!!?」





― 俺を救ってくれたその者はとても白く、潔癖で





「ん?どうした?」





― 滑らかな、美しい曲線美を持ち






「と、ととと・・・」





「と?」






― コミカルな表情で口を開く












「トイレが・・・・シャベッタアアア!!????」







― 洋式の、白い便座であった。

















とまあ、そんな感じで、

剣と魔法で夢と希望に溢れた世界をのし上がる

ベタで二番( クソ)煎じな俺の日常が

幕を開けるのであった。



















それからしばらくして・・・・・








ダンジョンの奥底で冒険中のジョージ・ルーカスは・・・










「うっ、苦しッ!」


「ど、どうしたんですか!?

アニキ?」



ダンジョンの

奥底で

うめき声を

上げた!




やべえよ、コレヤバいやつだよ。

ガス抜いたら一気に実までぶちまけちゃうようなヤツ!



ジョージは久しぶりに身体の内部に痛みを覚えた。



落ち着け、落ち着くんだ、俺ッ!



 ― ギュルギュルギュル



察しの良い人はすぐに思い当たってくれると思う。




お腹を抱えて悶え苦しみ

両手を広げた時が最後のアレ。

ビバ、腹痛だ。



「どうしたんすか!?アニキ!!

まさか、腹すか?

腹がヤバいんすか??」



「くっ、・・・ああ。

ちょっち、二番( クソ)にいってくるわ」




腹が・・・腹がいてえ・・・



グギュ・・・ギュルルー



耐えろ、耐え・・・




・・・よし、此処なら安全だろう。

あんまり人様に見られてても気持ちの良いものじゃねえしな。





・・・おいちょっと待て。


一体アレはなんだ?!



俺の目の前にはいつの間にか

未だかつて見たこともないような、

白く、美しい陶器が蓋を開けてお出迎えしていた。



あまりに荘厳な雰囲気にのまれ、思わず近づいて確認をしてみる。



もしかして・・・コレは便座なのか?


聞くところによると貴族連中の間では、

大理石をくり抜いて穴を開けた石板に腰を下ろし用を済まるのが最近の流行りだ

と言う話を風の噂で聞いたことがある。



俺らみたいな連中は、大概は手前で地面に穴を開けてコトをするか、河原でやるかする。

冒険者はいつ何度きでも便所に行けるものじゃ無いからな。


大体便所っていうのはなんだってあんなに臭えんだ?


出したてホヤホヤのブツが腐敗していくのか、更に熟成された香りになって周囲に満たされているあの空間は好きになれない。



それなのに・・・

それなのに、なんなってこの便所はいい匂いがしやがるんだ?

ダンジョンの奥底で仄かな花の香りが広がってやがる・・・

俺は天国にでも来ちまったっていうのかよ、冗談じゃないぜ。



俺はちゃんと生きてる。

現に今俺はクソ重たい武器を背中に担いで腹の痛みと戦って・・・


― ギュルギュルギュル〜



うっ、これ以上はもたねぇ!




腹の痛みに急かされてか、

爽やかな花の香りに引き寄せられてか、

吸い込まれるようにいい感じに人ひとりが入れるぐらいの小屋の入り口に入ろうとして・・・


んグッ?!


しまった!!

武器がつっかえて入れねえ!


やばい、これ以上は本当に我慢出来ねぇんだ。


ええい、邪魔だコンチクショウ!


乱暴に武器を地面に突き立ててベルトを外して座ろうとする。


果たしてこんなに美しい椅子のような白い器を汚してしまっても良いのだろうか?

そもそもなんでこんなところに置いてあったのか?

実はとんでもないお宝なんじゃないか?

貴族様の酔狂で探検中に落としていったのか?

危険性はないのか?


だとかそんな考えが一瞬頭をよぎったのだが、腹痛を前にそんなチンケな考えは一瞬で吹き飛び躊躇なく冒険の末汚れきった我が臀部を容赦なく白き器の淵に押し付ける。



「ふおおっ?!」


瞬間、堪らず変な声が口から飛び出した。

少しばかりの戸惑いを胸に腰を下ろしたその場所は、しかし予想の斜め上の感触を俺に感じさせる。

ズバリ、そこは温かかったのだ!


この純白に俺のようなむさ苦しいおっさんが腰を下ろして良いのか?


という葛藤はあっという間に吹き飛んでいった。



その葛藤は嘗て冒険の末に得られた感動的な情景を彷彿とさせ、美しいものに心を奪われてしまう人として当たり前の衝動に一時俺は囚われていたから戸惑いを覚えたのだろう。



だが今は違う。



こいつは・・・そう、

まるで俺を受け入れてくれているかのような人の温もりを感じさせてくれて、スッポリと包み込むような感触は誰かの愛情を思い出させる。



それは暫くご無沙汰していた女性の温もりにも似ていた。


それを悟った瞬間、俺の中に湧いて来たのは美しいものを愛でるような生易しい感情などでは無く、

この穢れ一つない美しいシロを俺のイロに染め上げたいと言う男の性か、

あるいは未知なる世界に焦がれてしまう冒険者の血か。



とにかく、俺は腹の痛みに急かされるままに溢れ出るマグマを、この真っ白な穢れ無き世界に産み落とすのだ。



 しばし、下品な音が鳴り響く・・・


もしかしたら、それは出来上がった何かを台無しにしてしまいたいと言う破壊衝動だったのかもしれない。



俺はその時、言葉に出来ないような快感を感じていた。


オレの汚い部分を余すこと無く受け止めてくれたソイツ。

心地の良い温もりと香りが俺を優しく包んでくれて、

左右を壁で覆われたこじんまりとした空間は、殺伐としたダンジョンの中では感じたことのなかった安心感を与えてくれる。



長らく押さえ込んでいたものを無事にぶちまけた安心感と解放感、

生まれ変わったかのように抜け落ちていく体の中で渦巻いていた疲労感と痛みが消えてゆく。


それは柔らかな女性の肌に包まれている時の感覚と少し似ていて、しかしある意味ではそれを遥かに凌駕する気持ち良さに絶頂すら覚えてしまいそうだった。



「くぅぅー・・・はぁぁ・・・」



全てを吐き出した瞬間には余韻に浸り、歓喜のため息を吐き出していた。



気が付けばいつの間にか扉が閉じていたがそんな事はどうでも良い。

ずっとこの温もりを、余韻を感じていたい・・・



だがしかし、早く仲間の元へ帰って行かねばあらぬ誤解を生みかねない。

便所の最中に行方を眩ませて消えていった冒険者として大騒ぎなんてあまりにも恰好が付かなさすぎるからな。

さて、そろそろ立ち上がって・・・



ふと、横に目をやるととんでもない無い物が目に入り込んだ!



「馬鹿な?!

こんな所にパピルスだと!!?」



それはまるでどうぞお使い下さいと言わんばかりに適当な高さに置いてあり、具合の良さそうな幅と長さで垂れ下がっていた。


この俺に・・・もっと汚くしてくれとでも言うのか?



物言わぬパヒルスは俺が摘んでくれる事を心待ちにしていたかのように三角に折り畳まれ、引っ張るとあれよあれよと言う間にその長さを伸ばしていく。


持ち帰って換金に出せば高く売れるかもしれない。


だがこれだけ長さがあるんだ。

少しくらい汚くしてしまっても沢山あるから構う事はない、ヤってしまおう・・・



その無垢な

一枚に千切った

長いパピルスを

四角く畳んで

なんと、

汚いオケツを吹き始めた!



「ふう〜、たまんねぇぜ!」


ガキの頃夢みてた、金貨の風呂に浸かって女を両側に侍らせて酒を飲むような、

この世の頂点にでも立っているかのような、そんな感じ。


ああ、これだけでも一体幾らで売れたんだろう?

魔道書とか一級品の取引に使われる契約書みたいなリッチな使い道があっただろうに・・・


ましてやこんな白さだ。

羊皮紙とは比べるまでもない柔らかさだ。

後世にでも残るような大切な書物や文献にでもなれたかもしれないもので

俺は今、汚いケツを拭いている。



嗚呼、これはアレだな。

宿屋で密かに冒険者たちの人気者だった、みんなが狙ってたカワイイあの娘が遂に自分のものに出来た時のような・・・



ぁ‟?どんな感じだったかって?

その娘をモノにしたのは知らない男だったよ、畜生め!


まあそんな訳であの娘をモノにしていたら今頃どんな幸せライフをエンジョイしていた事が知らんが、その妄想に似ているっつー話な。


まっ、帰ったら最近お気に入りの酒場のネーチャン引っ掛けて一発ヤるから、

いつかその妄想も中身を変えて現実になるぜ!

ふははは〜ッ



この時、俺は重大な事実に気がついた!


「ふんっ、くっ・・・なに?」



なんとも間向けな話だが

割とこれは緊急事態だ

いいか、心して聞けよ?





ケツが・・・













ケ ツ が 抜 け ね え !







なんて言う失態だ!


こんなことがあっていい筈がない!



あまりの気持ちよさに腰が抜けたとでも言うのか?

そいつはもう、搾り取られるかのように吐き出したからなぁ

ソイツが女なら一晩一緒に寝てやってもいい、そんな気さえ起こす。


だがいくら居心地が良いからってここは便所だぞ?

そこで見事にケツがはまって抜けられなくなるなんてちょっと間抜け過ぎやしないか?

下半身が露出してるんだぞ?

大手を振って出かけるにはちとアブナイ感じになってるんだぞ?


いやだ、こんな格好で見つけ出されるなんて恰好悪すぎるだろ俺!



早く、早く仲間が心配して探しに来る前に抜け出さないと・・・



しかし、恐ろしいことにいくら腰を浮かせようとしても

足を踏ん張って立ち上がろうとしても俺の腰はまるで吸い寄せられるかのように

その温かいイスの上からピタリと離れることはなかった。



どうした?


どうしたんだ!?

俺ッ!!






するとようやく、恐ろしい事実に気が付く


「おいおいちょっと待て、むしろどんどん沈みこんでいってないか?」



俺が必死になって立ち上がろうとしているのに、

むしろそれを拒むように俺の尻は陶器に密着し、むしろねじりこんでいく。

ついにつま先立ちになったところで耐えられなくなり叫ぶ




「嘘だろう?!

こんなの・・・あんまりだ。

おーい、リッキー、ラッキー、ディニー!

助けてくれーッ!

おーい」





― おーい!



必死で叫ぶも気が付いたら締め切られていた小屋の中。

外にどれだけ声が届いていることだろう?


というか何で扉が閉まっているんだ?コノヤロウ!!


体がくの字に折れ曲がり、力が入らぬその足で出せるすべてを振り絞り

目前にあるドアをバンバン蹴破る気概を持って―


「ふんッ、グッ!」


否、気概もをってしてもドアには届かず・・・



「おい、頼む。

誰かここを開けてくれ!

緊急事態なんだ!

そして俺を助けてくれー。」



煩く、

小さな空間で響き渡る。


先ほどまで安心感を感じていた絶妙な大きさの箱の中が

今となっては絶妙な孤独感を演出させる。

そこから徐々に湧き上がる不安な気持ちが決壊する。



「ふざけるな・・・

ふざけるんじゃないぞ!

いいか、俺はリンドの街一番の冒険者ジョージルーカス

踏破した領域は数知れず、59層の迷いの森を一番に攻略し

名をとどろかせた超一流の冒険者!

俺がこんな間抜けな格好で終わっていいはずがない

そうだ、俺を助けてくれた人間は俺のパーティに入れてやろう!

一流冒険者集団『ダスティ』の一員になれるなんて鼻が高い

酒場でモテモテになれること間違いなしッ!

だから、だから早く・・・俺を助けてくれぇぇぇぇぇ――――――」



―― ジョボジョボジョボ・・・


一人の小汚い男の叫びは流れる水の音とともに小さくなって消えていった・・・











一方そのころ、部下のリッキー・リーは・・・





「アニキ遅いっすねぇ。

一体何を食べたらそんだけ虫の居所が悪くなるんだか・・・」



冒険者集団『ダスティ』のリーダであるジョージ・ルーカスが向かった先を歩いていた。

暫くすると、とんでもないものを発見する。




「う、うそだろ・・・アニキ・・・。

た、たたたた大変だ~!」



―― お~い、みんなぁぁぁぁー



彼が引き返したその場所に残されていたのは一振りの大刀が刺さった地面と

底が見えない谷底に向かっている一筋の足跡だけだった・・・













などなどという混乱をよそに、俺はというと・・・





「はぁ・・・今日もくさいものをいっぱい中で出されちゃった。

私ってば本当に汚い女。」



ダンジョンのどこかでトイレ掃除をしていた。

なぜダンジョンにトイレがあるのだろう?

その疑問は正しい。

トイレがあったら罠だと思え。


「あー、そこだそこ・・・気持ちええのう・・・」


はー、全くなんたって俺は素手で便所掃除させられにゃならんのか?

何かの罰ゲームじゃないか?

しかし、それが契約だから仕方がない。


俺がやつと交わした契約。

ヤツは俺に3つ条件を突き出した。



一つ目・・・月に何回か我のところにほかの誰かを招くこと。


この条件、早い話がトイレ(こいつ)二番(クソ)をさせろっつー話。

何故かって?

それがトイレ(こいつ)の食事だからだ。

座ったヤツもろとも飲み込んでしまう。

そうして生きているんだとさ。




二つ目・・・食事の後などは必ず体を掃除すること。


こいつに食事をさせる為には、十中八九出すもの出したい奴らが来る。

そうすると、必ずどこかしら汚していくわけで・・・


「んしょ・・・んしょ・・・」


「ああ、背中だ馬鹿者。

我は背中が痒いのだ」


「背中ってどこだよ・・・ったく」



なのでこうして一生懸命お掃除中というわけだ。

笑えねぇ。

なにが悲しゅうてムサイオッサンが大きなモノを生み出した後の

悪臭漂う空間でお掃除せにゃならんのか。


しかも素手でスポンジを握りしめて、である。



「ふむ、しっかり歯を磨き給えよ」


「はいはい、わかってますよーだ。」



あーキモチワルイ・・・


冗談抜きで穢れちまったわ、俺。




殿方の残したご不浄の跡も、誠心誠意磨いております。

味噌筋残さず・・・な。


「はー、キモチええのう・・・」


「うへぇ・・・キモチワルイ」



「これ、『女らしく』だぞ?」


「はーい、ごめんなさーい・・・」



そしてこれが三つめ。




三つ目・・・女らしくふるまうこと。


全く持って笑えねぇ

笑えねぇぜ、全く。



「消えない、消えない・・・汚いの消えない・・・

キモチワルイ・・・・消えろ、消えろ。」


「これこれ、ちゃんと女らしくせんかい。

あと、少し目が怖いからな?」



何が笑えねぇって地味にコイツと感覚が共有されていることだろう。

なので汚れたら気持ち悪くもなるし

出すもんされている最中もとっっっっっても気持ち悪くなるし

それでも、ああして馬鹿を飲み込んだ瞬間は快感でもある。


名前の通りの公衆便所ってか、全く持って笑えねぇ。



「ふむ・・・別に契約を違えてもよいんだぞ?

その代わり、お主もおいしく頂いてまた次の契約を結ぶだけだからの。」


「言われなくても、わかってますよーだ。

はぁ、でもせめてゴム手袋・・・いや、デッキブラシでもいいから。

あればなぁ・・・・・・・・・・・と私は思うわけですよ」


なにが嫌かって、こうして素手でスポンジ握りしめて掃除せにゃならん事。

この世界は文明の進歩に乏しいのか、生ゴムとかを成形する技術なんぞある筈もなく。

当然、スポンジもバイオ素材。

ヘチマたわし片手に一所懸命こするのみですわん。



大体、トイレットペーパーとか付属品ならこいつは出せるんだ。

じゃあ何で掃除道具が出せないんだと問い詰めたいところだが何故か出すことができないそうなので

仕方なしに村でヘチマを育てて暮らしている。



はぁ・・・やっと終わったよ。

くせぇから本当に勘弁。

しかし、できるだけ早く洗った方が、後々こびり付かないから楽だし

その間、俺もずっと気持ち悪いので

結局、素早く済ますに限るという結論で落ち着いた。



「疲れた・・・・」


「ご苦労であった、

隣で風呂に入るとよい。」


「うん、そうさせてもらう・・・」



せめてもの救いはこうして風呂に浸かれることだろう。

何の因果か、トイレの能力なのか隣に風呂を召喚することができる。


ユニットバス万歳。

トイレの隣なので多少におうのが玉に瑕だが。


まぁ流石に三十分くらい掃除してたら嫌でも慣れるし臭いも薄れる。

風呂からあがることには気にならなくなる。


そうして綺麗になったトイレは来るヤツ曰く「花の香りがする」らしいのだが

あいにく、芳香剤なんて一切おいていない。

というかそんな便利な代物売ってない。

売ってたら俺が欲しい。


トイレ曰く「それはお主の体臭じゃ」とのことだが全く持って本当に笑えない。


うはっっ俺クン天然の消臭剤

てか?てか??


そんでもって、俺の体臭で深呼吸しながら恍惚な表情を浮かべて下品に脱糞するんでしょう?

何それキモチワルイ・・・。


それからまた必死こに汗水たらしながらトイレ掃除して生贄をお招きするエンドレスループ

俺チャンまじトイレの付属物

全自動トイレ洗浄機俺


トイレ曰く「我も死ねばお主も死ぬ、もはやお主は運命からは逃れられん」とのこと。

トイレと俺とで一蓮托生な毎日を送っている。


そうそう、それの関係か、俺自身にも変化があった。

まず俺自身は排泄とか不要になった。


アイドルはう○こしないッ!(直球)

みたいな?


食事とか睡眠とかもそこまで必要ないし、体は成長しないし死なない。

その代りトイレと感覚を共有しているのでトイレが汚くなるとこの上なく不愉快な気持ちになり

トイレが人を飲み込むと満足感が得られる。

ズバリ、俺はいったいどういった生き物へと進化を遂げたのかというと・・・



ゲーム風に変換するならこんな感じ




**********************


 しょくぎょう:だんじょんますたー


  せいべつ:???    ちから:  ?

    レベル:  ?    すばやさ:  ?

      HP:  ?    たいりょく:  ?

      MP: ?     かしこさ:  ?

               うんのよさ:  ?

 E ワイシャツ

 E トイレ

**********************






そう、どうやらトイレのヤツは魔物でも、珍獣的な物でもなく・・・







ダ ン ジ ョ ン だ っ た の で す !





       だったのです

          ったのです

               です・・・(エコー)






とまあ、そんな具合にいつの間にかダンジョンマスターなる仰々しい座に据えられていたのだが


一言モノ申したい。



・・・俺の職業、トイレ清掃員の間違えじゃね?



そんなわけで、今やトイレと俺は一心同体と言っても過言ではない。

俺は俺のダンジョンを成長させるために居る支配者ともいえるし

ダンジョンに都合よく整備させるための作業員もとい奴隷的な生き物として共存を許された生物的なモノでもある。

そういうものに、ワタシハナッテシマッタ・・・



しかしまあ、だからと言ってくよくよしても仕方がない。

それでも俺は何時かジェーンと再会できる日を願って今日も一生懸命トイレを磨くのだ!


「・・・いや待て、そこは一生懸命生きていくのだとかだろう。」


「だって、別に死なないし・・・」


「ええい、締まらないヤツよのう、お主も」


「うるさいな、トイレの癖に」



さーてと、今日も俺は人畜無害な、それどころか可憐な村娘に扮して町で噂話を聞きながら

馬鹿な冒険者が危険なダンジョンに挑む情報を集めましょうかねぇ。




そんなわけで、レッツ収納


俺が手をかざすとトイレの設置してある電話ボックスのような立方体は姿を消し

ここのダンジョンのどこかにあるトイレは今日も場所を替えている。


あ、ちなみにトイレはこのダンジョンのコアとかっていう話ではなく

トイレそのものが別のダンジョンとして存在しているらしい。


なので俺はトイレと共に、このダンジョンで催してきた冒険者相手に、卑劣なトラップよろしく

まるで召喚魔法かの如くトイレのヤツを設置して獲物を狙っておりまする。

時には腹痛の勇者を飲み込んでみたり、酔っ払いをお招きしたり

はたまた胡乱げな連中から逃げ回る少女を匿ったりもしながらね。


そうして今日も俺は何時か元の世界に帰ることを夢見ながら

このつらく、厳しい世界に少しばかりの復讐も込めて


しかし、なんだかんだで村娘の噂話に耳を傾けながらお茶を楽しんだり

仕事の後の気持ちよいお風呂で汗を流しながら

なんだかんだで楽しく、愉快に暮らしている。



さて、そんな俺から一つだけ

もし異世界に夢を見ている連中がいるなら一言、言っておきたいことがある。

ダンジョンでトイレを見かけたら先ず危険性がないかを良く確認してからお花を摘みに行こう。

良い子のお約束だぞ?

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