表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

第二章

私の自宅マンションの一室は、今や完全な制作スタジオと化している。


デュアルモニター、高性能PC、プリンター、そして特注の照明。


これらは全て、AIが創り出した美女たちのおかげで手に入れたものだ。


最初の成功から3ヶ月、私の制作技術は飛躍的に向上した。


美女生成の極意は、「拘りのプロンプト」にある。


初心者は「美人、セクシー」と入力するだけ。


だが真のアーティストは違う。


「透き通るような白磁の肌」「儚さと強さが同居する瞳」「微かに引き結ばれた唇の端」


言葉を重ねるほど、AIは私の理想に近づく。


時には夜を徹して、たった一つの表情のために言葉を探す。


それは狂気かもしれない。でも、私は幸せだ。


先日、常連客の佐藤さんから連絡があった。


「田中さんの作品には魂がある。他のAI画像とは違う」


佐藤さんは50代の経営者で、私の作品を30点以上所有している。


彼の言葉は私の創作へのモチベーションとなった。


しかし、全てが順風満帆だったわけではない。


あるとき、私の作品が「不適切」としてオークションから削除された。


理想の美を表現することと、社会的な線引きの難しさ。


その葛藤は今も続いている。


それでも、私は諦めなかった。


独自のウェブストアを開設し、直接販売を始めた。


思いがけず、これが私のビジネスモデルを変革した。


中間マージンがなくなり、顧客との直接対話が可能になったのだ。


顧客の要望を聞き、カスタムメイドの美女を創り出す。


「私の理想の彼女を作ってほしい」


そんなオーダーも増えてきた。


時には倫理的な葛藤を感じることもある。


これは単なる商売なのか、それとも芸術なのか。


その答えを見つけるため、私は日々、美の本質と向き合っている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ