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真実を語るものよ

相克の教会編第十三話目となります。

今回は少し変わった集落跡地でのお話となります。

では本編へGO!

 三千メートル級の山々が連なるこの『メメルウ山脈』は東に向かううえでは難所の一つとして語られており、近代化の一途を辿る現代においては通る人はまずいない。

 だからこそ、関所も何も置かれておらずそれ故に監視などの類もまるでない。

 このメメルウ山脈を越える方法は大きく分けて二つ、天然の洞窟と山脈の谷間を越えていく方法であるが、どちらもダンジョンとして登録されているが、どららもダンジョンとしては然程難易度は高くない。

 多少は霧が立ち込めているが前が見えないというほどではないし、何なら昔の道が多少残っているのでそこまで迷子にはならない。

 そういう感覚もあり、楽に行けるという想いが在ったのだが、ジャックは山脈の途中で足を止めてしまった。

 こんな山脈には人が住んでいたという話は一切聞いたことが無いが、少なくとも集落があるという事は無かった。

 ジャックはこの道を一度だけ通ったことがあるが、その時もこの道には集落は無かった事は今でもはっきりと覚えている。

 なのに目の前には集落跡地のような場所が広がっている。


「石造りの建物の跡? ここ誰かが住んでいたことがあるの? でも、ジャックはこの辺りに集落なんて無かったって言わなかった?」

「無かったさ。この場所も前には無かったはずだ」

「儂もこの辺りの事は聞いたことがあるが、集落なんて話は聞いたことが無いぞ。じゃが、この集落おかしいぞ」


 リアンの言う通りだとディラブも同意して前に数歩出て周囲を確かめるように見渡し、近くの石造りの建物に手を当てる。


「建物自体は其処まで劣化しているわけじゃ無く、周囲に散乱している物もそこまで風化していない。なのに遺骨の一つもない。これは異常だ」

「そうですね。死臭もありませんし、この集落跡の状況から考えてこうなったのはここ最近の話のはずです。なのに…」

「え? どういう意味?」

「要するにこの村の状況を考えるとこの集落跡地があることが違和感があるっていう事だよね? お兄ちゃん達」

「そうだな。とりあえず調べてみよう。時間的にもこの辺りで野宿だったしな」


 空はすっかり暗くなっており、ジャック達はランプを片手に集落跡をしっかり調べてみても人の住んでいた痕跡は所々残っているが、遺骨一つ見つからない。

 その内ジャック達は寝泊りが出来るという場所を探し出し、その中で遅めの夕食を取ろうという話になった。


「調べれば調べるほどおかしいところだらけよね? 確かに人が住んでいた痕跡はあるのに遺骨も無ければなんで集落が滅んだのかも分からないんだもん」

「人災のような気がするけれど、少なくとも自然災害じゃない事ははっきりと言えるだろうな。自然災害なら建物がこんなに綺麗には残らない」

「そうですね。でも、私が個人的に気になるのはジャック様が前にこの道を進んだ時は無かったという事です」

「そうだな。単純は今の道とは違う道を進んだからなのか、この集落が教会の異変と共に姿を現したからなのか」

「もし後者ならこの集落の状況は教会が関与しているという事だ」


 アンヌの表情が若干曇るが、流石にジャックはこれだけは意見を変えたりしない。

 ここ最近中央大陸で起きてる異常現象を考えるとありえない話では無いと思うが、そこでファリーダやメリビットはフォローしようとしている。

 しかし、流石にアンヌもこの時点で全く怪しくないとは言えなかったのだろう、断っていた。


「案外寝て起きたら消えているかもしれないぞ」

「それはそれで怖いだろうに。この場所にあるにはおかしい集落だな。集落の家に使われている石材はこの辺りでとれる奴じゃ無いな」

「ジャック兄ちゃんは石材の種類も見抜けるの?」

「旅をしていく内に身に着けたスキルだな。意外と石材に違いでゴーレムにも些細な違いが出るし、意外とその土地の歴史が分かる。その土地の歴史を知るには地質を調べるというのは一手だよ」

「そうじゃな。この辺りは隆起した山脈じゃったはずじゃしな…この石材は西に近い場所でとれる奴じゃろうのう。じゃが、儂等が瞬間移動したということは無いぞ。山脈も変化は無いし、端末も異変も無しじゃ」

「やはりこの集落が突然現れたと見るべきだな。異界化した都市が空間と空間の半ざまにあり、それが時折現れるというのは聞いたことがあるな。この仕組みを生かした都市もあるらしいし」

「そうなんだ…へぇ…」

「じゃあ、この集落も異界化してしまった?」

「そういう事じゃな。まあ、何らかの人的異変で異界化するのはあるあるじゃし。嫌なあるあるじゃがな」


 鍋をかき混ぜる手を止めないリアンは何度か頷きながら出来た鳥鍋をよそいながら人数分に分けてしまう。


「考えて仕方が無いし朝起きてまた考えればいいさ」


 ジャックのその一言で一旦食事となり、各々分かれて寝ることにしたが、ジャックは一旦外に出て集落中を見て回ることにした。

 それに感づいたのはディラブだった。


「やはり見て回るつもりだったか。何となくその気配を感じた」

「教会絡みならアンヌに負担にしたくないからな。別についてこないで良いぞ。何か当てがあるわけじゃ無いしな」

「いい。暇だしな」


 二人で集落を見て回ることにした。

どうでしたか?

次回は教会の闇に一歩近づいていきます。

では次は第四章相克の教会第十四話目でお会いしましょう!

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