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天翔牧場新人厩務員を獲得

天馬が存命中のお話です。

私の名は藤﨑志保【ふじさきしほ】年齢22歳独身


今は東京の商社で働いている 私の趣味は乗馬【大学時代は馬術部】


と競馬観戦で今日は年に一度の日本ダービー開催日


早朝から最寄りの府中東京競馬場前駅から競馬場までの通路も人で


溢れている ただ正直今年の3歳馬で人気がある有力馬は


2頭ぐらいで後はどんぐりの背比べ なのでこの人だかりには正直驚いている


今回私はDRAの特別会員カードのおかげで指定席を確保できているので


問題ないがおそらく今日は11レースよりも10レースの時間で


行われるイベント目的の観客が大半を占めていると思う


昨年惜しまれつつ引退したブリリアンスターとエクセレントローズを


リアルタイムで競馬場で見ることが出来るかもと情報が拡散したからだ


情報元は個人ではなくDRA 公式では昨日の時点で公表されていなかったが


今日公式ホームページで当日のイベント内容が公開された


内容はブリリアンスターとエクセレントローズの模擬レース


当時の主戦騎手たちのトークショーとなっている


当時の主戦騎手だと引退された楯騎手と佐藤騎手で引退した騎手に


会えるからこの人だかりなのも頷ける


当日イベント終了後


「やっぱり スターちゃん綺麗で最高の競走馬です

 それと美鈴さん今でも綺麗です」


その後のメインレースの日本ダービーで見事馬連が


的中したので今日はいつもより豪華な夕食がいただける


正直今日のレース1着2着を当てるより3着の馬を当てるのが


難しいレースだったので私は3連単、3連複は購入しなかった


まさか3着が18番人気だなんてまさかの大穴で3連単的中なら万馬券だった

ちなみに1着と2着は天翔牧場産駒の牡馬です。


数日後 DRAからメールが届いた


日本ダービー前に豪華賞品が当たるイベントに応募したが


それが見事当選したらしい


当選した商品とわ 天翔牧場見学ツアーだった。


1泊2日のツアーで1日目は牧場厩舎見学で2日目が


放牧地での乗馬体験ができる内容で宿泊は近くのペンション利用


見学日は牧場からの指定日から選択できるので私は帰省する


日を選んだ 今は東京で暮らしているが高校まで地元で暮らしていて


両親は札幌に住んでいる


8月初旬 見学ツアー初日 私は新千歳空港からタクシーに乗車し


一路天翔牧場を目指す ちなみに見学ツアーには添乗員はいません


現地集合で現地解散なんです。宿泊代金はDRAが負担するそうです


佐藤牧場のゲートで郵送されてきたIDパスを提示し天翔牧場へ到着


駐車場へ到着すると年齢も私とほとんど変わらない男女2人が


到着を歓迎してくれた。


この牧場経営者の天翔天馬さんと奥様の美鈴さんですね

もう一人の厩務員の七草奈々さんは、厩舎の中で作業中だそうです。


美鈴さんと奈々さんは競馬学校を卒業後


わたしの憧れであったDRAで騎手をされてた方々です


私は今は商社勤務ですが子供の頃からの夢は騎手になることでした。


小柄な私は小さいころから馬が大好きで騎手になりたいと両親にいっていたが


受験するための条件で諦めた経緯がある


年齢と体重は問題ないが裸眼視力が0.8以上ないと受験ができないなんて


※メガネとコンタクトレンズは使用不可


なので視力が悪くコンタクトレンズ着用のわたしは騎手になるのを諦めた。


私は事務所へ案内されるときに驚いて美鈴さんに尋ねた


「私も学生の時馬術部で厩舎で馬の世話をしていましたが

この厩舎は扇風機ではなくエアコンで室温管理されてるんですね」


「そうですね全国でも珍しいと思います

牧場長は繋養馬に過ごしやすい環境で長生きしてほしいと

常日頃から行動されてますので馬たちも喜んでいます」


事務所のソファーに座って


「そう言えば藤﨑さんは大学で馬術部だと伺いましたが

やはり子供の頃から馬のこと好きでしたか?」


「はい、子供の頃はわたしも騎手になりたいと

考えた時期がありましたけど

視力が良くないので諦めました。」


「そうでしたか」


「でも今は競馬開催日に大好きな馬たち見て

癒されてます。」


そこへ天馬が事務所へ来て


「藤﨑さん 準備できましたので馬房見学しませんか?」


「はい、よろしくお願いします。」


この時点では厩舎ではメリーローズ、プラチナシップ、エクセレントローズ

ブリリアンスター、ホワイトマロン、チャコが繋養されていた。

他の牝馬と牡馬たちは、別の牧場か育成牧場にいます。


藤﨑さんは、馬房に掲示してある馬名を確認

生で名馬たちを見て大興奮しています。


「皆さん引退されても現役時代と変わらず綺麗ですね

 今でも放牧以外に坂路とかで調教されいるって

 本当なんですか?」


天馬が答える


「そうですね 牝馬も妊娠中でなければ今でも育成牧場で

 軽めの調教をしてますよ 皆元々走るのが好きなので」


「やっぱり天翔牧場産駒は違いますね

今年の日本ダービーでも1着と2着の馬も

ここの産駒ですものね」


「まあ、たまたまですよ」


天馬も育成に参加してない牡馬たちですから

ほんとたまたまですよね


馬房見学も終わり事務所へ

後はペンションへ行く前に明日の予定を相談


「それで藤﨑さんはどの馬で乗馬体験されますか?」


「え、乗馬体験する馬は乗馬用の馬じゃないんですか?」


苦笑いの天馬


「まあ、確かに初心者の方なら乗馬用の馬を用意しますが

藤﨑さんは馬術競技の経験者ですからうちの繋養馬も

候補に入りますけどどうされ...」


「天翔さん是非ブリリアンスターさんでお願いします。」


身を乗り出す藤﨑の勢いに驚く天馬と美鈴


「はい、じゃあスターで準備しますね」


まさか現役の繫殖牝馬で乗馬体験できると

考えていなかったしほは、夜も興奮で

眠れなかった.


翌日早朝天翔牧場厩舎前


天馬と馬具を装着を済ませたブリリアンスターと念話で会話していた


今日の主役の藤﨑さんは事務所で着換え中


「スター今日は藤﨑さんのこと頼んだよ」


頭を下げるスターちゃん


『お父様 スターは藤﨑様を必ずや

 満足させますのでお任せくださいまし』


天馬はスターを撫でて


「スターも無理しないでね 無事に帰ってくるんだよ」


『...お父様 お約束しますわ 必ず帰ってきます』


ローズとメリーが


「何二人で小芝居してるのよ。目のまえの放牧地でしょ

 心配するようなことにならないわよ」


そこへ着替えを済ませた藤﨑さん


「その服装は馬術競技用ですか?」


「はい、大学時代に着用していました

 問題なく着れてほっとしてます」


天馬は藤﨑さんを真剣なまなざしで見ていて


「こら、天馬 そんなにジロジロみない

失礼でしょ」


藤﨑さんも照れてる


「いや なんか綺麗だな~と思ってつい すいません」


「ありがとうございます。」


「あ~パパ 浮気なの?」 【スターが】


「いや違うんだ~」


そこで美鈴が


「いいわ 天馬 こんど私が勝負服着てあげる」


「何で そうなるんだ 誤解だから」


まあ、そんなこんなでスターに華麗に跨ると藤﨑さんは

スターとの楽しい散歩を始めた


「うわ~スターちゃん すごく乗りやすい」


『そうですか それは良かったですわ』※念話で会話できないのが残念


まあ、そんな感じで楽しい時間も終わりをむかえ


「藤﨑さん お疲れ様でした」


スターから手慣れた感じで降りて


「天翔さん ありがとうございました。 すごくいい思い出が出来ました。

スターちゃんもありがとう」


『どういたしまして また来てくださいまし』


「へえ、スターも藤﨑さんのこと気にいったんだ」


『そうですわね 私の扱いも丁寧でとても楽しかったですわ』


「へえ、それじゃあ スターも藤﨑さんが厩務員をしたいといって

くれたら賛成してくれるかな」


『はい、勿論喜んで賛成いたしますわ』


藤﨑さんと美鈴が楽しそうに話しているところへ


「藤﨑さん 天翔牧場で働いてみませんか?

今お勤めの会社で満足されているのでしたら

断っていただいて構いませんがいかがでしょうか。」


「え、大変嬉しいお申し出ですが私でよろしいのですか?」


「勿論です。実は今は厩務員は3人なんですが

馬房も余裕があるのでこれからも繋養馬はまだ増えると

思うのですが私が馬運車で競争馬をトレセンへ運搬する際

2人では何かあると心配なんですよ

藤﨑さんなら厩務員の経験もあるのでどうかと思いまして

あと福利厚生はしっかりしてますし住むのも寮があります」


天馬は藤崎へプレゼンをしたが


「天翔さん お願いします。わたしをここで働かせてください

やっぱり私も馬たちといっしょにいたいんです。」


悩むことなく即決です


「藤﨑さん ありがとうございます。 馬たちも喜びます」


1月後 藤﨑さんは、円満退社すると牧場の寮へ引越をした

札幌に住んでいるご両親も一度牧場に来られ天馬に挨拶をすませ

その際娘が道内に住むことを大変喜んでいた。


札幌から近いから安心なんでしょうね


こうして天翔牧場の厩務員も4人体制になり有給休暇も取得できる環境へ

なりました。 ただ女性ばかり増えるのは天馬の趣味なんでしょうか









最後まで読んでいただきありがとうございます

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