安奈編 麗華の妄想なのか夢の世界での真実
麗華の夢の出来事です まあ おまけ話として読んでいただければ幸いです。
これは夢、なのだろうか?
娘と昔の思い出話をしたことでこんな夢を見るなんて
でもこの風景は懐かしい確かに競馬学校の校舎
【あ、誰かこっちへ来るわ】
ブロンドの綺麗なロングヘアーでスタイル抜群な女性は一人しかいない
※競馬学校の男性の髪型は坊主頭だそうです。女性はショートだと
知恵袋に書いてありました。試験の際も合格するのは坊主頭の人ばかり
この小説はフィクションなので髪型は自由です
麗華の服装は制服だが夕日に照らされた容姿は誰が見ても
可憐な美少女と認識されるだろう
彼女の向かう先には小高い丘の上で目に付くのは大ケヤキの大樹だ
この大ケヤキの下で告白したカップルは幸せになるという
言い伝えが競馬学校に残されていた
【いや いやまて 学校の校舎の裏はただの林だ
ましてや小高い丘も大ケヤキの大樹もない
これは完全に夢で間違いない】
『和馬 私の手紙読んでくれたのかな
ケヤキの下で和馬がいなかったら
わたし泣いちゃうかもしれない
多分 大丈夫だよね』
【わたしはそんなキャラじゃない】
『紫苑 ごめんね わたし譲れないから
先に告白するわ』
『あ、そうそう 髪型を変えないといけない
和馬は尾花栗毛が好きだから
やっぱりポニーテールだね』
髪型を手際よく変えて見事なポニーテールが出来上がる
『よし、この髪で和馬の心を掴んでやりますわ』
そして向かう先には和馬が
『和馬 ごめん待った?』
「いや 今来たとこだけど 麗華 話ってなんだ?」
和馬はここが告白の大樹だと知らないようですね
『和馬 わ、わたし貴方のことが好きです
将来 わたしを和馬のお嫁さんにしてください』
「え、突然何を言ってるんだ 未来のお嫁さんだと
麗華は卒業して騎手を目指すんじゃないのかよ
お前の夢は簡単に諦められる夢なのか?」
「勿論 わたしは騎手になるわ
そしてG1を勝利して夢を叶えたら
引退するの和馬と二人で牧場経営するためにね」
騎手になるのを諦めていないと言われ安心した和馬
「そうか そうだな麗華なら厩務員としても
申し分ないしな でもないきなり言われても
こころの準備がな」
【よし、もうひと押し】
『そうね わたしと婚約してくれたら
この髪の毛を和馬の好きにさせてあげる
いつでも触ったり撫でてもいのよ
和馬のものだから』
麗華はポニーテールを和馬の目の前に差し出した
夕日で反射した金髪のキラキラを見て和馬は
思わず手を差し伸べて 触れてしまった
「綺麗な髪の毛だな それにサラサラだ
麗華と同じでとても綺麗だな」
【わ、やった 和馬に綺麗といってもらえた】
「わかった 俺は麗華と婚約するよ
でもな麗華の髪の毛に惹かれた
だけじゃない 麗華の性格とか人柄に惚れたんだ
いいか けっして髪の毛につられたからじゃ
ないからな 勘違いするなよ」
【そんなこと言いながら 髪の毛から手を離さない
和馬は子供みたいで大好き】
そして今日和馬と麗華は恋人となって
将来結婚の約束をした。
それから数年後
麗華は中央競馬の騎手となり2年目で見事G1ジョッキーの
仲間入りした。 その記者会見の場で
『わたしは今日で引退します。
そして恋人と結婚します』
いきなり引退できるはずがないだろうと
夢なのに麗華がつっこみをいれる
そして夢らしく話は進み 結婚披露宴会場です
麗華は紫苑に招待状を出したが転居先不明で
郵便が戻ってきたのが気になっていた
披露宴が始まり 定番のキャンドルサービスの時間となり
各テーブルを周ると 親戚のテーブルへ来た二人の目の前に
紫苑が着席していた。
『え、紫苑どうしてあなたがこのテーブルにいるのよ』
「あ、麗華 久しぶりね わたしね伊藤紫苑になったの
これからは親戚になるわ よろしくね」
話を聞くと紫苑は卒業後 伊藤牧場に両親ともども
就職してその後 伊藤家当主の息子に目をつけられ
結婚したらしい
まあ、普通親友なら連絡しますね
都合のいい夢ですから
紫苑は、麗華に対し
「あ~あ やっぱり麗華に先を越された
わたしも和馬狙っていたのにな
まあ 私だけじゃなく教室にいた女子は皆
和馬を狙っていたけどね」
『紫苑には、相談しようと思っていたけど
他の人に取られるのいやだったから
相談しないでごめんね』
ここで紫苑がぶっちゃけます 旦那さんの目の前で
「私も和馬の事だれよりも大好きだったよ
今でも未練はあるよ 麗華と婚約したと
和馬のお母さんから婚約後に聞かされてね
その日 わたし布団の中で大泣きしたわ」
「麗華より前に告白すればよかった
こんな後悔するなら 麗華に遠慮しないで
告白すれば...今頃和馬の隣にいるのわたしだった」
『紫苑ごめん 日本の法律だと重婚できないから
和馬と紫苑は結婚できないわ 法律が変わらないとね』
「だったら 麗華私のために法律変えてよ
大好きなおじいちゃんなら政治家さんに
頼んで国会で新しい法律作ってくれるんでしょ」
『そんな無茶言わないでよ
無理に決まっているでしょ』
ここで泣き出す紫苑
「麗華なんて大嫌い 和馬を私に返してよ
結婚を白紙にしてくれれば
わたしもすぐに離婚するから
ねえ お願いよ~親友でしょわたしたち」
麗華は泣き出す紫苑を抱きしめ慰めることしか出来なかった
それを近くで見ている麗華は大声で叫んだ
『嫌だ、こんな夢早く覚めてよ~ こんな紫苑なんか見たくないわ』
自分の声で目が覚めるとそこは麗華の寝室だった。
麗華は時計を確認するとすぐに着替えて向かった先は
ホースパークの福支配人室 早朝だが早起きの紫苑はそこにいた
「なんだ 誰かと思ったら麗華じゃないの どうしたの?」
椅子から立ち上がり麗華の所へいくと
麗華が抱きついた
「何々 麗華どうしたの?」
『紫苑 あなたが最初に和馬に告白してくれてほんとによかった』
多少混乱した紫苑だが麗華を椅子に座らせ話を聞くことにした。
麗華は夢の話だと最初に断わった上で一部始終話した
「なるほど 確かに一理あるわね
私じゃなくあなたが最初に告白してたら
わたしは和馬と結婚できなかった。」
「でもそれは夢の話でしょ 現実世界だと私も麗華も
和馬の妻として幸せな結婚生活を営んできた
そして死んでも二人仲良く和馬のところへいけるのよ
だからもう気にしないでね」
『そうね あれは夢でのはなし 紫苑とは今も親友で
和馬の奥さんでもあるわね あなたがいてくれてよかった』
「さあさあ ついでだから朝の会議始めましょう」
『そうね そうしましょう』
現実世界でも仲がいい二人ですね
まあ 夢の出来なんて現実離れした物語です。
ただ現実離れした馬の国は存在しますから
どこまでが夢で現実なのか...真実はいつも一つ
麗華が先に告白していたらのお話です。
安奈の大学での話で悩んでいるので
すいません