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ローズ静内を離れトレセンへ旅立つ 

これからがローズの競走馬として本当の戦いです。親同伴ですけど

主戦騎手は女性です。

翌日からは調教師の指示のもとローズには手綱の意味と使用目的

をわかりやすく教え理解をさせる これが難しいが、ローズは母親譲りで

賢いいいこだ。(騎乗馴致ブレーキングと言われている育成)

これ以外にゲート練習もこの段階で始められるが


※ドライビングとランジングと呼ばれてますが長い手綱を使い

 後方から手綱を引きことにより馬を誘導する訓練でしょうか

 この訓練は騎乗しないで長い手綱で離れたところから調教します。


ゲートはまんま競馬場のゲートが使用される

馬は狭いところが苦手と聞いたがローズは最初躊躇したが

このゲートが開いたらおもいっきり走れるよと教えた途端

ゲートが開くのを楽しみにするようになった。


この素直さがプラチナにあればな イラついてゲート内で立ち上がり

ビリになることもなかったな、あいつはG1勝利を2つ損した。


この調教が終わると騎乗運動、騎乗して体力をつける調教へはいります

この時の年齢は、1歳の秋ごろから2歳の春ごろらしいです


調教には、屋内トラックでの調教、屋内坂路、ダートコースでの調教がああります。

最近は天候に左右されないで調教ができる施設が多くなっています。



屋内での調教には俺も微力ながらお手伝いした。

俺の体格は親に似たのか小柄で体重も50キロないからちょうどいいですと

言われてお手伝いしている。プラチナやメリーとの乗馬のおかげですと話すと


「天馬さん それおかしいですからね 乗馬クラブの馬じゃないんですよ

プラチナもメリーも一流のサラブレッドですから

おいそれと騎乗できませんからね、特にプラチナは調教師泣かせの馬です

あの馬、騎手や調教師の指示は無視しますからやりたい放題です」


「でも最近は激しい気性も多少マシになったと牧場で評判になってますよ

きっと産駒が生まれたのと天馬さんのおかげですね」



そういえばここのところローズばかりでメリーもプラチナにも

乗馬していないな 今度の休暇久しぶりに乗りに行こう

ローズの調教での参考になるからな


ここまでの調教ではローズの適正は、芝でもダートでもいけそう

距離適性は2歳からの調教次第でだんだんわかるそうだが、

心肺機能も高く親譲りのパワーとスタミナがあれば

中距離と長距離もいけると太鼓判を押された


ローズにデビューしたら2歳最優秀牝馬になろうねと言うと

パパが騎乗してくれたら ローズ頑張るといってくれたが

パパは免許ないから乗れないよと言うと残念そうな表情を見せたが


「パパが褒めてくれたらローズ頑張るよ

だからレースは毎回見に来て応援してね」


俺は親孝行の娘がいて幸せだな


その日は調教が終わってから寝るまでローズと

いっしょに過ごしました。


この数日後、ローズはトレセンに入厩するため旅立ちます


牧場で見送るとき俺とメリーは我が愛娘と別れる寂しさで

思わず泣いちゃいました。 


『パパ、ママ 今までありがとう 私 娘として恥ずかしくない活躍しますから

見ていてください。 いってきます』


通常では入厩、馬体検査、競走馬登録となります。


エクセレントローズは、競走馬としての頂点を目指し

  夢に向かい走り始めます。


まあ、ここでしんみりしますけど俺はDRAの職員で

育成担当でもあるのでトレセンにも入れますから


ローズに付き添いました当然です。 (馬バスの中では)


「パパ、初めての旅行だね ローズ楽しみ」


無邪気な娘に天馬はほっこりします。


馬の輸送ですが、海外には検疫を終えて貨物機で向かいますが、

国内は原則馬バスで移動します。

今回のように北海道から本州のトレセンへ行く場合は、フェリーに馬バス乗せての

移動ですね、相当ストレスかかりますから体重も減るし食欲もなくなる

馬により発熱する場合もあるそうです。


馬によりですから 


「パパ、お腹空いた甘いニンジン頂戴」


娘はすこぶる元気です。


調教師も厩務員も驚きの食欲です。


「ねえ、佐々木さん これは大発見ですね」


「そうだな、普通は移動でストレスがかかり

食欲もなくなり体重も増減するが、このケースだと

見事にローズ太るかもしれんがストレスはたまらないな」


「そうなると馬輸送には天馬さん必ず同行しないと

だめですね、好成績を残すためにも」


「そうだな、佐藤さんに連絡しておくよ

DRAへ天馬さんの同行の許可を取ってくださいとな」


天馬は、エクセレントローズのマネージャー

DRAも佐藤さんからの要請で特別に許可しました。



フェリーでの長旅と馬バスでの移動はローズにとっては

イベントのようですね 元気にトレセン到着です。


「どうも、DRAの天翔天馬です。」


「はるばる 静内から同行ですかお疲れ様です。

美浦トレセンの松岡です。」


「天馬さんの噂は聞いていますよ。今回連れてきたエクセレントローズの

パパであり調教師の助手もされて育成短縮に貢献されたと有名です。」


「ですから、本来であればDRA競馬学校で厩務員課程を修了した者にだけ

調教助手として騎乗許可されますが今回は特別に天翔さんも

調教に参加できます。 DRAの初の試みですからね

私も馬たちと会話するの子供のころからの夢でしたから

天翔さんを応援しています。」


「松岡さんご配慮感謝します。松岡さんのためにも頑張って

ローズを育てますよ。それと美浦所属の馬の健康管理も

任されてますから何かあれば遠慮なくいってください」


「それは大変助かります。獣医師に連絡しておきますので

何かあればお力をお貸しください」


ここから佐々木さんが任されている厩舎に向かう

普段は佐々木さんここにいます。責任者ですからね

静内にいるのは、たまたまで静内の調教は助手の

加藤さんに任しているようです。

近いうちに加藤さんも調教師になるそうです。


松岡さんと別れて厩舎に到着した。


ローズは既に馬房に入り休養中


「天翔さん 」


呼ばれたので振り向くと 可愛らしい女性の方がいます。


「天翔天馬さんですね、お話は父から聞いています

お初にお目にかかります、私は騎手の

佐藤美鈴といいます エクセレントローズの主戦騎手として

騎乗させてもらいますのでよろしくお願いいたします。」


「天翔天馬です。佐藤さんには大変お世話になってます

ローズの主戦騎手ですか、佐藤美鈴さんのことは

よく知っていますよ 若いけど優秀な騎手で

既にG1も勝利していますよね」


「はい、あの勝利は主戦騎手の騎乗停止での乗り換えでしたので

今回は主戦でのG1勝利を父と天翔さんに捧げます

調教にも参加しますのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。」


「こちらこそよろしくお願いします。調教も美鈴さんのほうが

先輩ですからね 私は教わる立場です」


「経験は確かに上ですが、エクセレントローズと長い時間を

過ごされたのは間違いなく天翔さんですから信頼と愛情の差です

私はこれからが大変です エクセレントローズに気にいられないと

下手すると主戦を天翔さんに取られてしまいます。」


それはないと思うけどな


「いや~ まさかそれはないですよ

とにかくいっしょにローズと頂点を目指しましょう」


「はい、わかりました。」


俺と美鈴さんは握手して別れた。


「結婚するならあんな可愛いい女の子がいいな」


美鈴さんの活躍は知っているけど

まさか佐藤さんの娘さんとわね


エクセレントローズの新馬戦まであとわずか


ローズのご機嫌を取りながら最適な調教を目指す。

同じ年の牝馬とは明らかに体格が違う

ローズはプラチナの血を引いている関係で

体格もいいし馬体重も2歳馬牝馬としても牡馬にも劣らない

2歳馬戦が楽しみだ。




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