表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

小説ではないけど、物語な何か

傍観者な侯爵の妹観察日記

作者: 来栖れな

日記形式で小説書くとどうなるのかなっていう興味だけで書いた作品。


感想

よくわかんなかったけど楽しかった!!


※途中主人公のお口がとても悪いです。ご注意ください。

05.Murshe.


今日もまた、我が妹君はキツすぎるツンデレを婚約者様にかましてしまいへこんでいる。

何でもジルベルト殿下が、テレーゼ嬢と学園の中庭で仲睦まじく話していたのに激しく嫉妬し、憎たらしく嫌味を吐いたのだとか。

エリザベスがそうやって彼らに突っかかるのはこれでもう何回目か…

確かに平民の出身のテレーゼ嬢に、己の立場を考えず近づきすぎる殿下も殿下だが、それにしてもベスの当たりは強すぎる。

「ただこっちを振り向いて欲しかっただけなの〜」などと、俺に泣きつくのはいいが、家でデレたところで王子には伝わらないぞと思いつつ、言うと面倒なので心の内に納めることとする。



12.Murshe.


今日は一段とエリザベスの機嫌が悪い。

何でもテレーゼ嬢に「婚約者のいる身であるジルベルト殿下に馴れ馴れしく接するのはマナーに反する(意訳)」と苦言を呈したところ、「身分や立場でジルベルト様を縛るな!」という謎理論で言い返されたのだと…

確かに謎だ、そして貴族社会ではあり得ない理論だ。

…だが妹よ、そこで感情任せに怒鳴り返したのでは意味がない。むしろお前がテレーゼ嬢にただ言いがかりをつけたかったようにしか見えないぞ?

とりあえず、お気に入りのくまちゃんのぬいぐるみをぶん回しながら暴れるエリザベスは極めて面倒くさいので放置することとする。



14.Murshe.


帰ってきた途端エリザベスが大泣きしながら部屋に立て篭もった。

夕食の時間をとうに過ぎても、誰1人として部屋に入れようとしない。

仕方ないので、明日は家の都合で学校を休むこととし、ベスが出てき次第話を聞こう。

どうせジルベルト殿下関係だろう。



15.Murshe.


昼頃になってようやくエリザベスが部屋から出てきた。

泣き腫らした真っ赤な目が、普段キツく見えるつり目を和らげ、黒髪黒目と合わさるとまるで黒うさぎのよう…

可愛いが、これはやばいタイプの変態を引き寄せそうなので外では決して泣かないように教育し直そうと、そっと心に誓う。


話を戻すが、どうやら昨日ジルベルト殿下にあることないこと、色々と責め立てられたらしい。

主にテレーゼ嬢関係で。

それも全てが嘘というわけでもなく、心当たりもあり、さらには大好きな殿下にさらに嫌われるのが怖くて言い返すこともできず、ただ我慢したのだが…

極め付けの、「王妃になるような人間の器とは思えない」という、今までのベスの頑張りを全否定するような言葉に耐えきれず逃げ出して帰ってきてしまったのだとか。

確かにツンデレが強過ぎて傲慢にも見えるベスだが、誰よりも努力し、王太子である殿下の婚約者にふさわしくあろうとしていた。

そのことは1番近くで見ていた俺が誰よりも知っている。

だからこそあの殿下の言葉はベスを酷く傷つけたのだろう。


…殿下はエリザベスのデレ部分を見たことがないため、妹のことを傲慢な女だと苦手に感じている。(それもこれも殿下が好き過ぎてツンが3割増しになるベスのせいでもあるが…)

エリザベスには明日、ジルベルト殿下よく話し合うように言い含め、今日はゆっくり過ごすように伝えた。

正直面倒だが、俺も明日王宮へ出勤した際に両陛下と少し話し合う必要があるだろう。

このまま2人の溝が埋まらないなら…婚約解消も考えないといけない。


珍しく書きすぎて手が痛い…



16.Murshe.


エリザベスが激しく落ち込んで帰ってきた。

なんでも、話そうにも全く時間を作ってくれないどころか、今まで以上に冷たくあしらわれるのだとか…

しかもその傍らには常にテレーゼ嬢。


両陛下との話し合いの結果、両陛下の強い希望もあって婚約解消とはならず、様子見することとなったのでなんとも言ってやれない…

とりあえず根気強く頑張ることを勧めておく。


それにしても…

いくら殿下がエリザベスが苦手だとしても、いろいろ妙だ。

面倒だが、あとあと困ったことに巻き込まれた方がもっと面倒なので、影にテレーゼ嬢のことを探らせることにする。



21.Murshe.


…面倒な事がわかった。

少し頭が固く、思い込みの激しい困った王太子だとは思っていたがこうもバカだったとは。

でも、能力はもちろん、顔が一級品であるし、何しろエリザベスは殿下にぞっこんだからな…果たして伝えるべきか、辞めるべきか…


あのテレーゼとかいう女も、相当なカマトトだ。

興味もなかったから調べもしなかったのが悪いのか…

清廉そうに見せてて相当な尻軽、あれは男を知ってる女だ。

見てれば明らかなわざとらしい手練手管にこうもぞろぞろと引っかかって…

ジルベルト殿下、ほかの男もバカしかいないのだろうか?


あーーー、もう、面倒くさい。

申し訳ないがもう少し様子見次第、事実をやんわりと両陛下に報告して婚約解消へと持っていこう。

ベスはショックを受けるだろうが…

この婚約には俺は元々反対だった。

よく言い含めればベスもわかってくれるだろう。


…ですよね、父上、母上。



26.Murshe.


やりやがったあのクソ王子!!!


こっちが穏便にと思って裏で内々に処理しながら婚約解消の準備をしていたのに…

あろうことか公衆の面前で、しかも卒業パーティーの会場で!!ベスを貶めるように婚約破棄を言い渡しやがって!!

しかも、ベスがあの女を虐めたとのたまわったとか。

証拠は?ベスは確かに辛辣な嫌味をかますが、そんな階段から突き落とすとか、水をぶっかけるとか小心者だからできるわけがない!!

本人に確認したが全てでっち上げ。あのクソビッチが勝手に喚いているだけの事らしい。


ベスは普段は煩いくらい騒ぐ声も、忙しなく変わる表情もなく、ただ呆然としたままハラハラと涙を零している。

可哀想なほど痛々しくて、とても見てられない。


面倒だし、ベスが幸せならと放っておいたが…可愛い妹をここまで傷つけられたなら黙っているわけにはいかない。


申し訳ないが、その地位から引きずり降ろさせてもらおう。



02.Aquri.


ジルベルト殿下が王太子の地位を剥奪された。


もともと懸念されていた偏った考え方、

自分とは違う気に入らない意見を言うものを排除する傲慢さ、

現実を直視せず、夢見がちな思想ばかり繰り返す空想論、

そして、

賄賂の受け取りと親しい貴族不正の黙認、その乱れきった女関係によって王の器ではないと判断されたそうだ。


最後の問題は特に酷く、とある報告によるとジルベルト殿下とその側近とも言える者たちは、自分たちだけ甘い汁を吸いまくり、1人の女を囲い込んではやりたい放題していたとか…


今回明らかになった国の未来を担うはずの者たちの逸脱した言動は、この国に激震を与えた。

国王様は怒りの余りジルベルト殿下を危うく斬り殺そうとし、王妃様はショックに耐えきれず卒倒。

ジルベルトの取り巻きたちの親である大貴族たちはある者は勘当を言い渡し、ある者は責任から取り潰しを願い、ある者は息子共々罪が明らかになったことで投獄された。

大混乱を極めた国内の立て直しにはかなりの時間を要するだろう。


ちなみにこのことをエリザベスに伝えたら、彼女は力なく「そう…」とだけ返事をした。

あれ以来ずっと屋敷に籠っているベスだが、傷ついた心が癒えるのは時間がかかるだろう…

その間に、ベスが少しでも居心地が良くなるよう、社交界の印象操作をもう少し行っておくことにする。


そしたら働きすぎたから休暇が欲しい。



07. Meyi.


ようやくベスが外に出れるようになった。

と言っても少し屋敷の近くを散歩するくらいだが…それでも大きな進歩だ。

表情も少しずつだが笑顔が戻ってきている。本当に侍女のクレアを始め、屋敷の者たちには感謝している。

本当に…もう一度ベスの笑顔が見れてよかった。

このままベスに笑顔が戻らなかったら両親に顔向けできないと思っていたから…


ついでと言ってはあれだが、2人への報告のためと書き始めた妹観察日記が5冊目に突入したことをご報告致します。



27.Meyi.


両陛下の強い勧めもあり、ベスが来週の王宮主催の夜会で社交界復帰をすることになった。

久しぶりの夜会準備に、ベス付きの侍女どころか家中の侍女が目を輝かせ、どうベスを着飾らせようとワキワキしている。

ベスはというと…不安なのだろう。

いつもと違い積極的にドレスに意見を言うこともなく、俺の袖を掴んだままただ侍女たちの様子を眺めていた。

「お兄様…夜会では一緒にいてくれますか?」

などと昔を彷彿とさせる可愛らしい甘え方をされてしまったため、面倒だが俺も夜会にはきちんと参加することとする。


だが…

あの一件以降、ベスはどこか頼りなく、儚げな表情をするようになった。

可愛らしいが…比較的小柄なベスがそれをすると、やっぱり小動物のような印象を受けるというか…

変態を引き寄せてしまわないか激しく不安だ。



03.Juno


王宮主催の夜会はなんとか無事に終わった。

両陛下は挨拶に伺った際、とても親身にベスのことを気にかけてくださったし、ベスの友人であるご令嬢たちもとても優しく声をかけてくれた、そうした人の優しさに触れ、ベスがまた少し元気を取り戻したように思える。


…ただ、あれ以来男の人が怖いらしいベスは、ほかの男性が挨拶に来るたび俺の背中にしがみつくようにして隠れてしまっていた。

プルプル震え、涙目で俺に縋り付きつつも、相手に悪いと思いからか必死に視線だけを合わせようとする姿は、さながら可愛い子ウサギのよう…

その様子に危険な衝動に駆られそうになっている変態予備軍を、冷たい視線で牽制するのはとても骨が折れた。

本当にこの子は、コアな変態によくモテる。


挨拶には来なかったが、ベルムンド伯爵がベスの様子を遠目にじっと眺めていたのが気になった。

…ちょっと嫌な予感がするが、今のところ実害がなさそうなので放っておく。


疲れた。



13.Juno.


エリザベス宛に、ものすごい量の縁談が来る。

面倒くさい。

だいぶ元気になったとはいえ、今はまだベスも婚約とか考えられないだろう。


独断と偏見で全てにお断りさせて頂く。

どのみち変態共にベスを嫁がせる気はない。



23.Juno.


何度目かのリハビリ(夜会)を経て、だいぶベスも本調子を取り戻してきた様子。

それに伴いツンデレ憎まれ口も復活したのだが…

男の人はまだ怖いからといって、俺の後ろに隠れながら涙目でその発言をしても逆効果だぞ?


あー、また変態どもからの縁談が増える…



31.Juno.


すっごく、久方ぶりにベスが怒って暴れている。

なんでもすっごく意地悪な人がいたのだとか…

俺が面倒…忙しくて従兄弟についてってもらった夜会だったから、詳しいことはわからないが…

怒れるようになったことはいいことだ。

面倒だし、思う存分暴れさせておこう。



09.Jelliy


妹の涙目お願い攻撃にあった。

相変わらず俺はこれをされると弱い。

正直面倒だが、行くと言ってしまったからしょうがない。

「これであの人に言い返せるわ!!」とよくわからないことをベスが言っていたが…

俺が付いていくのと何か関係あるのだろうか?

…最近エスコートを押し付けていた従兄弟に話を聞いておこうと思う。



12.Jelliy.


従兄弟のマイクに話を聞いた。

妹は夜会で別れて合流するといつも涙目で帰ってくるという。

はっ?エスコートしてたんじゃないの?なにベス放置してるわけ?

1人でも平気だと思ったからなどとアホ抜かす親戚を締め上げたのち、叔父さんと話したあと帰宅。

もう2度こんな奴にベスのことは頼まない。



16.Jelliy.


クリストフォード公爵家の夜会は相変わらず派手だった。目がチカチカする。

ベスの言ってた意地悪な人とは、どうやらベルムンド伯爵だったらしい。

いつの間に知り合ったのだろう…


ベルムンド伯爵は穏やかで品のある人という印象だったのだが、涙目のベスに向かって「おや?今日は言い返すのですね?」と笑顔で言っているのを聞いて確信した。

奴は正真正銘、サディスティックな変態だと。

王宮主催の夜会で感じた俺の違和感はやはり間違っていなかった。

彼はあの時既に、ベスをそのターゲットに定めていたのだろう。

一見気が強そうに見せて、虐めればいじめるほど涙目になって可愛いらしくなる、うさぎさんのようなベス…

こんな逸材を彼のような変態が見逃すわけがない。


しかし変だな?

ベルムンド伯爵からは縁談は来ていなかったと思うんだが…

とりあえず、その場で諌めるついでに軽く牽制しておくこととする。



18.Jelliy.


仕事中、珍しく来客があったと思えばベルムンド伯爵だった。

ベスのことで内々に話がしたいという時点で嫌な予感はしてたが…やはり縁談の申し込みだった。

ベスがどう思ってるかは別として、かなり真剣に考えているらしい。

外務省、超やり手のエース…

国王陛下の覚えもめでたく、財力もある。そして何より、アッシュブラウンの髪に碧眼のベスの大好き王子様フェイスだ。

政略結婚の相手としては十分すぎるほどに良い相手だ。

ドSな変態なことを除いても有り余るほど価値がある。

何より、ベス本人の承諾が得られるまで待つというのが1番気に入った。

やはり早くに両親を亡くしたベスには兄として幸せな結婚をさせてあげたい。


…だから、「エリザベス嬢が自分から落ちてきてくれなければ意味がないので」という狂気を孕んでいそうな発言は聞かなかったことにする。


決して、断ったところで承諾するように追い詰められるのが面倒だとか、そういうことはない。



24.Jelliy


今日も今日とて帰ってきて早々に、妹はベルムンド伯爵の悪口オンパレードだ。

でもそれが全てツンデレ発言で、若干の好意を滲ませていることにベスは気がつかない。

やはり顔か?顔が好みだからだろうか?

それともバカ王子にはなかった大人の魅力に惑わされたか?


何はともあれ順調に囲い込まれている様に何も言えず、ただ大人しく聞き役に回ることに徹するとする。



06.Agustra.


最近のエリザベスはとても感情豊かで楽しそうだ。

夜会でも俺の後ろに隠れなくなったし、あの頃のトラウマはすっかり解消されつつあると言えるだろう。

昨日の夜会で「今日はいらっしゃらないみたいね…」という寂しそうなベスの発言に、もうそれほど時間はかからないだろうと察してしまった。

少し寂しさを覚えるとともに、本当にあの変態で大丈夫だろうかと心配になる。


でも、これ以上の適任はいないと思うし…うーむ…



16.Agustra.


ベルムンド伯爵のエスコートでエリザベスが夜会に出かけることになった。

まだドレスを選ぶ段階なのに、そわそわと落ち着かない。

意見を聞かれたので、「ベスはなんでも似合うよ」と答えたら怒られた。

「面倒だからって適当に流さないで!」とのこと。

本心だったのに…我が妹君はひどい。


傷ついたので明日の仕事は休むこととする。



17.Agustra.


妹がいつになく辛辣だ。

どうせもうすぐ嫁に行ってしまうんだから、少しは優しくしてほしい。

悲しい気持ちになりながら、追い出されたので仕事へ向かう。



26.Agustra.


とうとうエリザベスがベルムンド伯爵にプロポーズされた。

ん?プロポーズ??

とりあえず婚約するって話では?えっ?半年後には結婚する??

俺の予期せぬ形ですっかり丸め込まれたベスは、幸せそうに変態を連れて話に来た。

その浸りきった可愛い顔に免じて、許してあげるけど…ベスは本当にこの変態でいいのだろうか?

せめてもの意趣返しに「泣かしたらどんな手を使っても引き離す(意訳)」と伝えたら、「パラマ侯爵は本当にシスコンですね」と言われた。

親代わりの兄なんだからこれぐらい当然だろう。



17.Seratept.


久しぶりにお互い家でゆっくりしていたので、ついでとばかりに聞いてみた。

「ベルムンド伯爵がなぜ良かったのか(意訳)」と。

すると妹は恥ずかしそうに頬を真っ赤に染めながら、「クラウス様といると他の人とは比べ物にならないくらい胸が高まって苦しいんです…」と教えてくれた。

どうやら我が妹君は、もともとMの資質をお持ちだったらしい。

まぁ、見事に…慣らされましたね。

ムカついたから半年と言いつつ、3ヶ月で輿入れしようと目論んでいる計画を邪魔し、きっちり半年で引き渡すこととする。


こんな可愛いベスを嫁にもらうんだから、少しは我慢してもらわないと。



01.Ocstrocter


最近ベスの話すことがベルムンド伯爵のことばかりだ。つまらない。

そして最後には早く結婚したいと言い出す。


ベスは…俺のことはどうでもいいのだろうか。

心が痛いので明日は仕事を休もうと思う。



02.Ocstrocter.


仕事に行きたくない俺と、仕事に行かせようとするベスの攻防戦。

「お兄様のことは嫌いじゃないから、お仕事頑張ってきてください!(意訳)」と珍しくデレを頂いたので仕方なく出勤。

上司からいい加減昇進させていいかと言われたが、面倒だからと断る。



25.Ocstrocter.


ここ最近ずーっと妹の早く結婚したいですおねだり攻撃を無視している。

兄の意地として今回ばかりは折れる気はない。



11.Nobsten


我が妹君がキレた。

全然口も聞いてくれなくなった。


「お兄様なんか大っ嫌い!!」と言われて心が折れたので長期休暇申請を出した。




26.Nobsten.


冷戦状態。

上司に無理やり仕事に連れて行かれる日々。


つらい。面倒くさい。


ひたすらにつらい。



29.Nobsten.


仕方なく、本当に不本意ながらエリザベスの結婚を許可した。

ベスは幸せそうに笑いながら「やっぱりお兄様大好き!!」と言って抱きついてきた。

やっぱり妹は可愛いし、3ヶ月よりは少しでも引き伸ばしてやったからそれで満足してやる。


寂しくなるなぁ…



12.Dectomere


あっという間だった。

今日ベスはベルムンド伯爵の元へ嫁いでいった。

ウェディングドレスを着たベスはもう妖精のように美しく、そしてなにより可愛らしかった。

父上と母上にもこの姿を見せたかった…

「今まで本当にありがとうございました。レイモンドお兄様はこれからも、私の大好きなたったひとりのお兄様ですわ!!」

そう言って涙を浮かべながらも笑ったエリザベスを、俺は一生忘れないだろう。

今日という日までとても長くて…あっという間だった。


あー、書きたいことがまとまらない。


とにかくとても幸せで…なんだか物悲しかった。



02.Juniatlly


ベスがクラウス殿と新年の挨拶に来た。

幸せそうに笑っていた。

久しぶりに、まだベスのいた頃の我が家を思い出した。

ベスが「お兄様も結婚すべきだ(意訳)」というので、そろそろ俺も前向きに考えようと思う。


とりあえず、宰相補佐のクルトワナ伯爵の次女、フローラ様を囲い込んで見ることにする。





追記: ブックマーク、評価つけていただいた方々、ありがとうございます!!

何度かランキングにも入ってたみたいで…汗

正直こんなノリと勢いな話(というか日記?)に付けていただけるとは思ってなかったので嬉しい反面、大困惑しております。笑

が、少しでも楽しんでもらえた印かな?と素直に喜ばせてもらってます。

本当にありがとうございます!


タイトルを侯爵を伯爵と間違えるあほミス…修正しております。ご指摘ありがとうございます!

そのほかにも誤字報告頂いた方々、本当に助かってます。ありがとうございます!

たぶん確実に、まだまだ今後もバカな間違いが多数見つかると思います(既にシーズン関係のことでやらかしてるんです、ごめんなさい)。その際はこっそりと報告、もしく見なかったことにしてスルーしていただけると幸いです。汗

よろしくお願いします。



ネタバレという名の人物紹介


レイモンド(パラマ侯爵)

エリザベスの兄であり、8年前(当時15歳)に両親が亡くなったことにより爵位を継いだ。

財務省のエリート官僚。(やる気はない)

エリザベスと同じく、黒髪黒目の可愛い系男子。

無気力で面倒くさがり、エリザベスの幸せ以外にあまり興味がない。シスコン

やる気になれば能力はすこぶる高い人。

昔エリザベスにまとわりついていた変態ストーカーの影響で、妹に好意を持つ人間すべて変態と認識している。


エリザベス

18歳、超痛烈ツンデレ女子。笑

ツンが強すぎるあまり傲慢に思われ、悪役令嬢と噂されるほど。

元王太子の婚約者ともあり、令嬢としての素養はピカイチ。

黒髪黒目のちょっとキツく見える、低身長美少女。

元々は内気で小心者だったが、王妃教育と兄による教育的指導により強気(に見せかけた)ツンデレ少女として成長する。

無防備に笑ったり、泣きそうになると下がり眉になり、目じりも下がって一気にウサギさんフェイスに。

基本的に寂しいと死んでしまううさぎさんなので、クラウスの意地悪攻撃はある意味構ってもらえるから大好きならしい。笑

メンクイ。


ベルムンド伯爵 (クラウス)

28歳、外務省のやり手エリート。

可愛い子ほどいじめたい系ドSな変態さん。笑

アッシュブラウンの髪に碧眼の王子様フェイスをしている。イケボ。

今まで気にしてなかったエリザベスに王宮の夜会で一目惚れ。

やばい人だけど、確かに愛はある人。

レイモンドと同じくらい頭もよく、策略家だが、彼の方がより粘着系なので一枚上手。

(というより、レイモンドが面倒くさくて相手にしたくなくなる。)

実は結構苦労人。


ジルベルト殿下

元王太子だったドリーミーボーイ。笑

金髪翠眼のザ 王子様タイプ。

まっすぐな性格といえば聞こえはいいが、思い込みが激しく夢想的で、自分は正義は絶対であると信じて疑わない…いわゆる愚王になりやすいタイプ。

そのフォロー、矯正、緩和剤の役割としてエリザベスを婚約者にした経緯がある。

あっさりテレーゼに手玉に取られ、王太子としての責任感の強さを失い、堕落した。

能力自体はそう悪くない。

大人っぽいお姉さんが好み。


テレーゼ

平民の娼婦の娘であり、その美貌と平民にしては賢いことを見込まれ、ある後ろ盾を経て学園に通っていた。

プラチナブロンドの髪に真っ青な瞳、見た目だけなら麗しのお姫様のよう。

野心が強く、あわよくば女王にと企みジルベルトを始めその周囲を篭絡した。

自分が好きであり、自分が至上の存在だと信じて疑わない。

相手の感情を読むのが得意。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ