六話、クーの悩み
その日は、蒼天の青空だった。
―とある電車の中―
クーデル・パシスティは電車に乗りある所に向かっていた、今日は平日だが夏休みのためか車内はそれなりに混んでいた、家族連れにカップルや小学生くらいのグループがあった。
すると目的地に着き少女は電車から降りようとすると他の客にぶつかりホームに転んでしまったが、ぶつかった人は知らんぷりで去って行った。
「いたたた。」
少女はそう言いスカートについたジャリなどを払った。
少女は自身の銀髪の髪をなびかせて歩いていった。
―とある車内―
普通の車よりすこし大きい車に如月 怜斗は乗っていた。
この車が大きい理由はただ一つ、障害者用の車で車椅子に座ったままで乗れるという物だ。
「はぁ。」
怜斗は短く溜め息をつき窓の外を見ていた。
「レイ兄さん、どうしたのですか。」
すると後ろから怜斗の妹である如月 羽衣が話しかけてきた。
「いや、今学園の連中はどうしているかなと思ってな。」
そういい怜斗は羽衣の頭を撫でた。
―クーが降りた駅―
クーが改札を抜けて行った後次の電車がやって来た。
「やけに混んでるな。」
「まぁ、夏休みだしね。」
そんな会話をしているのは、幼馴染同士の東堂 虎と、茨崎 綾香
だ。
「まったく…なぜ俺が。」
「そう言わないの、今日は私にとことん付き合ってよね。」
綾香はそう言いトラを引っ張て改札へ歩いて行った。
―デパート駐車場―
怜斗たちはデパートに着き叔母である如月 美都さんと羽衣を車から降ろす作業をしていた。
「羽衣掴まれ。」
怜斗はそう言い羽衣は車椅子に掴まり怜斗はストッパーを外し車の外へ出た。
「ありがとう、レイ兄さん。」
羽衣はニッコリと笑って言った。
「あぁ、今日は楽しむぞ。」
怜斗はそう言い羽衣の頭を撫でる、すると怜斗はデパートの本館の方を見る、なぜか見知った気配を感じたからだ。
「どうしました?」
羽衣が聞くと怜斗は「何でもない」と言い、美都さんと三人で本館へ続く道を進んで行った。
―デパート本館二階―
クーがデパートに着いてから数時間立った後、とてつもなく困った状況に立っていた。
「はわわわ…。」
目の前には二人組の男が立っていた、片方は太ってメガネを掛けた男、もう片方はスラっと細身だが細すぎる男だ。
「私はまだよる所が有るので。」
「なら僕たちがついて行って荷物の持ちしてあげるよ。」
太った男がそう言い隣で細身の男が頷いて居る。
「お気持ちだけで結構ですので失礼します。」
クーはそう言いその場を立ち去ろうとすると細身の男がクーの腕を掴む。
「いいじゃん、一緒に買い物しようぜ。」
(たすけて…。)
すると腕を掴まる感覚が無くなった。
「え…。」
そしてクーの前には細身の男の腕を握りしめ睨み付ける怜斗が居た。
「お、お前は誰だ。」
太った男がそう言い怜斗を睨み付ける。
「こいつのダチだよ。」
そういい怜斗は腕を離して逆の腕でクーの頭を撫でた。
「チッ、男連れかよ。」
細身の男がそう言い去って行った。
「あ、ありがとうなのです。」
クーはそう言い頭を下げる。
「いや、いいよ。」
怜斗はそう言いクーは頭を上げる。
「でも、なんで怜斗さんがここに?」
「妹の付き添いでな。」
怜斗はそう言いスマホを取り出し何か打ち始めた。
「少し話そうぜ。」
怜斗はそう言いクーの手を引いていく。
「でも、妹さんは。」
「大丈夫、あっちにも保護者いるし、連絡もしといた。」
そういい怜斗はクーを連れて歩いて行った。
―デパート喫茶店―
怜斗とクーは喫茶店に入り向かい合って座り、怜斗はコーヒーを飲みクーはオレンジジュースを飲んでいる。
「で、話とは。」
クーはそう言い怜斗を見る、怜斗はコーヒーのカップを置きクーの瞳を見る。
「クー、お前最近学校はどうだ。」
クーはその質問を聞き、硬直する。
「やっぱりなんかあったのか。」
怜斗はそう言いコーヒーを啜る。
「なにがあったか言ってみろ。」
怜斗がそう言うとクーの顔は更に暗くなっていた。
「話すだけでも気は楽になるもんだぜ。」
怜斗がそう言い、クーは決意を決めて口を開いた。
「じつは………」
クーは学園でクラスメイトにいじめを受けて居ることとそれでも自分は頑張れると怜斗に伝えた。
「そうか…」
怜斗はそう言い何か考え込んみ、クーに問いを掛ける。
「お前は固有魔装を持っているんだよな?」
それから一時間弱怜斗とクーは話をしていて、怜斗の携帯が鳴りだす。
「お、羽衣からか。」
怜斗はそう言い通話をしてクーに言う。
「さっきの話考えておいてくれよ」
怜斗はそう言い立ち去って行った。
「ありがとうございます・・・怜斗さん」
クーはそういい怜斗の背中を見おっくた。
長い間投稿できず申し訳ありません。
今回別の小説を投稿し初めましてできれば同時進行で行きたいと思っています。
次回からも投稿不定期になると思いますがよろしくお願いします。