四話、追い上げる双翼
長らくお待たせしました、前回の続きです。
その時は、一段と輝いた・・・。
―第一訓練室―
ランキング戦は週の月,水,金に行われその月の二回目の日曜日にランキングが更新される、そして今日は七月の第二週日曜日、怜斗は学園ないの講堂で更新されたランキングを確認していた、ランキングは355位から325位に上がっていたが怜斗の目標である300位にはまだ遠い。
「まだまだ、これからだ。」
怜斗は意気ごみ行動を去った。
―翌日―
ランキング戦は一日最低一戦最大五戦まで行える、この日は怜斗は四勝を納めこれから五戦目を迎える所だ。
五戦目の対戦相手は同じクラスの橘 麗華だ。
怜斗の前にはいかにもお嬢様といった感じの女が立っていた、髪型は金髪にロールをまいていていかにも偉そうに腕を組んでいる。
「ランキング戦、如月 怜斗対橘 麗華、いざ尋常に…始め。」
審判の掛け声と共に両者が動いた。
「輝きの翼」
怜斗は光翼を展開し大きく右側にスライドした。
「女王の薔薇」
麗華は固有魔装であるムチをだし怜斗が居たところに目掛けて振り下ろした。
「あぶねー、過激なお嬢様だな。」
怜斗はそう言い麗華を見る、麗華の手には固有魔装である薔薇を模ったムチを持っており、所々薔薇の棘が生えている。
「避けるんじゃなくってよ。」
麗華はムチを自分のもとへ戻して怜斗を凝視していた。
「悪いな、目標のためにももう一回も負けられない。」
怜斗は翼を振動させて麗華に詰め寄る。
「ウリャァァァァ。」
怜斗は麗華の横っ腹に渾身の蹴りを狙うがギリギリの所で避けられ、怜斗の胴体を棘の生えたムチが胴体に巻き付き棘が食い込み小さいが流血のエフェクトが流れる。
「グッ。」
怜斗は短く唸り距離を取ろうとするが以外にも麗華の筋力が強いらしくムチが伸びる限界の距離までしか離れる事が出来なかった。
「なんだよこの馬鹿力、少なくとも女の筋力じゃねぇ。」
「失礼な、私を何だと思っていまして。」
麗華は起こり口調でいい、怜斗は薄く笑って答えた。
「なにって、お嬢様の…金髪ドリルだよ。」
怜斗は今までバックダッシュに推進力を使っていたが、逆噴射し一気に詰め寄る。
「し、失礼な。」
詰め寄る怜斗を交わし、腕を振り上げて思いっきり振り下ろした、すると怜斗は地面に叩きつけられて止まった。
「なかなかやるな。」
怜斗は麗華を睨みつけていった。
「そろそろ終わりでしてよ。」
麗華はそう言い握り手を強く握る。
「あぁ、そろそろ終わりだ。」
怜斗もそういい再び詰め寄る。
「その手は通用しなくてよ。」
そういい麗華が回避行動をしようとした時、怜斗は麗華が回避する刹那の瞬間を狙って急停止し思いっきり地面を蹴り垂直に急上昇した。
「なに。」
麗華は驚きを隠せずにいた。
怜斗の急上昇は天井近くまで行き、ムチを握っていた麗華は中刷りになった。
「やっぱり、そのムチは出したら離せないんだな。」
怜斗はそう言い、空中静止して麗華を見下ろす。
「しかし、私の体重も加わり貴方のダメージは先ほどよりも大きくなってますのよ、しかも私はどう動いても振り落とされなくてよ。」
麗華はそう言い怜斗をあざ笑う。
「いっただろ、終わりだってな。」
怜斗はそう言い急降下した。
「なっ。」
麗華は短く叫んだ、急降下してくる怜斗の蹴りが腹部に当たりそのまま叩きつけられた。
「ガハッ。」
麗華は腹部のダメージと地面の叩きつけられたダメージで耐え切れずに気絶した。
「勝者、如月 怜斗。」
怜斗は対戦ステージから降りて肩の力を抜いた。
―第一中庭―
怜斗はベンチに座ってランキングの途中経過を見ていた。
学内ランキングは自身の生徒証デバイスで途中経過を確認できる、しかし途中経過で300位になっても週末のランキング発表までは元のランキングとして扱われる。
「320位か…まぁ良い方か。」
怜斗はそう言い、ベンチに寄りかかる。
「ふぅ、この調子ならいけそうだな。」
怜斗は思い出した、ここ最近それを言えば7月初めのランキング戦の日以来クーに会っていないのだ。
「最近見ないな…まぁ普通科も忙しいんだろうなぁ。」
怜斗はそう言いベンチから立ち上がり寮へ向かって歩いて行った。
―男子寮自室―
怜斗は自分のベットに座り本を読んでいた。
「お前が本を読むとは珍しいな、明日は雨か。」
そう言い脱衣所から出てきたのは寝間着を着た東堂 虎だった。
「最近はよく読むぜ。」
怜斗はそう言い本にしおりを挟み本を閉じた。
「トラ、300位到達おめでとう。」
「これぐらいは当然だ、それよりお前は大丈夫なのか。」
トラは怜斗を心配そうに見る。
「そんな目で見るなよ、悲しくなるぜ…心配すんな連戦連勝中だよ。」
怜斗はそう言い立ち上がった。
「風呂入るな。」
そう言い怜斗は浴衣をもって脱衣所に入って行った。
「・・・」
トラはなにも言わずに見送る。
「頑張れよ。」
トラは怜斗が風呂場に行きシャワーの音が聞こえた来てから小さく呟いた。
―数日後―
とうとう一学期最後の日がやって来た、ランキング戦の結果もこの日に発表される。
怜斗は終業式の話を気だるげに聞き、終わり次第講堂へ向かった。
―学園講堂―
怜斗はトラと何故か一緒にいる綾香と共に講堂で結果発表を待つ。
「ドキドキするわね。」
綾香が呟きトラも緊張を隠すようにメガネの位置を直す。
「いよいよだな。」
講堂の電子掲示板についに結果が張り出された。
「順位は…………。」
怜斗は掲示板の順位表を上から確認する。
「300位。」
怜斗の名前はランキング300位の所に刻まれていた。
「やったな、怜斗。」
トラはそう言い怜斗の肩を叩く、綾香も少し物調ずらで怜斗を見て一言「おめでと」と言いそっぽを向
いた。
「トラもランキング270位おめでとう。」
怜斗はそう言いトラの肩を叩いた。
―学園普通科一組―
クラス内は夏休みに先駆けてザワついていた、しかし一人だけ自分の席に座りうつ向いている生徒が居た、その生徒は小柄でストレートロングの綺麗な銀髪の美少女である、クーデル・パシスティだった。
「ふふふ、あの子見てよ、いつも変な帽子被ってて恥ずかしく無いのかしら。」
「それねぇ、帰国子女なのに頭悪いし。」
「なんでここに居るのかしら。」
クラス内のリーダー的な女子たちがクーを見下すようにいいあざ笑う。
(頑張るのです…そうすればきっと自分の可能性が広がるから……今はひたすら頑張るのです。)
クーは心の中で自分に言い聞かせた、彼女の頬には小さい雫が流れ落ちた。
今回も読んでいただきありがありがとうございます。
まずは前回の投稿から一週間以上待たせてしまい申し訳ございません。
私はまだ学生の身分ですのでこれからは週一くらいでいきたいと思います…行き成り遅れましたけど。
次回は夏休みです、様々なラノベでは水着の出番ですが次回は怜斗達の修行の話です。
まだまだ下手くそな駄文ですが、これからもよろしくお願いします。
※2018/06/12 文の書き方変更 一部修正