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もぐらの逆襲  作者: oga
もぐら編
3/24

「ぎゃああああああああああ」


 爪が砕け散り、四方八方に飛び散った。


「これ、ダメだ! 一旦カメラ止めてーっ」


 弁蔵が叫び、画面が暗転した。





 

「随分、派手にやられたな」


 今、もぐらが訪れているのは、四国でも有名な刀鍛冶の店である。

店内には、大小様々な刀が飾られている。


「亀の甲羅にも対抗できる爪に付け替えてくれぜよ」


「……それなら、菊一文字という名刀があるが、値は張るぞ?」

 

「……」


 もぐらは、今回のためにお年玉をポケットにねじ込んで来ていた。

その額、実に3万モグー。(1モグー1円)


「その爪にするぜよ」


「……分かった」


 奧の仕事部屋に通され、早速、折られた爪に新しい爪(刀)をつなぎ止める作業が始まった。

爪を高温に熱し、ハンマーでガンガンと叩く。

火花が眼前に飛び散るも、懸命にもぐらは耐えた。

そして……


「できたぜ!」


 仕上がった爪を光にかざしてみると、刀身には美しい波紋が描かれている。


「いい爪ぜよ」


「一本100万モグーで、合計600万モグーだ」


(……は?)






 金を支払う事が出来ず、結局安物の爪に付け替えた。


(新しく生えてくるまでは我慢するしかないぜよ……)


 改めて、弁蔵と共に閉鎖されたトンネルの元へとやって来た。

岩の影に隠れ、前方を伺う。


「弁蔵、あの亀いるか?」


「……いますね」


 ノシノシの辺りを徘徊する亀。


「……引き返すぜよ」

 




 

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