表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
“偽天使転生”~社畜編集者の異世界成り上がり録~  作者: 林集一
聖の章 前編 聖別幼育園へようこそ!
20/152

第18話 同性愛のエトセトラその1

ストーリーを少しだけ休憩して、遂に遂にボーイズラブとガールズラブのタグを回収します。特に深く愛し合う訳ではないので、苦手な方も2話程お付き合い下さい。



以上前書き



「最悪の朝だ」


 (くだん)の砦の対策か何か知らんが、翌朝からクロスアーミー先生は聖別幼育園には出勤せずに暫く大教会で仕事をすると伝えられた。同じ様にハイパワー・ナグルス先生も昨日から居ないので、今日は歌が上手いケツワレール先生が聖別幼育園の園児の世話をするそうだ。


「おはよーう!グローリアちゃん!」

「ぉはょむチロリ=ツンパカブリエルちゃんー」


「おっはよー!グローリアちゃーん!」

「ぉはょむゲロゲロ=ソフィエルちゃんー」


「おおおはあああよおおおお! グローリアちゃんんんん!」

「ぉはょむナナミ=ジブリールちゃんー」


 ……。


 グローリアの様子もおかしい。


 しかし、この様子がおかしい事の理由が見当たらない。俺の身体はちんこの生えている正真正銘の男だ。故に男であるクロスアーミー先生が魅了(チャーム)の魔法を使ったとしても掛かる筈がない。まぁ、例外として、クロスアーミー先生が実は女と言う可能性は微粒子レベルでは存在する。


 若しくは性別を誤魔化せる魔法とセットで使った? んなもん聞いた事ない。有るかもしれんが……。


 第一、魔法を使ったなら直ぐに分かる筈だ……。


 うーん。


 リアル恋か? 魅了(チャーム)関係なしの。


 まぁ有り得ない話ではない。4歳の肉体に引っ張られてはいるものの10歳位の知恵はあるらしいから、恋の1つや2つしてもおかしくないが……。普通選ぶのは絶世の美幼女のナナミ=ジブリールちゃんとか、ずっと一緒にいるチロリ=ツンパカブリエルちゃんとかだろ?


 少なくとも性別の壁を越えて髭もじゃのオッサンが選ばれる可能性は低い。いや、俺が選ぶとしたら天文学的数字で無いと言える。


 わからん。子供同士は知識が無いから、時に感覚で色々やっちゃって恐ろしい関係になると言われていたりするが……。


 いやいやいやいやいや! 同居人として御免被るぞ!


 そう! そうだ! 俺達は聖職者だからな!


 ……ん?まてよ


 聖職者だからか?


 聖職者だから……?



 ――――一般的に聖職者(せいしょくしゃ)生殖(せいしょく)行為をしない。故に生殖以外の方法で快楽を得る事がある。世間一般では同性愛とも言う。同性愛の具体的なやり方としては後述したい。~


 ――民明Books――『聖職者のススメ』


 」


 そう言えば、こんな本が図書館にあった……。


 恐ろしくて想像出来ない。


 うん、止めよう。


 やめやめ。


 別な事を考えよう。


 ……。


 ◇ ◇ ◇ ◇


◇ ◇ ◇ ◇


「いやー、チロリ=ツンパカブリエルちゃん。最近調子はどうだい?」


「魔法を使えるようになったよー、グローリアちゃん!」


 ほー、魔法を。


「MP多いんだ」


「やっとやっとで20ちょっとかなー。1日1回使ったらもう終わりだよー」


「それでも凄いよ。将来は何になるんだい?」


「農家さんか八百屋さんかなー」


「おー、水の天使だしね。適職かもしれんね。……ん? 神官とかにはならないの?」


「んー、聖光教会には所属はするつもりだけど、神官はちょっとねー」


「なんで?」


「だって……恋……出来ないでしょ?」


 はぁ? 4歳児の癖に生意気だ!


 ってかお前もか!


「(そ……そ、そーよねー!! チロリ=ツンパカブリエルちゃん!

それわかるー!)」


 グローリアはガッチリ覚醒してチロリ=ツンパカブリエルちゃんの手をガッチリと掴んでぶんぶんと振り回す。やめぃ! 俺の脳まで揺れるわい!


 ……。


 ともあれ、あの生々しい感覚の犯人はグローリアちゃんだったのか。恋確定かよ!


「ねぇねぇ! チロリ=ツンパカブリエルちゃんは好きな人居ないの? ねー! 教えてよー!」


「えー! やだー! ふふふー!」


 矢鱈とテンションが上がるな。女の子同士かよ。


 ◇ ◇ ◇ ◇


 解放された。


 3時間もただただキャーキャーしおって……。


 俺は疲れた身体を引き擦って図書館へと向かう。疲れた頭を更に酷使して嫌な事を忘れるためだ。そう、社畜の脳のリフレッシュには仕事なのだ。仕事をして疲れた脳をリフレッシュするために仕事をするのだ。あれ? 前世の俺の死因何だったっけ? 思い出す為に脳内労働しなきゃ……。


 コホン。


 一口に図書館と言えども僅か4つの本棚にそれぞれ40~50冊の獣皮紙本が並んでるだけの閲覧室なのだが、この世界にしてはかなり高価なのかもしれない。


……。


 話は変わるが、この世界は魔素が溜まる場所から魔物が無尽蔵に沸いてくる。故に人里では定期的に魔物を討伐をするのだが、この討伐と言うのは基本的に儲かる仕事として成り立つ程世の中は甘くない。


 この世の中にはゲームや小説の世界のように魔物を討伐したらギルドから金が貰えるなんて展開はないのだ。よく考えて欲しい。魔物を討伐しただけで貰えると言うお金は誰が出すのか? 領主?村長? いやいやバカを言っちゃいけない。出せる訳がない。恐らく、ゲームくらいのバランスで出していたら国家の財政は常に-1000%を越える火の車だ。


 出せたとしても……だ!現実世界で言えば毒蛇を討伐したら500円、熊を討伐したら10,000円ぐらいが限界で、魔物退治を担う冒険者が武器を買い換えたりまともな生活が出来る水準の生活は到底出来ないだろう。熊を倒して2~3日の宿代と飯代と……程度なのだ。無理じゃね?


 と言う事で、魔物を使って金儲けする人達は倒した魔物を解体して、その素材で物を作って売り捌く事によってギリギリ口を糊する事が出来ているという所なのだ。


 犬鬼(コボルト)の皮を剥いで獣皮紙にしたり、水包(スライム)の体液を薬の材料として売り捌いたり、水包(スライム)の核を魔導具のざいりょうとして売ったり……。


 場所によっては魔物自体も少ないので、収入としては自動販売機のお釣口をあさったり、その下の下水の溝の中に落ちている硬貨を集めたりする程度の収入しかないが、それでも1日で1万円以上稼げる事も有る。しかし、それを仕事とするのは少し憚られる。そんな職業が冒険者と言う訳であるるる。


 しかし、そんな魔物ハンターの冒険者達の頑張りにより犬鬼(コボルト)の皮が安価で出回って、俺達が書物に触れる機会が増えるので冒険者様々なんだがな。


 獣皮紙が出回っている理由はそれだ。故に獣皮紙本は農村にあるレベルで浸透している。まぁ取り敢えず此処には世界の知識の断片がかなり沢山眠っていると言う事だ。内容としては“コーデックス”の内容には及ばないものの、生きた人間が書いた物はただのデータブックに無い情報を与えてくれる。故に暇が出来たらこうして本を読みに来るのだ。


 俺は日が暮れるまで、適当な本を読んで過ごした。


 因みにこの世界にある民明Booksの作者名は全てハイパワー・ナグルスとなっている。これ、読んだ奴が日本人なら直ぐに書いた奴が日本人だってバレるだろ。


 案外狙って出版してるのかもな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ