第二話 帰路
牛乳が腐った匂い。
古今東西多用されるこの表現を使うことになるとは思わなかった。こんなことを言うと、本当にそんな匂いなのか? と言われるかもしれないが、本当だ。
目の前には腐った牛乳があったのだから。
「お前、牛乳なんか飲まないのに買うなよ」
汚い冷蔵庫の中身を見ながら、僕は話しかける。
「有名どころの、流行の物みたいだったので」
「……せめて飲んでやれよ」
一口だけ飲みました、そう言ってキーボードをたたき続ける彼女。彼女は珍しく、汚い毛布で出来たバリケードから出て、床に置かれたノートパソコンに向き合っていた。
牛乳パックをよく見ると開封済みで、一口だけ飲んだのは本当らしい。というか飲んでくれないほうが臭いはひどくなかっただろうに。
俺は買ってきた手袋を、自宅から持ってきた鞄の中から取り出して身に着ける。そして、冷蔵庫の中身と対面する。嗅覚は余りの悪臭に耐え切れなくなって、かえって何の匂いも俺の脳へと運ばない。あとは覚悟だけだった。
息をのんで、冷蔵庫の食品を捨てにかかった。
「臭いですよ。お兄ちゃん」
「お前に言われたくはない」
冷蔵庫から食品を取り出して、ごみ袋へと詰め込むまでは良かった。思えば俺はその時一種の達成感に酔っていたのだろう。
そして、この部屋のゴミだらけの床を考慮していなかった。
転び、ごみ袋が破裂し、浴びた。
「まったく、部屋をきれいにするために雇ったバイトが部屋を汚くするなんて前代未聞です」
やれやれ、とため息交じりに彼女――「趣」は呟いた。
言っていること自体は正論なので反論しようとはしない。そもそも、彼女の言葉に本心なんて含まれていないのだから。
ただ、自分の都合のいいように人を操るため。それだけのために彼女は言葉を発している。まともに受け取るなんてばからしい。
「……悪かったよ」
そう言って、掃除を再び始める。俺の服装は先程とは違って安物の……いわば汚れてもいいような服装に代わっていた。こんなこともあろうかと「趣」の家へと前からおいておいた服だった。
再び俺は掃除へと取り掛かる。
この部屋がくさいことは普段からの話だけど、今日はより悪臭が立ち込めている。その匂いに俺は表情をゆがめる。あまり人に見せられない表情になっているに違いない。
この前この部屋を訪れたのは……二週間前だったはず。
たった二週間と信じられないほどにこの部屋は汚れていた。毎週初めて見る物体が床を埋めている。家庭菜園用の種、八十一面のルービックキューブ、麻雀牌、虫眼鏡、メガネのフレーム。
何を考えているかと手もわからない。
部屋の装飾は人を表すこともあるらしいが、あながちバカにできない噂のようだった。俺は彼女と会話しても何を考えているかわからないのだから。
ふと、「趣」のほうに目を向ける。
先ほどと変わらずに彼女はキーボードをたたき続けていた。
もし、と思う。
この誰の助けも来ない空間で、俺が彼女に殴り掛かったらどんな表情をするのだろう。
普通の少女なら殺されるだろう。助けを呼ぼうが何の関係もない。俺と彼女にはそれだけの身体能力の差がある。
彼女は、感情を持て余す彼女は。最期のときには普通に命乞いをしたりするのだろうか。
今のような、そこの知れないものを見させられているような不安は失せ消え、彼女の本質が見えるようになるのだろうか。
もし。
「……はっ」
くだらない、我ながらそう思う。
不安を消し去るために人を殺すなんて俺には考えられない。それに、あいつはきっと死ぬまでああやって生きているほうが「らしい」。
体に汚物を被って、変なことを考えているだけだと割り切って俺は掃除に精を出すことにした。
掃除を終えて時間を確かめると夜の八時頃だった。
それを認識すると不意に腹が鳴る。
「腹減ったなぁ」
「なんか作ってください」
そんなことまでバイトの業務に含んだ覚えはない。しかし腹が減っているのは事実だった。 「趣」を見るとノートパソコンの近くでビリヤードのボールのように転がっていた。右へぐるぐる、左へぐるぐる。
どうやら腕が疲れたらしい。タイピング程度で腕がつかれるものなのだろうか、彼女だけだと俺は思った。
その是非はともかく、「趣」が今日一日頑張っていたのは伝わったので適当なものをつくることにする。
「何が食べたい」
「言わせないでください」
即答。
そんなところだろうと思っていた。彼女が自分から好みをつくるはずがない。彼女が何を好もうとも、結局は人を意のままに操るためでしかないのだから。
そうでないのなら、何かを選ぶようなことはしない。
「何作っても文句を言うなよ」
「んー」
あやふやな意思表示を聞いて、俺は何をつくろうかと脳内で考え始めた。
「旨いか?」
「お兄ちゃんはどう思いますか?」
「普通」
「じゃあそれで」
無事な食材を選んで料理をしようとしたが、腐って液状になったキャベツなどがあった冷蔵庫の食品は食べたくなかったので、コンビニで適当に買ってくることになってしまった。
つくるといった手前気まずい結末。
心なしか時間の流れがゆったりに感じる。
目の前の「趣」は相変わらず何を考えているかわからない表情で黙々とからあげ弁当を食べている。
毎回、食べ残しているわけではないのにも関わらずこうも不健康な体をしているのはなぜなのだろう。青白い皮膚は生気を感じられるものではない。
聞いてみることにする。
「お前いつも何食べてるんだ」
「色々ですよ……牛乳とか」
「それの話はするな」
食欲がそぎ落とされる匂いが脳裏によみがえる。心なしか、吐き気すら湧いてきているようだ。
「冗談ではなくそんなものです。適当なものを買ってきて、少し食べて、保存してます」
前半に言っていることは間違えていないのだろう。後半は冗談だろう。無表情でこういうことを言ってのけることは反応がしづらいことこの上ない。
「金あるんだから、出前でも……いや」
人が嫌いな彼女にそれは期待できない。おそらく、「出前を毎日取るくらいなら餓死します」とか言うだろう。
結局俺が通い妻のごとく食事をつくるしかないのだろうか。
いや、この家は俺の生活圏から見てなかなか遠い。少なくとも俺が学生でいる以上ここに毎日通うのは不可能だろう。
誰か頼める人間がいれば……、
俺は遅めの夕食をそっちのけに改善策を考え込んでしまっていた。
「……ううん」
悩む、思い悩む。
誰か都合の良い人材はいないものか、こうやって考え込んでみて初めて気づく。自分が案外彼女の交友関係に詳しくないことを。
普通に考えて、普段から彼女と触れ合うのは俺と担当編集と、宅配便くらいなものだろう。
けれども、昭和のラブコメのように隣の家に彼女の幼馴染がいたりするのではないだろうか。
否定できない。そして、肯定もできなかった。
「お前、幼馴染とかいないの?」
「いますよ」
いるんだ。
予想が当たっていたことに純粋に驚いた。そうか、だったらそいつにご飯をつくりに来てもらおう。そうすればすぐに頬も赤くなり、すぐに「趣」もまともな人間になり、将来的には部屋から汚れがなくなるに違いない。
これほどうれしいことはない。
「それは良い。そいつに頼んで食事をつくってもらえよ。毎日」
「……良いんですか?」
なんでわざわざ俺に聞くんだろう。もしかして俺が義理の妹に食事をつくることを生きがいにするさみしい高校生だとでも思われているのだろうか。
いやいや、ないない。
「良いんじゃないか」
「はぁ」
不思議そうな目で俺を見る「趣」。何かがかみ合わない、そんな感じがする。あまり彼女が感情を持ち合わすことがないとしても、こうも奇妙な会話をするのは気持ちが悪い。
「……何か変なこと言ったか?」
当たり前のような顔をして彼女は俺に言う。
「私の幼馴染って、お兄ちゃんだけですよ」
「…………さっきの話はなかったことにしてくれ」
食事を終えると夜九時を回っていた。
いつもならもう家へとたどり着いている時間だったが、この時間から家へと変えるのは何となく気が滅入ってしまう。
そんな思いが俺に一つのことを思い出させる。
「そうだそうだ、相談があったんだ」
「……ダジャレですか」
「いや、本当に」
毛布にくるまってノートパソコンと向き合っている彼女にそう声をかける。
相談しようかしまいか、悩んだ事柄だった。けれど相談しようという気分だったので、相談することにする。
休日を一日つぶしているのだから構わない……かな?
「今回の依頼人はクラスメートの香川文人。特徴は……頭がいいところかな、あと演奏がうまい。現代の……誰だか、そんな感じの二つ名もあったはず」
「はぁ」
適当に相槌を打ちながら、タイピングをつづける彼女。そんなポーズをしていても、聞いていると思ったので話し続ける。
「依頼内容は、海外留学をするべきか迷ってるとかなんとか」
「……ずいぶんと重大な決断を任されましたね。お兄ちゃん」
まあね、と返す。
この依頼はいつも受けている依頼とは比べ物にならないほど重要だと思われる。そもそも人にゆだねるような決断とも言い難い。
けれど、頼まれるなら解決しよう。
「頭がいい、って言ったけどそれが理由で留学するわけじゃないらしい。交換留学の話が来ていて、そいつが所属している管弦楽部で優秀な成績を収めていたから選ばれているんだってさ」
実際には成績がいいということも考慮はされているのだろうが。
どちらにしろ俺には実感しがたい話だ。
「別に、それだけ聞くと勝手にしてればいいと思うんですけど」
確かにこれだけでは渋る理由がわからない。
「何か日本に残りたい理由でもあるんですか?」
「…………さあ」
そう、理論的には留学したほうが得だ。俺が香川の立場ならばそれを選んでいただろう。特に反対する理由はない……理屈では。
実際、思春期の数年を理屈だけで判断することはできそうにない。
「理由はない。ただ、今日の昼飯にカレーを選ぶかラーメンを選ぶか、みたいな話が大きくなっただけだと思う。理屈じゃない、感覚の話」
つまりどちらに転んでも構わないのだ。
どちらにしろメリットも、デメリットもある。重要なのはその要素のどれもが取り返しのつかないものではないことだ。
「……そんなこと相談されないで下さいよ」
「俺に言われても」
そう、普通の依頼ならば「趣」に相談することをためらったりしない。けれど今回は正解がない状況だ。正解があるならば、彼女は示してくれるだろうが今回の場合は余り頼りにならないだろう。
「海外留学は現代では大きいステータスだ。就職活動とか、あと人生観とかな」
「そうらしいですね。知りませんけど」
お前は特例だな、とだけ言う。
こいつと普通の人間を比べるもの酷な話だろう。
「だから、こっちを推すべきなんだろうと思う」
「じゃあそれでいいんじゃないですか」
この部屋には俺たちの話声と、タイピングの音がうるさく響いていた。いつもと変わらない、けれど「趣」のやる気が無さすぎるように俺には見えた。
眠いのだろうか。
「なんか、適当な反応だな」
「…………」
返答はなかった。
何かあったのか、こちらへと顔を向けるわけでもない。ただ、ノートパソコンを操作することに集中しているわけでもなさそうだった。
そうならば会話なんてしないだろう。
「……お前だったら、どうする?」
先ほど、こいつと比べるのは酷、という考えに至ったこんなことを聞くのも変な話だ。けれど、適当な反応ではうまく話をまとめることもできそうにない。
自分の場合を考えてみることにしたのだ。
そうすると、「趣」は少しの間キーボードをたたくのをやめて、考える。
しばらくすると再びタイピングを始めるようになった。そして、返答する。
「行きません」
「へえ、なんで」
「……なんとなくです」
それ以上問いただすことはしなかった。
すると「趣」がこちらを初めて向いて、俺に質問してきた。彼女の持つ雰囲気が少し冷やかになった気がした。
「お兄ちゃんならどうします?」
「…………俺、か」
あまりに遠い話だったので自分の身に置くこと自体考えていなかった。
改めて考えてみて……きっぱりと決められる問題ではないように思える。今いる環境で失敗してもなんとかなるような気がする。しかし、海外で失敗してしまうと何とかならないような気がする。
漠然としたそんな感覚があった。しかし、漠然としすぎていてあてにならず、それ以外に何かあるかを考えてもあまり見つからない。
一つあるとすれば……目の前の義理の妹だけだ。
もし俺がいなかったら彼女はどうするのだろうか。それだけは、海外へ行っても気がかりになるだろう。
俺の高校生活において、彼女の存在は一つの習慣づいている節がある。
だったら、
「残る。お前のバイトって、結構助かってるんだぜ。海外でひもじい暮らしより、国内で優雅に過ごすほうが好きだ」
「……へぇ」
俺が答えると、興味なさげに呟いた「趣」。彼女はそのままノートパソコンに目を移して、何かを刻み続けている。
何を思っているか俺にはよくわからない。
こんな話をすればするほど、決断を俺たちが決めてしまうことに違和感を感じるばかり。
依頼を断るべきか、そこまで考えてしまう始末。
「どうすれば良いんだろう」
「なるようになりますよ」
「それはそうだろうけど」
そんな返答ばかりになる。飽きてしまったのか、彼女はまともに相談に乗ってくれることはなかった。
天井を見つめて考えていると、静かな部屋に一つの声がかかった。
声色はどこか呆れているように感じられる。
「……そんな茶番をいつまで続けるつもりですか?」
タイピングの音は鳴り止んで、その声が部屋を支配していた。皮膚を切り裂かれているような切迫感が満ち溢れているようだ。
「茶番って、何のことだ」
体裁を繕うような声は、まったく力の伴ってないようだった。
すべてを解き明かしたように「趣」は言う。
「遠まわしには言いません。一つ聞きたいだけです」
「なんで自分の親友を、ただのクラスメートと偽って、彼の依頼を相談しに来たんですか?」
小賢しい、そう一言で切り伏せられたようだった。
何もかも見透かされていたのだろう。だからこそ……あんなに態度が適当で、ずさんなものだったのだ。
推理小説の犯人はこんな気分なのだろうか。
「あー、なんでばれたかな」
「お兄ちゃんが少し依頼人のことを詳しく知りすぎてます。フルネームや、留学に誘われている理由とか」
一息置いて、彼女は推理を述べる。
「クラスメートが管弦楽部に所属しているか、なんて自然には知れません。……たぶん」
「管弦楽部なんて人数が多く、演奏は覚えていても部員は覚えていないなんて普通じゃないでしょうか。加えて成績がいい、とかそもそも「正解のない依頼」をその親友さんがお兄ちゃんに頼むなんて相当距離が近いことが前提です」
つまり、彼女は俺の浅はかな悪知恵を最初から見透かしていたのだった。
そうなると残ったのは、少しの恥ずかしさ。そして、なぜそんなことをしたのかを問いただされることへの恐怖だ。
これからそれを問いだたされるのだろう、そう思った。しかし、
「…………」
謎解きをするだけして、それ以上何かをするつもりはないようだった。目線もむけずにパソコンに立ち向かっている。
不完全燃焼な感情が心で渦巻いていた。
それと、依頼への悩みが相成って……口から言葉が漏れ出していた。
「……怖かったんだ」
反応はない。
けれど、一度口にする必要があるように、不思議と俺には思えた。
「親友、そんな親しい仲の友人に対してでも。俺の言葉で人生が大きく変化してしまうのが……怖かった」
「…………」
何も言わない、ただ彼女はいつしかタイピングをやめていた。静かに、輝くモニターを眺めている。
「だから俺は背を押してもらいたかったんだ。きっと、おまえなら俺よりずっと正解に近い答えを出せるから」
口に出るのは汚い感情ばかりだ。
出来れば向かい合いたくもないような懺悔の言葉が漏れ出して、とても止めることはできなかった。
「すまなかった」
申し訳なさを何とか言葉にして、そういうことしかできない。
「…………」
「今日は帰ることにする」
そう言って、荷物へと手を伸ばす。手に取ってそのまま部屋の扉へと近づいていく。自分で掃除した床は踏み外すものもなく、安全だった。
そして、扉に手をかける。
と。
「人の人生なんて、どうあっても変えてしまうものです」
手が止まり、俺の体は彼女の言葉に縛られているように動かなくなっていた。
「知っているでしょう? 私は人の感情を読み取って、適切な言葉を言っているだけです。だから、意図的に人の人生を変え続けているんですよ……自分の都合で」
「それはっ」
何かを言わなければいけない気がした。けれど、後についてくる言葉はない。
「そんなものですよ。いくら気を付けても人の人生は変わる。逆に、自分の都合で人の人生を変えられるような人間もいるんですよ」
そして、と彼女は付け加える。
「人生なんてそんなものです」
「私だって、少しはあなたに影響されたところもありますから」
最後にそういうと、「趣」はバリケードのほうへと潜っていった。これから眠るのだろうと思い、部屋を出るのと同時に伝統の電源を切った。
その十日後、香川文人は海外へと旅立った。
「そうだ」
「何がですか? すること終わったらさっさと帰ってください」
相談して、そこから時間を経たある休日。
俺はこの部屋を再び訪れていた。
休日を一日丸ごとつぶした相手になんという口の利き方か、と思ったが声にはしなかった。どちらにしろ俺が話すだけだから。
「いや、おまえにもメリットのある話だ」
「はい?」
心当たりのなさそうな声を上げる彼女。
この前来た時の話をすっかり忘れているようだった。頭がいいのか悪いのかいまいちわからない存在である。
「毎回来るたびに、餓死してないかを確かめるのは嫌だからさ。誰かが毎日作ればいいんじゃないかって思って」
「はぁ」
だから、と続けて、
「おまえの編集さんに頼んできてもらえば――」
我ながら名案だと思う。これならば仕事上の関係だからある程度は「趣」もまともに対応してくれることだろう。真人間イズ神。
しかし、
「嫌です」
即答だった。
「な、なんで」
「私は……」
あざとい笑顔、というものがある。決して「趣」だから使えるというわけではなく、今を時めく女性の方々ならば誰でも使えるたぐいのものである。
これの最大の効力は見透かしていても、魅力的に見えることだ。作ったものと知っていても、時に自然な笑顔を超える。それがあざとい笑顔。
「お兄ちゃんだから部屋に入れてあげるんですよ」
それが、今、現れた。
「…………いや、そういうのいいから」
少しのときめきを、奥歯ですりつぶす。
「お兄ちゃんのごはんじゃないと食べれません」
「ええ……」
よくわからないが、俺はバイトのたびに彼女が餓死していないかを確かめる日々は続くらしい。
「そう言えば、この前の依頼人は海外へと行ったよ」
「へえ」
「興味ないだろうけどさ」
「ありますよ。たとえば、お兄ちゃんはその親友さんになんてアドバイスしたのか、とか」
「ふっふっふ、秘密」
「……ちっ」
「……態度悪っ」
――――俺は、どの道を歩んでもお前の親友だ。
――――どんなところにでも駆けつけてやるから……喜んで失敗しやがれ。