家族編④~兄妹喧嘩~
更新が疎くなってきました。すみません。
探すと行ったからには探さなければならない。べ、別に妹(仮)のことが好きな訳じゃないんだからねっ!…………、安いな……。
そんなこんなで、、最後に見た公園まで来た。光風は適当にごまかしておいてきた。じゃあ探しますか。子供がおおくてうざいけど。
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予想通りというべきか、妹(仮)はいなかった。くそっ、無駄に歩いたじゃねえか。絶対、親に金をせびる。もらえねえけど。
足が痛いのでベンチに座って、だいぶ人気のなくなった公園内を眺めていると、なんだかおじいちゃんの気分になる。
「……おじいちゃんというよりー、平野くんだったらー、不審者だよー♪」
もはや最近悪口言われてもなにも感じないな。ついでに心読まれても。
「滝山か……。」
「なんでここで不審者してるのー?サルビアはあっちだよー♪」
「いや、別にロリコンじゃねえし」
「なんでここで死んでるのー♪」
「あと、50年は死なない予定だっつの。」
「じゃあ、なんでここで生えてたのー?」
「いや、植物じゃねえけど……。まあ、ここ居てたのはちょっと事情があってだな……」
「ふーん、そーなんだ。まっ、いいやボクもう行くね♪」
といって去っていった。
「そういやあいつボクっ娘だったな……」
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滝山がいなくなって、すぐに電話がかかってきた。
「はい、もしもし」
「弓ちゃん、いた?」
「え、まだ帰ってきてないの?」
「うん……」
とその時、何かの叫び声がした。
まるで、少女が恐怖を感じているときのような。
まるで、少女が誘拐されそうなときのような。
そして、声は聞き覚えがあるような声で。
「くそっ」
「仁?仁?ツーツー」
俺は駆け出した。
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後から考えたら、この時はどうかしていた。でも、後悔はしていない。だって、いくらこの小説があれでも、いくら人権がなくても、俺だって一つの「物語」の主人公である。
だから、「少女」の元へもちゃんとした主人公のように、登場した。
……、要は遅れそうになったということだ。
「くそっ、どっから声聞こえたっけ……」
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しかし、そんな遠いところから声が聞こえたわけではない。ちゃんとたどり着くことが出来た。
たどり着いたとき、そこには
「離してっ、離してっ、離してっ、離してっ、離してっ、離してっ」
と、壊れたラジオのように離してっを繰り返す少女と
「落ち着いてよ」
といってあたふたしつつも、車に連れ込もうとする謎のひょろひょろの男Aがいた。
そこで、一つ俺は思い出した。そういえば、前に川西が最近サルビア園の回りで不審者がでてるって言ってなかったっけ?それで、滝山に間違えられたのは不審者じゃなかったか?
「ダウト、ダウト、ダウト、ダウトォォーー!」
「うわぁぁ!?」
俺はロリコンさんに向かって全速力でぶつかっていった。しかし、さすがに避けられる。
「なっ、なんなんだ君は?」
「うるせえロリコン!、お前こそなんなんだよ」
「俺はこの子の父親だよ!!!!」
「はぁ?」
コイツナニイッテンノ?と思って妹(仮)の方を見ると、別に否定する様子もない。
「で、でもこいつは孤児院に入ってたじゃねえか!」
「3年間だけだよ!しかもこうやって会いに来てやっているじゃないか」
どうやら、本当に父親らしい。
「もしかして、君は引き取った家族の子かな?いままで、ありがとうな。でもこれからは俺と一緒に暮らすんだよ。じゃあな。あと書類はあとでサルビア通して連絡するから、」
父親と分からせることができ、実の父親であるという優越感からかすごい偉そうな態度だった。
こんな状態で怒らない人はいるのだろうか?
ついでに実の子供に対して孤児院にいれてしまったことを謝らない糞にキレない人はいるのだろうか?
答えは否だ。
「おい、ちょっと待てよ!」
「なんだよ、うるさいなぁ。」
この時点で俺は久方ぶりにマジギレすることになった。
「お前、あいつに対して謝らねえのかよ?」
「はっ?なんの話だ?」
「お前が孤児院にいれたんだぞ、しかも3年も!」
「なんだその事かよ。4年前とある事業に失敗してな、金がなくなって妻にも逃げられて孤児院にいれる以外なかったんだよ、仕方ないことだろ。」
「なんでお前の勝手な理屈にあいつを付き合わすんだよ!」
「そりゃ、俺の子供だからな。当然じゃないか。」
こいつ駄目だ。勝手なイメージを人に押し付けている。
もう我慢できない。こいつの話と嘲笑うような顔はもうみたくない。
「わかった」
「ああ、そうか。じゃあ俺達帰るから」
「ああ、最後にちょっとこっちに来てくれないか?」
「ん?まぁいいけど」
握手かなんかすると、勘違いしているのかノコノコこっちにやってきた。
「じゃあな、お前の顔はもうみたくない」
と言って、顔を思いっきり殴った。
「なっ、何なんだ」
戸惑っているうちにもう一発殴る。いくら弱い俺の腕力でもここまでしたら超痛いだろう。
「お、お前こんなことしていいと思ってるのか!!」
「ああ、何が悪い。」
「っ、大体お前は弓の何なんだよ」
そんなの決まっている。即答だ。
「兄に決まってるだろうが!」
そう言い、渾身の一発をお見舞いした。男がふらついている隙に俺は妹を連れて立ち去った。
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「だっ、だっ、大丈夫か」
「ええ、平気ですけど」
男がひょろひょろだったこともあって一応逃げるのは成功した。
「ていうかお兄ちゃんキャラ変わりすぎですよー」
やっぱりお兄ちゃんの発音はそのままか。
「うるせえな」
「しかも別に私はあの人と暮らしても良かったですし」
その時なぜか俺はすごくいらっとした。
「おい、それはねぇだろ。あんなに嫌がってたんだし」
「あれは急にきてびっくりしただけですよー」
「そんなことないだろ!!!」
「そうですよ!!!!それだけのことですよ!!!!」
妹の気迫に押し返されそうになる。だが、俺は聞かなければいけない。なぜなら俺はお兄ちゃんだからだ。
「うるせえ!!!大体あいつと何があったんだよ!!!」
「うるさいのはそっちですよ!!!!あなたには関係ないでしょう!」
「関係あるに決まっているだろうが!!!」
「はぁ?なにがわかるっていうんですか?」
「ああ、わかるよ。なんでもな」
「気持ち悪い……。もう、私いきますよ」
といい、妹は去っていった。
妹が去ったあと、暫く考えた。妹になにがあったのか、それは考えて答えはでない。だが気になる。というより、知らなければならない。だから俺はとある人に電話をかけた。
これで完結させようと思っていたのですが、超長くなるので、やめました。
次も出来るだけ早く更新するので、よろしくお願いします。
平野がどんどん変わっていく……