星座の先のエピローグ ~生き残されし彼女たちの顛末 第6部~ 火星へ向かった少年と少女の物語 そしてネオ・シャンハイの人たちの顛末
2287年7月、8歳のボクは、選抜された5%の移住者の一員として、火星へ向かうべく地球を旅立とうとしていた。中継地の月へ向かうスペースプレインで席が隣り合わせになった彼女。1歳年下の彼女の不安を鎮めようと彼女の手を握ったボク。彼女はボクの手をずっと離そうとしなかった。火星行きのプレインが出航して、船内のピアノで一曲演奏するまで。
彼女は天才ピアニスト。プレインの船内に備え付けのピアノで練習に励んだ。ボクたちの両親は、いずれも恒星間天体マオのインパクトの1年前までに、「ターミナル・ケア」と呼ばれる安楽死処置を施されることになっていた。そして両親がケアされる前に、彼女の演奏するピアノ曲のビデオを送ることにした。
火星に着き、ボクたちの新たな生活が始まる。彼女は自分の個室にグランドピアノを設置してもらい、アカデミーのピアノ教師の指導を受け、めきめきと上達した。ボクは、いつか調査ミッションのメンバーとして地球に行くことを目標に、勉強とトレーニングに励んだ。
思春期の間、ボクたちは恋愛経験を重ねたが、お互いが恋愛対象になることはなかった。「恋人」ではなく、単なる「幼馴染」とも違う。血がつながっているわけでもないのに、二人の関係性は「兄と妹」という言葉でしか説明できなかった。
そして、ボクたちは、再び旅立つ…
※事情があって削除した長編を、少し再構成して、再び連載の形で公開します。
彼女は天才ピアニスト。プレインの船内に備え付けのピアノで練習に励んだ。ボクたちの両親は、いずれも恒星間天体マオのインパクトの1年前までに、「ターミナル・ケア」と呼ばれる安楽死処置を施されることになっていた。そして両親がケアされる前に、彼女の演奏するピアノ曲のビデオを送ることにした。
火星に着き、ボクたちの新たな生活が始まる。彼女は自分の個室にグランドピアノを設置してもらい、アカデミーのピアノ教師の指導を受け、めきめきと上達した。ボクは、いつか調査ミッションのメンバーとして地球に行くことを目標に、勉強とトレーニングに励んだ。
思春期の間、ボクたちは恋愛経験を重ねたが、お互いが恋愛対象になることはなかった。「恋人」ではなく、単なる「幼馴染」とも違う。血がつながっているわけでもないのに、二人の関係性は「兄と妹」という言葉でしか説明できなかった。
そして、ボクたちは、再び旅立つ…
※事情があって削除した長編を、少し再構成して、再び連載の形で公開します。
第93章 彼女の、その長い指
2024/10/01 20:10
第94章 ピアノ
2024/10/02 20:10
第95章 チビっ子
2024/10/03 20:10
第96章 大陸の街とインパクト
2024/10/04 20:10
第97章 ボクの計画、ミユキの計画
2024/10/05 20:10
第98章 ピアノの上手な女の子
2024/10/06 20:10
第99章 恋愛カウンセラー
2024/10/07 20:10
第100章 星座の先のエピローグ
2024/10/08 20:10
第101章 そして、地球へ
2024/10/09 20:10
第102章 地球、ママ、ネオ・シャンハイの人たち
2024/10/10 20:10
第103章 大事な人
2024/10/11 20:10
第104章 ネオ・シャンハイにて
2024/10/12 20:10
第105章 亡くなるもの、生まれるもの、育つもの
2024/10/13 20:10
第106章 昼下がりのセメタリ―
2024/10/14 20:10