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ちあふる☆じゃーにー ~三人姉弟の電車旅~  作者: 霧南
七尾村-ななおむら-(8月1日)
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■4■ 美マズいご飯

「マズ……ん……美味しい……」


 私は思わずつぶやいた。


「あんた、人様のもの食べて何言ってるのっ」


 隣に座っている彩お姉ちゃんが小さな声で言った。


「いや、彩お姉ちゃん、マズいよ、美味しいよ」

「マズいのか美味しいのかはっきりさせなさいよ、っていうかマズいとか失礼じゃないっ」

「……」

「……」


 一瞬の沈黙。


「美味しすぎておかわり三杯はいきそう! ダイエット中なのにこれはまずいよ!」


 私は拳を振り上げて主張した。これは、美味しい!


「ぷぷッ!」


 私達のやりとりを向かいで見ていた進が笑いをこぼす。


「隙アリ!」


 さささっと進のオカズを掠め取る。


「あぁっ! それ僕の魚っ!」

「私のオカズは私のもの、進のオカズも私のもの!」

「何それジャイアニズム!?」


 進は躍起になって魚を取り戻そうとしたけど、そんなのを許す私じゃない。


「魚もぎょうさんあるけん、おかわりも何杯でもいいけえ」


 お婆ちゃんはそう言ってオカズを増やしてくれた。


「どうもすみませんね。大食漢が一人いるもので」

「彩お姉ちゃんっ!」

「楽しかっていかば」


 結局、お代わり四回、おかずはみんなの三倍くらい平らげてしまった。

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