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★6 美少女と育成ゲーム!

よろしくお願いします。


明日投稿します。


それからも毎週日曜、朝10時に瑞希がやって来る。


そして、美味しい昼ご飯を作ってくれて、バカ話で笑っている。


先週なんかは、瑞希は教科書なんかを持って来て、

中間試験の勉強をしていて、少し教えてと言われた。


教科書、参考書を見て呟いた。

「結構、難しいんだな・・・」

「うぷぷ!」


「うるせい!どうせ、俺は3流私学の文系だよ!バカなんだよ!」

「まあまあ、一緒に勉強しようよ!」

とまあ、勉強に付き合わされてしまった。


ずっと思いながら、楽しくって言いそびれていた。

だけど・・・


「ずっと美味い昼ごはんを作ってくれてありがとう。

だけど、お礼ならもう充分だよ。

友達と遊ばなくて大丈夫なのか?」


「友達とは土曜に遊んでいるから。

それに、クラブは入ってないし、お母さんは土日、ずっと仕事なの。

・・・私、ここに来るの、楽しみなんだけど。

・・・来ちゃ、ダメかな?」


上目遣いで、ホントに恐る恐る尋ねてきた。

そんな言い方されたら、断れないだろ。


「瑞希が楽しいのなら、ウェルカムだよ。俺も楽しいし。

でもお礼は充分だから、他のことが楽しくなれば、そっちを優先しろよ。」


「うん!ありがとう!」

雲間から太陽の光がこぼれた。


金曜日の夜、久しぶりに同じフロアの友人たちと飲みに行くことになった。


村田益二郎むらたますじろう。1年後輩。経理。妻と2人の娘の四人家族。

量山百里はかりやまゆり。2年後輩。総務。夫と3歳の長女の3人家族。

松室奏まつむろかなで。3年後輩。広報。独身。父母と姉の4人家族。


8年前、松室が入社したてのころ、年齢が近いこの4人で食べに行こうってなって、調べもせず会社の近くにあるステーキハウスに入った。


表には値段とかメニューは飾られていなくて、

重いドアを押して入ると重厚感ある内装だった。


他のお客さんは誰もいなかった。


ビクビクしながら席に案内され、メニューを渡された。


見開きだけのメニューの左上、最も目に付くところにあったのは、

サーロインステーキ 200グラム 30,000円!!!!


「マジか・・・これ無理じゃね?逃げ出そうか?」

静まり返った店内では、俺の小さな声すら響きわたっていた。


「見て見て!左下、8,000円があるよ!」

百里が呟くと3人からホッとした気配が漂った。


「お客様、それはランチメニューでございます。」

店員さんの無慈悲な一言が雷のように炸裂した。

・・・

結局、20,000円のステーキセットを食べることになって、

俺たちはなんだか団結し、急速に仲良くなって、

月1回、4人で割と高額な、色んな料理を食べに行っていた。

・・・

そして、益二郎と百里に子どもが出来てからは、少しトーンダウンして、

最近では季節に1回、高級店に行くこととなっている。


今日は天ぷらで割と高級な店だった。


色々と会社内外の噂話や、仕事の愚痴をこぼしていて、

最後にデザートが出てきた。


「そういや、最近、優真くんってご機嫌よね?」

奏が言い出すと、益二郎が目を輝かせて肯いた。

「そうそう、聞こうと思ってたんだ、特に月曜が!」


「ほ~ん、さてはカノジョが出来たのか?ええっ、吐け!吐いちまいなよ?」

ノリにノって、百里が追及してきた。


冷や汗が垂れた。この3人といえども、瑞希のことは内緒だ。

少なくとも女子高生だと言うことは!JKだと言うことは!

超大事だから2回言うけど、言葉は変えてみたよ。


「えっと、新しい趣味が出来たんだ。」

「何?どんなヤツ?」


「ええっと、育成型ゲーム?」

「なぜ、疑問系?」


「ええっと、課金していて、恥ずかしいから?」

「課金してるんだ!」


「少しだけな?趣味に金を使うの当たり前だろ?」

「まあ、そうだけど・・・やり過ぎに注意だよ。」

「気をつけるよ。」


店を出るとニンマリと笑った百里が封筒片手にこっそりと話しかけてきた。

「はい、これ。あの遊園地の割引券、2枚ね。

まったく、何を育成しているのやら。」


「あうぅ。」

「また、ゆっっっっっっくりと聞かせてもらうからね。」

百里は俺の肩をぽんぽんと叩いて、さよならを言った。


読んでくれてありがとうございました。


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