★19 美少女と告白!
よろしくお願いします。
土曜日、朝からジムでキックボクシングの練習で体をいじめ抜いた。
今は2人も守らないといけないからな。もっと強くならないと・・・
13時過ぎに瑞希がアルバイトしているファミレスに行ってみた。
初めて会った日に行ったファミレスで、
週3回、ランチタイムだけ働いているのだ。
「いらっしゃいませ!」
俺を見た瑞希の瞳が輝いた!
小太りのオバサンが着ているとやぼったい制服だが、
似合いすぎ、可愛いすぎる瑞希を見て俺は囁いた。
「なあ、写メ撮ったらダメかな?」
「お客様、困りますぅ~ジョジョ立ち!」
とポーズをキメて抜群の笑顔でウインクした。
1枚だけさっと撮らしてもらった。
忙しい時間は超えたようだけど、働く瑞希を見て、
「さすが瑞希だ。笑顔でキビキビ働いている。好感度高すぎだよ。」
って親馬鹿の気持ちを満喫した。
冬美と再会してから、毎週日曜は冬美と瑞希と会っている。
今日は川遊びをして、それからランチを食べに行った。
午後、キャンプ場に到着してテントを設置し、バーベキューを楽しんだ。
「優真さん、優真さん、肉、美味しいね!」
「うん、ホントに!優真、誘ってくれてありがとう!」
バーベキューもキャンプも初めてだそうだ。
2人の笑顔を見れて大満足!
2人の「初めて」たくさんゲットするぜ!
食べ終わるとヘイケボタルを見に行った。
真っ暗闇のなか、細いあぜ道を、足下だけ小さな懐中電灯で照らして
進んでいく。
「ねえ、優真さん。ちょっと怖い。」
瑞希が声を出したけど、怖いどころか楽しそうな声だけど!
「手を繋ごう!3人で!」
俺の右手は瑞希の左手と繋がれ、瑞希の右手は冬美の左手と繋がれた。
顔を照らすと瑞希は子どものような笑顔を浮かべていて、
冬美は苦笑いしていた。
ホタルが乱舞していた。
「キレイだね。でも、思ってたより・・・」
瑞希が少しがっかりした声を出した。
「写真なんかはゲンジボタルで、しかも凄い場所だからな。
まあ、落差は凄いけど、こんなもんだよ。」
「うん、でも、ホタル見たの初めて!ありがとうね。」
キャンプ場にあるシャワーを浴びてテントに戻ったが、2人はまだだった。
火をもう一度熾し、お湯が沸くのを待ちながら寝そべって星空を見上げた。
「優真、お待たせ!」
「瑞希は?」
「私が先に入ったから、もう少しね。」
座った俺の隣にぴったりと冬美が座った。
シャンプーと冬美の匂いに陶然とした。
「なあ、冬美・・・」
呼びかけると冬美は顔を傾けてこちらを見た。
化粧していなくても冬美は美しかった。
再会したときより、ずっと、ずっと綺麗になっているよ。
もう、言わずに後悔するのはゴメンだった。
「冬美、好きだ。好きなんだ。」
一瞬、冬美は嬉しそうにしたものの、すぐに悲しそうに俯いた。
「ありがとう・・・でも駄目だよ。」
「駄目って、俺が好きじゃないってこと?」
「好きだよ!
・・・でも、私は最低なんだ!
優しくしてくれた優真を自分勝手に捨てたんだ!
そのうえ、汚れているんだよ!」
冬美の目はまだ絶望にまみれていた。
「俺は今のお前が好きなんだ。お前の過去も、まるっとだ!
それで、瑞希の父親になりたいんだ!
お前たちとずっと一緒にいたいんだ!」
冬美は涙をこぼしながら、また俯いてしまった。
「ありがとう、でも駄目なの・・・」
「そうか、分かった。だけど、ずっと待っているから。」
「・・・そんなの駄目よ。」
「うん、ずっと待ってる。」
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