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悪魔のように苦く、天使のように甘く
最高級とは言わないまでも
すこしだけ濃厚なバニラアイスを
マグカップくらいの大きさのカップに
ワン・ディッシャーの分量
できれば高圧のマシンで
ダブルのエスプレッソを
その上から注ぐ
「アフォガード」
イタリア語で「溺れる」という意味だと
コーヒー屋の兄さんが教えてくれる
月曜日にしか営業していない
自家焙煎のコーヒー屋さんは
カウンター4席
テーブル2人
紹介されて
行く度に
屈託なく話し相手になってくれる
常連のお客さんと知り合える
愛嬌があったり
可愛い感じだったり
知性と大人の美しさを兼ね備えた人だったり
仕事が終わり
ひとつ用事を済ませて
お昼ご飯も食べないまま
店に着き
絶対に期待通りの読みで
「アフォガード」を注文した
丁寧な焙煎のコーヒーだから
間違いない味の予想
席をひとつ空けたお隣の
上品な女性が
それはなに?
と
美味しそうだからと
同じものを頼んで
なにかしら楽しい雰囲気で
二人して甘い
そして苦いドルチェを味わいつつ
白岳で作るコーヒー酒が旨いとか
うーん
なんか
いい店だなーって思う




