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いろはに  作者: C・トベルト
1/9

~位置~

中編小説 『いろはに』

『しゃぼん玉~位置~』


ーこれは、メルヘン・メロディ・ゴートが見た夢である、か。

 あーあ、『メルヘン・メロディ・ゴート 』の本も読み終えちゃったなー


ーあれ?メルヘンなんちゃらって誰?ー


ー夢から現実を覗く人の名前さ、この本によると彼はとても記憶力が良くて、人類の半数の夢を覗いてるんだってー


ーその半数って、女の事を指してはいないわよね?夢見人らしい生き方しかしてないんじゃない?ー


ーもしかしたら、そうかもしれないね。

 彼は夢見人でありながら、その夢を語ろうとしなかった。

 ただ、『拍手部隊』の夢がお気に入りらしい事だけは確かだよ。

 あ、N。あそこにまた面白い本を見つけたよ、今度はあの本を読みたいー


ーS、また別の本を見つけたのね。

 今度はなんて本?ー


ーああ、この本も読みたかったんだ、さっきメルヘン・メロディ・ゴートがお気に入りと言っていた『拍手部隊』の一人、セキタの本だよ。

 この話、ボクも凄く大好きなんだー


ーS、本当に本が好きね。今度は私にも読ませてよー


ーそうだね、N。目の見えない君の代わりに、この本を読んであげようー




私の名前はN。皆は私をNと呼ぶから、きっと本名もNなのだろう 。

 私は目が見えない。だから周りに何があるのか、全く分からない。

 今、私に楽しく本の話をしているのはS。

 本が好きで、よく色んな本の話をしてくれるの。私には本の話は良く分からない。けど楽しそうに話すSの話を聞くのが好きで、楽しくて、いつも微笑んでいる。

 今度はどんな話を聞かせてくれるのかしら?




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