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ただのごみ箱

夢か腹痛か。

作者: まさゑ

誤字脱字、おかしな表現注意。

思い付きで書いたので設定がばがばです。(*- -)(*_ _)ペコリ

 その日、僕たちのクラスは異世界へと召喚されました。

 普通科の高校に通う僕、名前は田中だ。

 授業が始まる五分前の教室にはクラス40人全員がいる。

 すると突然床が光り出し教室は光に包まれる。


 目が覚めると辺り一面、真っ白な何もない空間にいた。いや目の前には白い髭を生やした老人が古代のローマ人が着ていそうな白い服でいた。

 

 「君たちは異世界に召喚された。無力な君に力を授けよう、さぁ選ぶがよい」


 老人が手をかざすと三つの選択肢が現れる。


 ①神剣術

 ②精霊術

 ③神薬術


 いきなりの事で頭が混乱していた僕は選ぼうにも選べない。

 何なんだ、ここ何処だよ、異世界って何、贈り物はぁ?、疑問が次から次に出てきて言葉が出なかった。

 そしてお腹が痛くなってくる。

 

 「時間がない早く選びたまえ」


 あぁトイレ行きたい、薬飲みたい。

 

 「さん、3で、、」

 「ふむ了解した」


 老人が手をかざすと僕は淡い光に包まれる。

 そして意識が途切れた。




 意識が目覚めてからはテンプレの実在性を見せつけられるばかりだった。

 目が覚めたら美少女王女に魔王を倒してくれと頼まれ、クラスの人気者がそれを引き受け結局みんなが納得をする晴れて勇者様になった。

 討伐の為の訓練が始まると人気者の奴が群を抜いて実力を伸ばす。

 僕はみんなより成長度合いが遅く、粋がりたい奴らから虐めを受けるしで主人公してるが未だに秘めた力が覚醒してない。ちなみに神薬術はスキルを確認するの道具で観たら薬術だったらしく胃腸薬作りしかできない模様。


 今日も今日とてボコられています。

 

 「へーい、何かやり返したらどうだ」

 「そうだ、そうだ何かやってみろよ」

 「ホント雑魚だなおい」


 3人の名前はたしか佐藤、神田、下崎から魔法の的にされています。

 この世界に来てからというもの自身を客観視するようになって虐められても心が病むとか死にたいとか思わない。

 しかもここ最近では痛みを消すしいて言えば感覚を一時的になくす麻酔の薬を作れたのでましになった。

 

 ぼこぼこ、ぼこぼこ。

 

 「こら、やめないか君たち」


 ボコられていたところに少女が良く響く声で現れる。

 凛とした少女、名前は鈴野だったと思う。

 同じクラスになってから一回も話したことはない。

 

 「やばいぞ、お前ら。逃げるぞ」

 「「お、おう」」


 3人はそそくさと逃げて行ってしまう。


 「大丈夫?」

 「あ、うん」

 

 これが僕と彼女が初めて話した時だった。




 僕へのいじめはなくなった。

 彼女が何かと僕に話しかけてくれるおかげでいじめはなくなったし彼女つながりで話す人、友人関係が広がった。

 一部の者からは視線で呪い殺すかの如く見られたが。





 異世界転移定番、クラスでダンジョンに潜る事となった。

 鈴野さんたち実力のある人気者たちは先頭で僕は弱さ的にはクラスでもザコトップ5に入るので後ろで荷物役をしている。

 勇者様様であっという間に最下層のボスだったが認知されていたボスとは違い何とまぁ魔王級の強さのディペンドメデューサである。

 普通のメデゥーサとは違い死んでも憑依を続ける強敵である、倒す方法は誰かに憑依させ意志の力で押さえつけている間に封印するしかない。

 しかも強さが強さなため鈴野のような強い者しか憑依後に抑え続けることはできない。


 苦しい戦いが続いた。

 消耗する体力、傷ついていく仲間、ただ僕には裏で守られていることしかできなかった。

 勇者として覚醒したのか段々と圧倒していくが倒すにも憑依があるため倒しきれず渋っていた。

 

 「私がやるから後はみんな頼んだよ」


 戦いのさなか鈴野の力強い声が響き渡った。

 その声に反発できるものは居なかった、彼女の今にも泣きそうでいて力強い佇まいを見て言い返せずにいたしそれ以外方法はなかった。

 戦いの中覚醒した彼女はクラスで一番強かったからであろう。


 「はぁぁぁああああ」


 鈴野はメデゥーサに向け止めの一撃を与えた。

 すぐに彼女に憑依したメデゥーサは共に封印をされた。

 その様子を僕はクラスメートが周りを囲んでいたため見れなかったがただただ悲しみがあった。






 ダンジョンから帰ると早急に話し合いが行われた。

 荒れに荒れた話し合いであった、そんな中一人のクラスメートが空気を換えた。

 

 「みんな俺は止まらない、鈴野も助けるし魔王も倒す。鈴野だって自分のせいでみんなを困らせたくないだろ」

 

 力強いその言葉はクラスメートを引っ張る。

 

 「貴崎俺も付いてくぜ」

 「俺も」「私も」


 38人が一つにまとまっる。

 田中はその中で一人浮いていた。





 

 寝静まった夜の事だ、クラスメートたちはダンジョンの疲れもあり眠っている頃だろう。

 

 「できた」


 部屋の隅スキルをフルで使いある薬を製作させた。

 これなら恩を返せる。

 準備を進めた。






 2日後、クラスメート38人の前に鈴野は居た。

 

 「よぉおかえり」

 「ただいま、みんな」


 貴崎の声と共に女子は泣きながら鈴野に飛び込み生きているのを確かめるように抱きついた。

 鈴野は国の秘宝によってメデゥーサだけいなくすることが出来、復帰した。

 魔王の討伐の為のベストメンバーが再びそろえられた。





 一か月後、国中は歓喜の渦に包まれていた。

 『魔王討伐ありがとう』

 大きな幕を出し、感謝の拍手を送っていた。

 39人の勇者たちは一人も掛けることなく無事に魔王を倒すことが出来た。

 その日の夜、祝賀会が王城で行われた。


 「なぁなぁ貴崎お前いつ鈴野さんに告るんだよ」

 「お前こそ清水さんだっかに魔王倒したら告るって言ってただろ」

 「し~、声がでかいわ。後でこっそり誘おうっつの」

 「頑張ってこい親友」

 

 貴崎は親友と離れ恋焦がれる相手鈴野さんの元まで行く。

 ただ告白をする前に見せなければいけないものを見せるために。


 「貴崎君、どうしたの」

 「大切な話がって、、、ちょっと来てくれる」






 「田中様お仲間の元へ行かなくてもいいのですか」

 

 ここ一か月お世話をしてくれたメイドが尋ねてくる。

 

 「あ、、ああ、、、だいじょうぶ。うん」


 ここ最近は体の中の奴が暴れるから体中が痛くてたまらない。

 麻酔の薬を飲んでも内側の精神を蝕む痛みは取り除けない、薬を作ろうと思えば作れるが新しいレシピを作るとなると難しいものがある。


 「もう、きょうはいいよ」

 「はい...」


 主人公ってもっと表立って魔王倒したり、はたまたは神様倒したりするものじゃなかったけぇ。

 てかもう魔王倒されたしやることないか。

 疲れたなぁ、ほんと。

 ベットに寝ながら暗い天井を眺める。

 『キィー』ドアの開く音が無音のこの場所に響く。


 「めいどさん、なにかあった?」

 「よう田中大丈夫か」


 一瞬誰だか分からなかったが灯りが付き貴崎だとわかる。

 その後ろに一人少女がいる事も。


 「あーーーーー後は二人で話してくれ俺は外で待ってるから」

 

 少女を一人残し貴崎は部屋を後にした。

 ベット近くの椅子に少女は座る。

 僕はポケットから二つの薬を取り飲み込んだ。


 「そうだなどうしてお前の中にいたメデゥーサがいなくなったかから話そうか」



 ダンジョンから帰った僕は夜必死になって薬をいくつも作りだした。

 一つは僕にメデゥーサを移す薬これは僕の血液を使ったから限定が着いた。他にも力を弱める薬、内側の精神まで破壊する薬、記憶を消す薬。

 数多くの薬を作り次の日の朝一番に王様に頼み、クラスメートに土下座して了承を得て僕の体にメデゥーサを移した。

 

 「メデゥーサだけ殺せる薬を作れれば良かったんだが知識不足か技量不足かで作れなかった神薬術を使いきれなかったわけだ」


 それから一か月は薬でメデゥーサを弱めながら生きながらえてきた。

 魔王を倒した報告を聞くまでは安心して死ねなかったのかもしれない、そう今に思えば何ですぐ死ななかったのだろう。


 「恩を返したっかんだよ。イジメから守ってもらった。これで一通りの話は終わりだよ」


 彼女は何も言ってこない。

 

 「ありがとう、ごめんなさい。必ず私がt「いやもういい」」

 「今日で中の奴ともおさらばできる」

 「え」

 「だからまた明日な。今日疲れただろう。もう休だほうがいい」

 「ほんと、ほんとに助かるんだよね。明日も会えるんだよね」

 「ああ」

 「じゃあ明日朝一番に来るからね」

 「わかった、おやすみ」


 そうしてすんなりと彼女は部屋を後にした。

 有能すぎる自分の薬には驚くは。

 事前に特製の薬を食事に仕込んであったからこそ彼女、鈴野はすぐに部屋からいなくなった。

 

 だんだんと眠くなってくる。

 僕、ちゃんと主人公したなぁ。



 暗い部屋で眠りに着いた。












 『キーコーンカーコーン』


 授業も終わり各々が帰宅したり部活に向かう。

 

 「うーん」

 

 半ボケしていた意識を起こし用具をしまう。

 いざ帰ろうとした時、急にお腹に落雷が落ちる。

 予兆はあった。

 なんかお腹がむず痒いというか違和感があった。

 うん、トイレ行こう。



 「はぁー」


 深いため息を吐きながら教室に戻ると4人の人がまだ残っていた。いや3対1。

 見覚えのある四人だった。

 佐藤、神田、下崎の男3人が鈴野を囲んでいる。

 雰囲気的にも男3人が女1人を襲おうとしているやばい雰囲気。

 鈴野さんは話したころないけど決して気の弱い人ではない断る時はちゃんと断れる人だ。男3人は不真面目で粋がる嫌な奴らだ。も論話したことはないが。

 それに既視感、立場は違うが前にもこんなことあった気がする。


 「あのー先生―」


 なるべく大きな声で言う。

 すると先生に来られるとまずいのか男3人はそそくさと逃げて行ってしまう。

 男3人がいなくなったことを確認すると教室に入り荷物を取る。


 「た、田中君。さっきはありがとう」

 「ああいう奴らはしつこいからな。気をつけたほうがいい。うん、一応帰る時来られたら大変だから途中まで一緒に帰ろうか」


 自分でも驚くほど意外なことを言った。

 果てしなく気持ち悪い。かっこつけすぎ。

 でも今こうして鈴野さんと一緒にいるのが懐かしい気がする。

 きっとあの記憶にないけど行った異世界が関係あるのかもしれない。


 「ご、ごめんいきなり」

 「大丈夫、それにありがとう。そのー今日はお言葉に甘えちゃおうかな」


 気のせいか少し頬を赤らめながら鈴野さんは言う。

 

 「うん、じゃあ帰ろうか」

 

 一緒に帰る帰り道、さっきまでのお腹の痛みはなく胸の内がほのかに温かく鼓動を打っていた。 

 

 




読んでくださりありがとうございます。


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