ルガタノヤマタ国
あれから数日間、俺はずっと走っていた。魔物も盗賊も全部無視して走った。何日がたっただろう?そんなことを考え始めたその時やっと門が見えてきた。
「やっと、やっと着いたー!」
俺は思わず叫んでしまった。だが、今は夕方だ。だから、さっさと入ってさっさと休みたい。なので、門まで走った。
門に着くとやっぱり検問があった。その手前に列があったのでそこに並んだ。
「次の人、身分が証明できるものはあるか?」
「それってギルドカードでもいいんですか?」
「ああ、冒険者の人かい。別にいいけど少しだけ質問させてもらえる?決まりなもんでね。」
「いいですよ。」
そう言って、検問していた人が苦笑いしながら行ってきた。俺はそれを快く受けた。
「じゃあ、まずギルドカードから見せてもらおうかな。」
俺は金色のギルドカードを見せた。それを見た検問の人が驚いていたがすぐに元に戻った。
「じゃあ、まずお前はどこから来た?」
「リーグランド王国です。」
「何故この国に来た?」
「観光ですかね。」
「最後にその飛んでる鳥はなんだ?」
「従魔ですね」
「なんて魔物だ?」
「神獣 炎帝 紅凰です」
「は?嘘ついてんじゃねーぞ!」
「嘘じゃないですよ?じゃあ、外に行ってお見せしましょうか?」
「そうさせてもらうさ。じゃあ、今から行くぞ。」
「分かりました」
俺達は外に出た。それから紅凰を見せてやった。
「紅凰、元の姿に戻れ!」
「分かったぞよ、我が主よ。」
小さいサイズだった紅凰が俺と戦った時と同じ大きなになった。それを見た検問の人が腰を抜かして倒れている。他の検問の人も並んでいた人たちもパニックになっている。
「紅凰、小さくなれ。」
そう言うと紅凰は身体を小さくして俺の方に止まった。そうしてから、俺は腰を抜かしている検問の人に言ってやった。
「これでいいか?まだ信じれないと言うなら俺と決闘でもさせようか?被害は出るがな。」
「なっ!いや、いい。紅凰なのは認める。だが、そんな危険なやつを入れるわけには行かない。」
「危険?お前が信じられないと言うから見せただけであって本当は見せる気はなかったんだがな?」
「無理なものは無理なんだ」
「何が無理なんだ?」
検問の人の後ろに少し怒っている様に見える人が立っていた。
「で、何が無理なんだ?」
「隊長!こいつがさっきの魔物を従魔にしてるとか、こんな子供が金色のギルドカード偽装してたりしてるんだ!」
「ほう、そうなのか。そこの君名前とギルドカードを見せてもらっていいだろうか。」
「はい、俺の名前は櫂。Aランク冒険者だ。」
俺は自己紹介をしてギルドカードを渡した。ちなみにギルドカードには特殊な魔法がかかっており本人が魔力を流すと従魔の名前が出てくる。ただ、これは本人じゃないとできないので確実な身分証明にもなる。
「あと、この君のギルドカードに魔力を流してくれないだろうか?」
「はい、分かりました。」
了承してから、俺は魔力を流した。すると、そこには倒した魔物の数と名前、あとは、従魔の名前が出てきた。それを見た隊長は驚いたがすぐに元に戻り話しかけてきた。
「大丈夫だ。入っていい。だが、街中では紅凰を元に戻すのはやめて欲しい。」
「分かってますよ。元々そんなことするつもりありませんし。」
「そうか、それなら良かった。」
「俺も入れてよかったです。」
「じゃあ、改めて、ようこそルガタノヤマタ国の首都ルガタノヤマタへ!」
「ありがとうございます」
俺は礼をしてから門をくぐってルガタノヤマタに入るのだった。
入ってから冒険者ギルドを探し見つけて入ろうとした。すると、中から俺より少し年下に見える少女が飛ばされてきた。中を見てみると大柄のおっさんが立っていた。
「うぅぅ」
「ここはお嬢ちゃんが来るようなとこじゃねーんだよ!」
「君、大丈夫?」
「大丈夫に見えますか?」
「いや、冒険者なら大丈夫だろうけど君は大丈夫じゃないだろうな。」
「なら、助けてよ」
「正直、助ける義理が全くない。じゃあ。」
「待って、待ってよ。私を助けてよ。」
「何でさ?見知らぬ人に助けを求めて対価に何を出す?てか、お前は誰なんだ?」
「私は、私はミスティよ」
「そうか。で、何を対価に出す?」
「え?じゃあ、何でも何でもあげるから私を助けてください。」
「言ったからなちゃんと守れよ!」
「分かったわ。」
「それじゃあ、行くってくるさ。」
そこで俺はおっさんの方に向き聞いた。
「何故こんな少女を攻撃する?」
「そんなの決まってらぁ!そこのお嬢ちゃんが冒険者になるって言うから鍛えてやったんじゃねーか。」
「はっ、鍛えるねぇ。ただ、殴り飛ばすことが鍛えるなら今から俺がお前を鍛えてやるから、死ぬんじゃねーぞ。」
「やれるもんならやってみろ!」
「死んでも文句言うなよ!」
俺は一瞬でおっさんの懐に入り腹に1割程度のパンチを食らわした。すると、おっさんはすごい速さで壁まで飛んでいった。壁にあたって止まるとおっさんは気絶しておりギリギリのところで生きていた。
「まだ、生きてるかな?まあ、忠告もしたし大丈夫だろ。」
すると、ギルド内がうるさくなった。
「おい、あいつ何もんだ?」
「飛ばされたあのおっさんランクCだぞ!」
「なんだ、この騒ぎは?」
中から少女みたいな女の子が出てきた。すると、俺以外のほぼ全員の顔が青くなった。だが、俺は気にもせずそいつに話しかけた。
「あんた誰だ?」
「なんだいアンタは?人にものを聞く時はまず自分からって言うだろ?」
「そうだな。俺は櫂、冒険者だ。」
「お前は冒険者だったのか。まあいいや、私はミラ、ミラ・フラリムだ!」
「フラリム?」
「どうした?」
「ミラはサラと関係があるのか?」
「お姉ちゃんの事ね。て、言うことはあなたはリーグランドから来たのね。」
「ああ、数日前までリーグランドで冒険者をしていました。」
「そう。てか、さっき櫂って言った?」
「はい。そうですけど?」
「あの、邪竜を倒したってゆう櫂?」
「はい。まあ、1人じゃ勝てませんでしたけど。」
「えっ?1人で倒したって聞いてるけど。」
「いや、こっちの話です。」
「そうか。」
話を切ってから俺は入口付近で腰を抜かしているミスティのところへ行く。
「大丈夫かミスティ?」
「え?だ、大丈夫だわ。」
俺の質問に答えるのに間があった。それだけならただ、驚いただけで済んだだろうが彼女は最初にミスティっ誰?みたいな顔をした。
(怪しい。怪しすぎる。とりあえず鑑定かな)
そして俺は彼女を鑑定した。
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名前 レスティ・ルガ・タヤマタ 年齢 15歳
種族 人間
レベル 15
HP 1500
MP 200
攻撃 1000
防御 500
俊敏 1300
魔攻 100
魔防 250
運 5
能力 無属性魔法(刀身強化)
固有能力 剣に愛される
称号 ルガタノヤマタ国の王女
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まさかの彼女はこの国の王女だった。しかもさすが日本に似ているのか刀に関する能力を持っている。まあ、俺に偽名を使ったことは許さないが。
「そうか、大丈夫なのか。ミスティ」
「ええ、あなたのおかげでギルドに入れるわ。」
「俺が付き添ってあげるよレスティ」
「え?なんで、なんで私の本名知ってるの?」
「そんな騒ぐことか?王女様」
「何でそんなことまで知ってるの?」
「企業秘密だ!まあ、さっさと行こうぜ。」
「私にしたら死活問題なんだけど!」
俺はそんな叫んでいるレスティを無視してギルドに入っていく。
いきなり王女登場!




