報酬
俺が街に戻ってきた時には既に夜だったが俺はギルドに向かった。ギルドの前につくと中から歓声のような声が聞こえた。俺は内心「何があったんだ?」と思いながらギルドに入った。中に入るとたくさんの冒険者が酒場で酒を飲みながら喋っていた。その光景をチラッと見てから受付の方に目を向けた。すると、俺の担当の受付嬢のフィナが笑顔で手招きをしており、それを見た俺は誰にも聞こえないような声で「可愛い」と呟いたのだった。そう呟いたあと俺はフィナの所へ歩いていった。
「おかえりなさい、櫂様。無事で何よりです!」
「ただいまフィナ。」
「それで、神獣のテイムには成功したんですか?」
「ああ」
そう言うと俺は方に止まっている真っ赤な普通サイズの鳥を指さして言った。
「こいつが炎を司る神獣こと炎帝 紅凰だ!」
「そんな馬鹿な。流石の櫂様でも嘘をつくのは良くないですよ!」
フィナはそんなことを言いながら疑いの目を俺に向けてきたが俺は言ってやった。
「俺がフィナに嘘をいう理由がないな。それにこいつは本当に本物だし何ならここで大きくしてもいいんだぜ?」
「そこまで言うのでしたら訓練所まで案内しますのでそこで実証してください。」
「ああ、分かった。」
そう頷くとフィナが立ち上がり付いてきてくださいと言い受付の奥に歩いて行った。俺はそれに続き受付の奥に歩いていく。すると途中に地下に行くための階段があった。俺とフィナは何のためらいもなく降りていった。そして、降りた先には何も無いただ広いだけの訓練所に出た。訓練所に着くとフィナは俺に言った。
「ここでなら炎帝を戻してもこわれることはないとおもいますので戻してみてください。」
「紅凰元に戻って彼女を驚かしてしまえ。」
それを言うと俺の目の前にしろいほのうが渦巻きその中から巨大化した紅凰が出てきた。おして俺は言ってやった。
「これで信じるだろ?」
「こんなの見せつけられたら信じるしかないじゃない!」
「ご、ごめん!」
「謝らなくたっていいわ。私だって最初は全く信じてなかったからですね。」
「まあ、これで信じてもられただろう。」っと、声にもならないような小さな声で呟いたのだった。
それから受付に戻り俺がギルドを出るようと歩き出した。すると後ろからフィナが「明日は謁見の日だよと」結構大きな声でフィナに言われた。俺はそれに片手をあげることで答えてギルドを出た。その後直ぐに宿に戻って夕飯を食べてから自室に戻った。俺は疲れていたのか直ぐにベットで眠りについてしまった。
翌朝俺は目が覚めると身体の上になにか乗っているような重みが俺を襲った。下の方を見ると布団が盛り上がっておりそこに誰かがいるように思えた。意を決して俺は布団をめくってみた。
「なっ!!」
そこには少し生地の薄い寝巻きをきた陰月が眠っていたのである。それを見た俺は驚きの声を隠せなかった。陰月は布団を取られたこととその驚きの声で目が覚めた。
「おはようございます」
「ああ!おはよう。じゃなーい、なんで俺の上で寝てる?」
「?櫂が帰ってきて布団で寝たから?それに櫂は私に絶対ベットで寝ろとも言った!」
「それは分かった。じゃあ、なぜ俺の上にいた?」
「それは…分からない最初は横に寝てたんだけど。」
「そうか。それなら仕方ないな。」
俺は陰月の苦し紛れの言い訳に苦笑いしながら答えた。それから部屋を出て朝食を食べてからギルドに行った。ギルドにつくとフィナがドレスを着ていた。
「今日は私も王城にご一緒させていただきます。」
「そうなのか。」
「はい。そろそろ馬車が来ると思うのですが。」
「分かった。」
俺は平常心で答えていたが、内心はドキドキしていた。するとギルドの前に馬車が止まった音がした。聞こえてきてから直ぐに前の執事が入ってきた。
「櫂様、フィナお嬢様お迎えに参りました。」
「それじゃあ、行くか、フィナ。」
「はい」
そう答えてから馬車に乗り込んだ。それから数分馬車に揺られながら王城についた。着いてからはフィナとは別々に王城に入っていった。王城の中に入ると前来た時の部屋とは違う部屋に案内され、中に入ると数人のメイドが待機していた。その全員が40代ぐらいのおばさんだった。するとメイドのひとりが説明してくれた。
「今から謁見に相応しい服に着替えてもらうよ!」
「はい!」
その勢いのいい声に俺は無意識に大きな声で返事をしていた。
あれから数十分たっただろう?あの返事から俺はメイドたちの着せ替え人形になっていた。何着の服を着たのかなんて覚えてないがやっと決まったらしい。
「いいね!これで行こう。」
「あ、はい。分かりました。」
するとメイドが鏡を持ってきた。俺はその鏡で自分の姿を見た。そこにはいつもとは違う自分が立っていた。下は白を基調とし横に黒の線が入っていて、上は赤を基調とし金の刺繍が入った服だった。靴はいつも履いている運動靴のようなものから高そうな刺繍の入ったブーツになっていた。
「スゲェー派手!しかもゴワゴワして気持ち悪い!こんなの着なきゃダメなのかよ!」
そう俺は本心を言ってしまった。するとメイドが少し苦笑いしながら「必要ですよ。」と言ってきた。そのメイドの威圧怖くて「はい」と頷くしかなかった。するとノックが聞こえどうぞと言うとドアが開き俺達を連れてきた執事が入ってきた。
「準備は終わりましたか?」
「はい、終わりました。」
「そうですか。それでは行きましょう
櫂様。」
俺達はその部屋を出て前に来た時に入った部屋の前まで来て、執事がドアをノックすると中からどうぞと聞こえてきたので俺達は中に入った。中には王様と王妃様。王妃様の横に第一王女と第二王女。王様の横には初めて見る人が立っていた。部屋に入った俺は王様の前まで行き膝をついて下を向いた。
「面を上げよ」
そう言われると俺は顔を上げた。それを見た王様が話を始めた。
「櫂殿よ、此度は我ら王族を助けてぐたさってありがとう。それに噴火も止めてもらって本当にありがとう。」
と言いきり王様は頭を下げた。すると横に立っていた人だけが驚いた顔をしていて、その行為に対して口を開いた。
「何故父上が頭を下げるのですか?」
「黙っておれバカ息子よ。櫂殿の前で失礼だろう。」
「どうして父上はあのどこの馬の骨かもしれない奴に頭を下げているのですか?」
「はぁーー」
王様はその言葉を聞くと頭をあげて一言言った。
「お前は違う国におったから知らんじゃろうがこの王城にいた盗賊を退治したのはそこの櫂殿だ。」
すると王様は俺にも声をかけた。
「すまんのぉ。このバカ息子が変なことを言った。バカ息子よ挨拶ぐらいせい」
「初めまして。この国の第一皇子ジーク・フォン・リーグランドである。」
王子様は俺を睨みながら自己紹介をした。
「それでのぉ、報酬の方だがお主貴族にならんか?ちなみにこの国には現在貴族は両手で足りるほどしかなくてのぉ。別にお主を縛るものでもないし毎月お金も出るだからなってくれんか?まあ、他にもあるのじゃがな。」
「俺はこの国だけでなくこの世界を見てまわりたいのでずっとこの国にいる保証は無いですよ?」
「別にそれでも構わない。それにお主は魔法で帰ってこれるじゃろ?」
「まあ、帰って来れますけど。」
「じゃあ、いいじゃろ。なってくれるのなら家もあげるから。」
「まあ、そこまでしてくれるならなりますよ。」
「本当かありがとう」
「ちなみに爵位はどれなんですか?」
「ああ、そういえば言ってなかったなお主は伯爵位にするつもりだ。」
「そうですか、分かりました。」
この国の爵位は上から王族、公爵、侯爵、辺境伯、伯爵、子爵、男爵、準男爵となっており伯爵以上が上級貴族と呼ばれるらしい。
「あと、残りの報酬じゃがな白金貨100枚でどうじゃろう?」
「そんなにもですか?」
「ああ、お主はそれぐらいのことをした。」
「はあ、それでしたらお言葉に甘えて貰うことにしましょう。」
「それとさっき言った家じゃがなそこの執事に案内させるので帰りにでもよってもらえ。」
「わかりました。」
やっと話が終わったと思ったら第一王女が俺に声をかけてきた。
「あの、後で部屋に来てくださいませんか?妹と一緒に待ってますので。」
顔を真っ赤にして言ってきた。俺は大丈夫かと思い王様の方に目を向けると、王様はニヤニヤとした笑みを浮かべておりこちらの目線に気づくと小さく頷いた。
「分かりました。しかし、部屋がどこにあるのか分かりませんのでどうしたらいいでしょう?」
「それも執事に任せよう。」
「それでは謁見を終わろうか。」
と言うと王族の皆さんが部屋を出ていった。俺は王族が出ていくのを見送ってから部屋を出た部屋を出るといつもの執事が待っており「こちらになります」と、歩いていき僕はそれについて行った。
櫂は王女たちとどんな話をするんですかね〜。




