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紅き花は春の訪れをしる

作者: 紅蘭々

" 前略、母上様皆様お元気でしょうか。

私が此方に来て早いもので3日、徐々に此方の生活にも慣れ始め、住めば都を体感しております。"


そこまで書いてアンリーは羽根ペンを止め、今書いた文に目を通すも眉間に皺をよせ、グシャリと紙を握り潰した。


「何が母上様よ、何が住めば都よ!」


絞り出すような怒りを含む声は静まった部屋の中に響き渡る。


アンリーは椅子から立ち上ると、握ったままの紙を床に叩きつけた。


アンリネッタ・ロベルト・サフィトロ

赤い髪に金眼、16歳になったばかりの彼女が何故こんなにも激怒しているのかというと、今から3日前に突然この国の王であるリャマシス王に呼び出され、城内の一室に案内されたかと思えば、そのまま軟禁生活をしいられているのである。


何度となく誰かれ構わず問いかけたが、皆はぐらかすだけで肝心の事は話してくれなかった。


アンリーはイライラしながらも、自分で叩きつけた元便箋を拾うと屑かごに放り込んだ。


その時だった、部屋のドアがいきなり開いたかと思うと、スラリとした男性がズカズカと入り込みアンリーを上から下まで眺め、見下ろしたまま


「なかなか良い女だな、気に入った。」


鼻で笑いながらそう言った男に、アンリーはにっこりと微笑み、そのまま男の右頬を殴ったのである。


その後は、蜂の巣をつついたのかと思うほど慌ただしく人々が走り回り、男は男で、"女が普通、拳で殴るか⁉︎"と喚き、アンリーはアンリーで、"いきなり開けるとはなんたること"と喚き返し、その口論は王が来るまで続いたのだった。


そして、数時間もしないうちにその男が皇太子であり、次期国王になるカミュラ・パラキムだと知り、しかもかなりの女好きなうえに我儘が酷いと言う事もわかり、そのうえ、アンリーは自分が皇太子のお妃候補に上げられている事を知らされたのである。


王の説明を聞きながら、アンリーのイライラは最高潮に対したのだった。



「国王陛下、先ずは皇族に対し無礼を働きました事謝罪いたします。その上で、今回のカミュラ様との縁談は無かったものとさせて頂きたくお願い申し上げます。」




読みにくい作品だったと思いますが、最後まで読んでいただき、有り難う御座いました。

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