表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『俺のオヤジが最強すぎて勇者を廃業したんだが ~最強の魔王を育て上げ、俺をバカにした世界に復讐しようと思う~』  作者: autofocus


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/35

魔王のインタビュー、俺の冷や汗

俺は昨夜の絶界宮でのやり取りを必死に思い出していた。


「ノイン、いいか。好きな食べ物は?」

「お肉!」

「……何の肉だ?」

「う~ん、捥ぎたてのオオトカゲの足!」


 俺は頭を抱えた。それじゃあ配信を見ている人間が悲鳴を上げて逃げ出す。

「いいか、ノイン。油断を誘うんだ。可愛い男の子を演じないと、村を襲うときに効率が悪くなるだろう?」

「わかった。じゃあ、人間のに……オム……ライス?」

「そうだ。それだ」


 ――予習はバッチリだ。大丈夫だ。俺はサングラスの奥で自分に言い聞かせた。


「みなさ~ん! お待ちかね、魔王様への独占インタビューです!」

 イザベラがハイテンションでカメラを回す。

「このちっちゃくて可愛いのが魔王様! こっちのイカした鎧の騎士が、側近のヴェイルさんでーす!」


 画面には『可愛い!』『ファンになっちゃう!』とコメントが爆速で流れる。イザベラも公私混同で「まじか……かわいい……」と漏らしている。


「じゃあ質問です! 魔王様は何が好きですか~?」

 イザベラがマイク(魔導具)を向ける。俺はノインを見た。目が合う。


「お……肉……」

「可愛い! 男の子だもんね! 何の肉が好きかな?」

「トカッ――」


「ゴホゴホッ!!」

 俺は肺が飛び出すかと思うほどの勢いで、わざとらしく咳き込んだ。

 ノインがハッとした顔で俺を見、慌てて言い直す。


「……牛さん」

 そして、練習通りににこっと笑った。

「いや~ん! キュンキュンしちゃうわぁ!」


 そこからは、記憶が飛びそうになるほどひりついた時間だった。ノインが失言しそうになるたびに、俺は咳き込み、グリル(影武者)は鎧をガタガタ鳴らして誤魔化す。

 ようやくインタビューも終盤を迎え、俺が安堵の溜息を漏らそうとした、その時だった。


「じゃあ、最後の質問! なんで世界を征服しようと思うの?」


 おい、その質問は台本にない。

 俺の心臓が跳ね上がる。イザベラは相変わらず自分勝手だ。

 魔王らしい冷酷な答えか、あるいは「なんとなく」とはぐらかすか。俺は固唾を呑んで見守った。


「う~ん……」

 ノインは少しだけ考え、それから俺の方……いや、俺が耳元で指示を出しているはずの「ヴェイルの鎧」をじっと見つめて言った。


「ヴェイル……のため、かな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ