闇森の獣は光に焦がれる～暁の花と孤独な狼～

その村は強大な力を持つ魔物に守られていた――三十年に一度の贄と引き換えに。
贄に選ばれた孤児のローゼマリーは、森の奥深くにある城に赴く。
城に棲まう魔物の名はヴォルフ。彼は永き時を生きる不老不死の吸血鬼だった。

ヴォルフは何ごとにも無関心で厭世的だったけれども、ともに暮らすうちに、そんな彼の中にある優しさにローゼマリーは気づく。
次第にヴォルフに惹かれていくローゼマリーは、彼の為にできることを模索し、そしてヴォルフもまた、これまでの贄の娘とは全く違うローゼマリーに心が揺れる。
孤独と闇しか知らなかったヴォルフは、明るい陽射しのようなローゼマリーに抗いようもなく魅了されていく。

※吸血鬼3部作の一つ目、R18に投稿した作品の全年齢版です。