夕日と青春と
今回はドライブ回になりそうです
私の住んでいる浜松市周辺から浜松バイパスを通り、恋路ヶ浜までは文字通りほぼまっすぐの道のりだ。
私からすると高速道路などの道は結構楽しく思えている。
速度も出せるし、何よりいろいろな車が走っているのを見ることができるからだ。
たまにレアな車が走っているとちょっとテンションが上がるし。
推しの曲を流しつつ、車の流れに乗って走っていく。
ふと、後ろから重低音がした。
「おぉ、スープラだ!」
右側から颯爽と抜いていったのはトヨタのGRスープラ。しかも赤!かわいい!
そこそこ飛ばしているようで、すぐに車の波に消えていった。
「スープラかぁ…いいよなぁ…」
少しばかりにやにやしながら呟く。
愛車から浮気する気はさらさらないが、スープラはどうしても見とれてしまう魅力があるクルマだろう。
いいものが見れた…と思っていると。
「うげっ!」
目の前に渋滞が現れた。
「あー、すすまなーい」
シフトレバーを人差し指でとんとん叩く。
時間は五時五十分程。もう少しで六時か…
渋滞にはまってから早十分。
ちょっと進んでは止まって…またちょっと進んでは止まっての繰り返し。
そろそろクラッチを操作する左足が疲れてきた。
「日ごろの運動不足がたたったか…」
デスクワークに恨みを寄せながら目の前の車が進まないか睨み続ける。
「あっ」
右前方に先ほどのスープラが止まっている。
なんか…気まずい気がしてしまう。
どう考えても向こうはこっちを認識すらしてないだろうに…悪い癖だ。
プレイリストももう2周目に突入しそうである。
「早く抜けないかなぁ…渋滞…」
さらに時間が進むこと10分。時間で言うところの午後6時ごろ。
やっとこさ渋滞を抜け、ずっと視界にとらえていたスープラも颯爽と走り去っていた。
うーむ、到着予想時刻が伸びてしまった。
夕日ジャストが見れないかもしれなくなってきた。
既に結構空もオレンジ色になってきている。
オレンジ30青空70くらいの割合だろうか。いや、もっとあるか。
ちょーっと焦っているようでアクセルを踏む力が強まる。
「あと一時間以上のドライブ…先は長いな…」
左側に広がる海をチラ見しつつ、前の車を追い抜いた。
「やーばいやばいやばい!もう結構夕日来てるじゃん!」
現在時刻はほぼ七時。だがしかし未だに到着する兆しはない。
「田原市とかに入ってるからあとちょっとなはずなのに!」
海沿いの道を飛ばして恋路ヶ浜を目指す。
もうこの辺の海でいいのではないだろうか…などと思いはじめてしまっている。
いやいや…恋路ヶ浜っていう場所がいいでしょ…
それこそ写真映えするスポットとかさ…
頭の中で愚痴りながらギアを上げる。
カーナビ曰く、あと十分とかで到着するようだ。
「よーし、海のためだ!待ってろよ夕日と青春ー!」
車の中で叫び、アクセルをさらに踏み込んだ。
もうそろそろ太陽も下がってきて、サングラスが必須になってきそうである。
一応サングラスは常備してあるが、取り出すのは面倒くさい…
まぁまだ大丈夫だろう。たぶん!メイビー!
ラッキーなことに、信号にもあまり捕まっていない。
間に合う!これは間に合うぞ!
渋滞で沈みかけていたテンションが上がっていく感覚がした。
NDロードスター、メイン車のくせして私あまり詳しくないんですよね…
そのため、変なところ等ありましたらじゃんじゃんご指摘ください!
次回こそは海に到着しますゆえ、よろしくお願いします。