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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

人間退廃

作者: ぽる

全部お前のせいだ。私が安易な社会的成功を求めたせいでテロ行為を起こしたのも。特定されて兄が自殺し、親が逃げたことも。引きこもりになったのも。

お前があんなことしなければ、私は普通の生活を送れたのに。


彼は動かない。生きてはいるが意識がない。

もう死んだも同然だ。


それでも怒りはおさまらない。


いじめっこを虐待し続けている。


「…………」

もう何も話さない。時間ばかりが増えていく。


私は、もうあの頃には戻れない。

だから、憂さ晴らしをし続けるしかない。

苦しむ彼がいなければもう生きていけない。

一番嫌ってた彼を一番必要としていた。

腐ってる。自覚してる。それでも殴るしかない。


「私を人間に戻してよ。お前ならできるだろ。」


彼の目は何も見ていない。

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