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結局自由時間中暇なので小町と一緒に図書室に行くことにした。遊ぶのは却下した、不満そうだったけど…そしてあたりを見渡せばなぜか図書室には人が数名しかいない。自由時間だというのにみんなどこに集まってるんだ…本好きの子もいないし、いるのは私と小町と図書委員の子ぐらいである


「ありゃ、めずらしいねこんなに人がいないなんて、こういう時絶対3年の先輩がソファでくつろいだり走り回ったりして先生に怒られてるはずなのに…」

「ほんとだ~…不気味なくらい誰もいないね~、いつも新聞読んでる先生いないしね~」

「ま、いっかじゃあ小町自分の読みたい本探してきなよ、私も自分で探してくるから」


そう言って私と小町はそれぞれ別々に別れる、小町は恋愛小説が大好物だからきっとその辺にいると思う、あれのどこがいいんだろあとで聞いてみよう


「えっと、あの小説はどこかなっと…この辺のはずなんだけど誰かが持っていったり借りたりしてるのかなぁ?」


今私が捜しているのは最近はまっているホラー小説の学校の七不思議、という本だ、どんな本なのかというと学校に携帯を忘れた主人公が友達と一緒に携帯をとりに行くついでに肝試しする話かな、ありきたりな設定だけど結構面白いんだよねこれが…本の怖い話って読んだあと一人になれないのが欠点だけどね、それでも見ちゃう怖いもの見たさだよ!


「学校の七不思議、美術室の赤い絵の具編なら下の方にあるよ…」


か細い声がして私は驚いて後ろを振り向く、どうやら桜城さんの攻略対象の一人と出会ってしまったらしい。まったく面倒くさい。

彼は斉藤護さいとうまもる君、私や小町、小鶴さんに桜城さんと同い年の中学2年生、できれば極力関わりたくない相手だ…関わりを持つなら桜城さんとにしてもらえませんかね?


「ありがとうございます、おかげさまで探してた本が見つかりました」

「う、ううん…」


長い前髪と分厚いメガネのレンズのせいで顔は見えないけど結構美形だ、何で知ってるかというとまあそこは察してほしい……桜城さんのおかげだよ!

ん?斉藤君がいるということは桜城さんもいるんじゃない?


「えっと…じゃあこれで、失礼しますっ!」

「あ…ちょっと待って!」


桜城さんに見つかる前にそそくさと図書室から出ようと決意する。するとなぜか斉藤君に腕をガシッとつかまれた。

おいおいやめてくれよ、桜城さんとお友達とか勘弁です…あの人女の子の友達はいないか、とにかく放してくれ、結構大声出されてびっくりしてるんです本当に

そして図書室は恋愛イベント発生率95%という私からしたら魔境のような場所なんだ!恋愛小説でも大体図書室使われるよね?逆ハーレム系だと


「なにか用かな?なるべく早く教室に戻りたいんだけど…」


努めて冷静ですよ~という顔を表に出しておく、心の中は早く立ち去りたいっていう気持ちでいっぱいだったけどね。


「それ、えっと…その本、面白いの?」


は?何を言ってるんだね、この本は君がお勧めの本紹介で紹介してたんじゃなかったっけ、あ、こりゃ前の時に言ってたことでしたね


「あの、それだけ?それだけならさっさと行きたいんだけど…面白いと思うよキャラがたってて、うん」

「そ、そうなんだ、へへ……あっ、ありがとう!僕も今度借りてみるよ」

「あ、そ、じゃあこれで」


かかわりたくないのでさらっと流す、だって係って桜城さんに重要視されたらいやだもん、ループを続けてもらいたいしね…でもなんで頬を赤く染めてはにかんだろう、やめてほしいかな


「はぁ…何なんだまったく、厄日?」


ため息をついて本を借りる、そしてしぶしぶ恋愛系コーナーにいく、この学校なぜか恋愛コーナーが一番大きいのである、学生の本分は勉強って言ってんだろうが!

趣味か?先生の趣味か、だから婚活誌もぽつんと置いてあるのか!


「小町~私もう本も借りたし、お腹も若干すきつつあるから帰ろうよー」

「やっぱ、教師×生徒、兄×妹はいいよ…フフッ」

「こ、小町?気持ち悪いよ」

「あら~、やよじゃ~ん」


小町はなぜか時々あの間延びした話し方じゃなく真剣な言葉になりぶつぶつと何かつぶやいている、でもすぐに正気(?)に戻る


「もーかえんの?」

「うん、さっさと帰ろう、人が多くなる前にね!」

「…ふ~ん、まあいいよ~、これ借りてもいい?」

「いいよ、そのために来たんだしね、あ、でも早くしてね」

「は~い」


小町がなにやら嬉しそうに本を抱えてカウンターえと歩いていく、それをボーッと眺めているのもあれなので嫌だけど恋愛小説を手に取る、なんでか、桜城さんがなぜあそこまでいけるのか不思議になったからである


「お、おう…」


本を開いてみて大後悔、なんじゃこの歯の浮くようなセリフは、よそでやってもらえませんか?切実に


「あれ、これってこのホラーと同じ作者の人?」


学校の七不思議に書いてある名前は“らむも”という変わった名前、これに書いてあるのも“らむも”という文字

手広いジャンルでやっていらっしゃるんですね


「やよも恋愛興味ある?」

「うひょ!?」


思わず変な声が口から飛び出す、女子としてこれはどうなんだろうか、ないな

うひょ、て


「ないよ、あるわけない絶対!むしろ嫌いだよ…」

「つまんな~い、そこまで否定しなくてもいいのに~?」

「はいはい、行きましょーねー」


ぶつくさ言っている小町を無理やり図書室の外へ出す。


「何借りたのさ?ショッキングピンクの表紙からは嫌な予感しかしないけどね」

「これ」


はい、と出されたのは『教師と生徒、兄と妹、禁断の愛SP!』と書かれた表紙の本、うわー、濃そうだな


「うん、返すなんか気分が悪くなりそうだから」

「ありゃ、みないの~?見てみなよ~ほらほら~」

「見ないよ、やめてよ」


小町と話しながら歩いていると人影がみえた、なんじゃありゃと思いつつものぞいてみる、そして後悔した

なんで桜城さんと小鳥遊先輩たかなしせんぱいが話してるんですかー、恋愛フラグ勃発ですか。


「…」

「面白そーなことになってる~」

「どこがだ、なんか痴情のもつれ見てるみたいで複雑なんですけど…もしくはできたてほやほやのカップルがいちゃついている様かな」

「何が嫌なのさ~、いいじゃないか~面白くて」

「良くない、こちらからしたらいい迷惑だよ」


小町と言い争いをしつつ会話に耳を立てる、ここが曲がり角でよかったとつくづく思う。除きやすいからね


「先輩っ、図書室ってどこなんですか?」

「ああ、図書室ですか、あちらですよ」


メガネをかけた長髪の美形先輩と超絶可愛い系女子か絵になるね、…じゃなくて、恋愛フラグ乱立すぎるだろ


「えっと…、お名前お聞きしてもよろしいですか?胡桃気になっちゃいます!」

「ええ、いいですよ」

「やったぁ、私、入学する前から気になってたんです!」

「おやおや、それは光栄ですね」


おー、吐き気が催すような会話をしてらっしゃる桜城さん、あんた名前知ってるよね?ループしてるよね?っていうか入学する前から気になってたのなら名前ぐらい見とけよ…


「私はね、桜城胡桃ですよ!」

「これはこれは、小鳥遊洋一たかなしよういちです」

「小鳥遊先輩の、『たかなし』ってどう書くんですか?胡桃っ、馬鹿だからわかんなぁい」


何この延々トーク、終わりが…見えるわそれなりに、ここら辺で大体桜城さんの攻略対象の一人と奪い合いに…


「あ、向こうから小鳥遊先輩親衛隊のお姉さま方が来てる~ひゃ~険しい顔」

「あれー、本当に?何でー?」

「本当だよ~、ほれ見てみなされ~」


ちら、と奥の方を見れば確かに見える、お姉さま方が桜城さんにげて!そしてどっかいって!


「ああ、私の小鳥遊ですか、小鳥、と書いて遊園地の遊ですよ」

「へぇ~、変わったお名前なんですね!でも可愛らしくて好きですっ」

「そうですか?これは光栄ですね」

「ちょっと、貴方少しよろしいかしら?」

「ど、どちら様ですか…?」


桜城さんがいかにも不安ですっと言いたげにお姉さま方を見てる、ていうかよく考えたらまだ中学生なのに親衛隊って、中学生ってまだまだ子供ですよね…?このあいだまで小学生でしたよね…?でもそんなもんか、3年生だし


「私たち、小鳥遊様の親衛隊なの、勝手に小鳥遊様と話をしないでくださる?」

「そ、そんなぁ…」


お前ら、ホントに中学生なの?なんなの?その大人もびっくり者の言いよう、私もびっくりしちゃった


「ねぇ、小町、あれほんとに中学生?なんか…あれだね」

「え~?高校生の皆様方もまざってるよ~」

「そうなんだ、ならよかったよかった」


でも、勝手に話さないでって…自分勝手すぎるだろ親衛隊さん!横暴すぎるだろ、そっちにもそっちなりのルールはあるだろうが


「ちなみに自由時間後お昼含めて2時間をきりました~」

「はい?え、ん?」

「もう11時だよ、1時から入場だよ~」

「じゃあ早くかえろっか」

「あそこ通らないと帰れないよ~」

「…」


なんてこった!なんであんな大事な通路塞いじゃうかなぁ、みんなして、あそこ通ったら絶対後でなんかあるよね


「どうやって通れと…言うんでしょうかお姉さま方は」

「ん~…気力と根性?」



柴田小町しばたこまち


・中学2年生、弥生とは小学校からの付き合いお兄さんと妹禁断の恋っていいよね系女子

・間延びした言葉が特徴的だけど真剣な時は真剣な言葉だよ

・身長は160と何センチか、髪の毛はいつも頭の上でお団子にしてる


高野翔たかのしょう


・26歳、弥生のお兄さん、シスコン気味?小町のことはいい子だと思ってるけど油断してはならない

・地毛なのに地毛じゃないといわれてきた蜂蜜色の髪の毛をどうにかしたい

・身長180はある


桜城胡桃さくらぎくるみ


・ループの原因、自分は何をしても許されると思ってる、ナルシストであり計算高い女の子

・パワフルで元気っ子、なんとなく犬っぽい、髪の毛は栗色の髪

・身長155ちょい、髪の毛は上の方でツインテールをしている


小鶴雅こづるみやび


・このループでいろいろ苦しんでる女の子、ループを止めたいでも止められない真の主人公で桜城さんからみんなを救う役、神崎先輩が好きでも片思いだと思ってる

・茶髪の髪の毛をサイドテールで下の方にまとめてる、地味な方?

・身長は小町と同じか少し小さいくらい


神崎修かんざきおさむ


・ループに気が付いている3年生の先輩小鶴が好きだから協力するか悩んでるが結局お人よしなので協力する

・赤黒い髪の毛、地毛ですか?とよく問われる

・身長170ある


斉藤護さいとうまもる


・地味っぽい見た目なのに実は美形と噂の少年2年生、図書委員、実はいろいろやってたりする

・黒い髪、手入れしてるのか聞きたくなる

・猫背で160に見られがちだけど170に近い


小鳥遊洋一たかなしよういち


・3年生で親衛隊がいる、優しそうな見た目だけど腹黒い、よくあることだ、桜城さんは利用できそうだと思ってる

・長髪を横にまとめている、メガネかけてる、温和

・175くらい


高野弥生たかのやよい


・できればずっとループしててもらえるとありがたいと思ってる、めんどくさいこと大嫌い、厄介ごとに巻き込まないで

・黒い長い髪を後ろで無造作にまとめてる、結んでないときは腰くらいまである

・ちっこい150あるかないか

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