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95話 交錯

 クロードが倒れたのを見た後、背後でヒールをかけ続けてくれたひよりちゃんに声をかけます。

「ひよりちゃんありがとうございます。もう大丈夫ですよ。」

「本当に!?お腹に穴が空いてたんだよ!?大丈夫なわけないよ!どうしたら良くなる?その為の魔法なんだよね!?」

 今にも泣きそうになりながらひよりちゃんがヒールをかけ続けます。

「ヒールではここまでが限界です。上位のヒールをかけてくれたので命に別状はないでしょう。ですが、血を失いすぎました……。もう意識を保つのも限界です……。アイツの生死を確認しないとオチオチ眠ってもいられません……!」

 あのクロードなる人物が生きているならトドメを刺さなければ。ヤツの実力は恐ろしいものです。生きたままではひよりちゃんと運転手さんの命が危ないです。

「あの変な喋り方をする人なら今運転手さんが見てるから大丈夫だよ!こっちのことは気にせず、ミルちゃんは眠ってて。大丈夫だから!」

 正直二人だけ残すのは不安です。ですがここで限界のようです。これ以上は私が足手纏いですね。

「わかりました。後のことはお任せします……。」

 私はここまでです。桃花ちゃんのことはミナト君たちに任せます。頼みましたよ……!


 車を追いかけて出てきた俺たちだが、いまだ追いつけずにいた。障害物に当たりそうになると透明になる機能が厄介すぎる。スピードを落とさずに直進できるのが強みになっている。いざ近づけても車に乗っている男たちのサブマシンガンを避けるのに少しスピードを落とさなければならない。魔法を使うことも考えたが、中に桃花が乗っている以上乱暴なことはできない。近くに走っていたネリネがこちらへ近づいてきた。

「ミナト。私が魔法で一瞬早く走るわ。それで車を止める。そうしたらすぐに中の桃花を助けて。里見咲良にも伝えてあるからうまく連携して。いい?」

「わかった。後のことは任せてくれ。」

 お互いに頷き合い行動に移る。今はネリネのことを信じて、臨機応変に動けるようにしなければ。近くでネリネが詠唱を始める。

「溜めるは足に、進め雷光!エクレール!」

 ネリネの魔法が完成する。ネリネは足に雷を纏い一直線に車へと走っていった。いや、アレはもう走ったでなく飛んでいっただな。雷の如く飛んでいったネリネはあっという間に車の前に立った。すると、ズパーン!車を縦に真っ二つに斬った。

「はぁ!?」

 突然の力技に俺は目を丸くしてしまった。中に桃花が乗っているんだぞ!?

「桃花は左側にいるわ!今よ!」

 ネリネのそんな声が聞こえてくる。中々のキラーパスだ。二つに分かれた車が倒れる前に助けなくてならないのか!?横を見ると里見さんはもう動いている。なら俺も覚悟を決めろ!俺も車へ進む。見ると桃花は確かに車の左側にいる。まだ眠っているようだ。里見さんが先に桃花へ辿り着きそうだ。中にいる銃を持った男たちも自分たちのことで手一杯で桃花の方を見ていない。そして里見さんが桃花に触れようとした瞬間…。里見さんの頭上から何かが落ちてきた。

「里見さん!」

 それをギリギリのところで避ける里見さん。よかった怪我はないようだ。落ちてきたのは刀を持ったスーツ姿の髪を編み込んでいる女性だった。そして、もう一人上から落ちてきた。その人もスーツ姿でショートカットの女性だった。ショートカットの女性は桃花を抱き抱えると上へと投げた。投げた!?空にはヘリコプターが飛んでおりアニメや映画で見る梯子が降りていた。梯子の中程にスーツ姿でポニーテールの女性がつかまっていた。その女性が下から投げられた桃花を受け止めた。マズイ!空から逃げられる!行かせるか!

「アナタ方のお相手は…。」

「私たちだよ!」

 二人から斬りかかられた。俺はそれを後ろへ下がり避けた。気づくと編み込みの女性だけでなく、ショートカットの女性も刀を抜いている。くっ、邪魔があったのでは桃花の元へ行けない!倒してる間にもどんどん遠くへ行ってしまう…!

「いいからどいてくれ!」

「気を逸らしながらで倒せる相手ではありませんよ、私たちは。」

「元々やられる気はないんだけどね!」

 左右からの攻撃。その素早い攻撃に一瞬反応が遅れた。その時、

「ミナト、ここは任せてもらおうかしら?」

「良き妻として旦那様をサポート致します。」

 ネリネと里見さんが左右の攻撃を受け止めてくれた。

「ミナト!今ならまだ間に合うわ!行きなさい!」

「そうです片桐君。帰ってきたらご褒美もらいますからね。」

 二人に励まされ俺は先に進む。

「二人ともありがとう!必ず桃花を連れ戻す。だから死なないでくれ!地の呪縛からその身を解き放て、フリューゲン!」

 俺は空を飛び桃花を連れていったヘリを追う。まだヘリは見えているまだ追いつく。追いついてみせる…!

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