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78話 尋問

 桃花を攫った奴らを縛り上げた。そのうちの一人を尋問することにした。何故桃花を攫ったりしたのか。桃花が攫われる理由がわからない。

「正直に答えなさい。何故桃花を攫ったりしたの?」

「………。」

 男はダンマリを決めた。答えるつもりはない、そういうことだろうか。

「そう、答えるつもりはないってこと。それならこちらも考えがあるわ。」

 考え?そう言うとネリネはペンダントを握りしめた。するとネリネの手にはいつの間にか双剣が握られていた。いきなり剣が出てきたので男はびっくりしている。ネリネは片方の剣を男の首元に突きつけた。

「本当はこんなことしたくないの。でも正直に話してくれないのなら手荒なことになるのは仕方のないことよね?尋問が拷問に変わるのは当然のことよね?」

 ちょっとネリネさん?怖すぎません?俺はネリネが拷問するとは思っていないが迫真の演技すぎて恐ろしい。

「それに、まだ尋問対象はいるもの。別にあなたじゃなくてもいいの。この意味わかるかしら?」

 男の顔から血の気が引いていく。ドンドン顔が真っ青になっていった。男からすればネリネが本気でやると思っているのだろう。

「わかった。知ってることは話す。だから命だけは勘弁してくれ。」

 とうとう男が根を上げた。色々と話が聞けそうだ。

「まず、桃花を攫ったのは何故?」

「その少女を攫ったのは上からの指示だ。詳しい理由は知らない。命令されれば俺たちは行動する。」

 やはりコイツらはなんらかの組織に属しているようだ。だがそうなると桃花を狙った理由がわからないな。

「そう。ならアナタ達が属している組織ってどこにあるのかしら?」

 次に組織の場所を聞いた。ネリネは、また襲われても困るから先に潰そうと考えてるのかもしれない。

「俺たちのような末端のいる場所なら教えられる。だが、上層部がどこにあるのかは俺も知らない。知らされていないんだ。」

「本当に?」

 ネリネが少し剣先を近づけた。

「ほ、本当だ!こういう時に場所がわからないようにしているんだ!」

「ふむ。」

 話を聞いてる限り、嘘ではなさそうだ。確かに本部の場所が簡単に知られたら襲撃されまくるだろう。そういう考えはあるようだ。

「そう、わかったわ。最後に一つ。今回は失敗に終わったけど、また誘拐しにくるのかしら?」

「それは本部からの指示しだいだが、誘拐しにいく可能性はある。必要性があるから指示がきたわけだからな。」

「そう。それは厄介ね。何度も来られたらたまったもんじゃないわ。どうするべきかしら…。」

 そうなんどもなんども来られたら桃花の日常が変化してしまう。安全な日々が送れなくなってしまう。

「わかったわ。とりあえず末端のいる場所というのを教えてくれるかしら?ミナト、メモをとって。」

 俺はスマホを取り出しメモ帳のアプリを開いた。

「わかった。俺たちの潜伏先だが………。」

 男が言う住所をメモとっていく。男が知っているのは3箇所だった。

「もっとあるとは思うが俺が知ってるのはこの三箇所だ。そこにいる奴らも同じとこしか知らないはずだ。」

「そう、ありがとう。ミナト、この後どうしよう?このままってわけにもいかないわよね。」

「そうだな。またコイツらに襲われても面白くないしな。」

 でもだからって、コイツらをどうにかするわけにはいかない。それじゃあ悪党だ。

「警察に突き出すのがいいだろう。この国では銃持ってるだけで犯罪だから逮捕してくれるはず。」

「わかったわ。じゃあ、念のためこの人達には眠ってもらいましょう。」

 ネリネが剣をペンダントに戻し手を男達の方へ向けた。

「混乱せし悪魔の饗宴、抗えぬ混濁、ナイトメア。」

 男達に紫色のモヤがかかりはじめた。そのまま男達はこてっと眠りこけてしまった。

「強制的に眠らせる呪文か。便利だな。」

「戦闘中は眠らせられないわ、せいぜい動きを少し鈍らせる程度よ。消費魔力考えたら使えない魔法よ。」

「でも眠れない夜とか最適だな!」

「…使ってあげてもいいけど寝起き最悪になるわよ?」

「マジ?」

「マジ。」

 俺たちは警察に連絡をしてその場を後にした。

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