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63話 里見咲良②

 私は里見咲良に攻撃をさせまいと連続攻撃を仕掛けていた。この娘には攻撃をさせてはいけないと私の中で警鐘が鳴っている。斬り、払い、突きと色々行うが一撃も当たらない。二本のナイフでいなされてしまう。また技を繰り出してナイフを折りにいくべきかしら?ナイフが後何本あるかわからないが何本出てきても折り続ければ良い話だ。達人である里見咲良に同じ技は通用しないかもしれない。ならばやることは…!

「四の剣、疾風。」

 四の剣、疾風は高速の突き。普通の突きとは違い魔力が多めに込められているためその速さは普通では捉えきれない。そして速い分威力も増している。ナイフでは防ぎきれないだろう。

「ふふっ!」

「なにっ!?」

 私は驚いてしまった。私の技、疾風を里見咲良は避けたのだ。受けるのはダメだと判断したのだろう。それでも容易に避けられるものではない。私としても初見でかわされて屈辱を覚えている。だが今はそんなことに気を取られている場合じゃない。私の今は格好は突きの形をとっている。この一瞬の隙をついて攻撃されたら避けられない…!案の定、里見咲良はナイフを振りかざして攻撃してきた。私は何とかかわそうと、左へジャンプした。無様な格好だが仕方がない。ナイフの攻撃は腕に少しかすったがなんとか避けることに成功。私はバランスを崩しながら着地する。そこを逃す里見咲良ではない。こちらへ迫ってきて、連続攻撃を仕掛けてきた。私は双剣でそれを受ける。

「くっ!」

「形勢逆転ですね。どこまで待つかみものです。」

 相変わらず余裕な里見咲良。ナイフでの攻撃は素早く、ちょっとでも気を抜いたら体に当たってしまうだろう。だが私も長年冒険者として生きてきたのだ。このくらいのことでへこたれる私じゃない!しばらくうけていたのだが、里見咲良はバックステップを取り距離を取り始めた。そして下がるのと同時に手に持っていたナイフをこちらに投げてきた。恐ろしいスピードだが見切れないほどではない。その二本のナイフを剣で落とした。

「今度は趣向を変えてナイフ投げにしたいと思います!うまく避けてくださいね。」

 そう言うと里見咲良は、懐からカードを一枚取り出した。そのカードを空中へ投げ出すとカードは消えた。その代わりに里見咲良の両手の上にナイフが握られていた。空間収納の魔導具!!

「えい!とう!えい!やぁ!」

 可愛らしい掛け声と共に、里見咲良が手に持っていたナイフをこちらへ投げてくる。不思議なことに投げ終わった手の上にもナイフが握られており連続でこちらへ投げてくる。二本で終わると思っていたので反応が少し遅れた。四本目のナイフが少しかすってしまった。しかしそれで攻撃は止まらない。五本目六本目と次々に投げられるナイフ。まっすぐ飛んでくるナイフをどうにかするのは簡単だ。弾くか避ければいいだけだ。そう思っていたのだが。ふと頭上から音がした。普段なら気に留めないかもしれないくらい小さい音だ。だが今いるのは戦場。自分の直感を信じて後ろに飛んだ。すると目の前をナイフが落ちてきた。

「!?」

 里見咲良はこちらへ投げることは別に私に当たるように頭上に投げていたようだ。気がつかなかった。避けていなければ今頃頭からナイフを生やしていただろう。やはりこの娘は危険だ。

「あら、よく避けましたね。でもまだまだいきますよ!」

 ナイフを投げるのをやめない里見咲良。私はそのナイフを剣で弾く。途中孤を描くようにナイフ投げてきた。直線で投げられるよりスピードは遅い。だが二本同時なので弾くのが難しい。私は後ろへ下がりナイフを避けた。その瞬間前からも同じタイミングで直線のナイフが飛んできた。タイミングをずらして同時に当たるように計算していたようだ。その攻撃は予想外だ。一本のナイフは剣で弾けたがもう一本は弾けない。

「っああっ!!」

 右の脇腹に命中してしまった。鋭い痛みが私を襲う。

「やっと当たってくれましたね。これでおしまいですね。中々楽しめましたよ?」

 勝利を確信した里見咲良。この程度の攻撃を避けきれなかった私が不甲斐ない。

「まだよ、まだ私は負けていないわ。それに回復呪文もある。私はまだ戦えるわ。我を癒やせ、妖精の囁き、レッサーヒール。」

 レッサーヒールは自分にしかかけることのできない、痛み止め程度の回復呪文。ミルのヒールには効力が全く届かないがないよりはマシだ。

「強がりですね。肩で息をしてますよ?…あら?」

 私たちの後方で強い光が生まれていた。とても眩しい光でそちらへは目を向けていられない。

「どうやらケルも最終形態へなったようです。あちらももうすぐおわりでしょう。こちらもそろそろ終わりにさせてもらいます。」

 すると懐からカードを取り出して空中に投げた。カードが消えて代わりにでてきたのは剣だった。見慣れない形の剣だった。

「私、この日本刀の方が扱いは慣れているんですの。これでおわりにしてあげます。」

 最後の攻防が始まろうとしていた。

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