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53話 スーリアの修行②

「四方灰燼炎!くらえぇぇ!!」

 俺は技を繰り出しシャドウウルフを燃やし尽くす。今までどれくらいのシャドウウルフを倒してきただろうか。そして後どれくらいのシャドウウルフが残っているだろうか。果てがない。終わりが見えない戦いに俺の心はつい挫けそうになる。

「はぁ…はぁ…。」

 だがここで倒れるわけにはいかない。俺を大事にしてくれる仲間がいるから。俺が守らなきゃならない友達がいるから。ここでくたばるわけにはいかない。

「ぜやぁぁぁ!」

 襲いかかってくるシャドウウルフを切り付ける。何回行ったかわからない行為。シャドウウルフの動きは見切った。爪での攻撃に合わせて剣で斬り込む。斜めに斬られたシャドウウルフは音もなく消えていく。一体倒した隙に、

「ぐっ…!?」

 背後から爪の攻撃をくらった。数が多いので目の前の敵に集中すると背後からやられる。何度も喰らうと致命的だ。

「このっ!」

 俺のことを背中から攻撃したシャドウウルフ目掛け突きの形で突っ込む。

「火突!」

 剣から炎を出し突進する。一体貫き、その後ろにいた二体目を貫き、またその後ろにいた三体目を貫いた。そして休むことなく地面に剣を差し、呪文を唱えた。

「炎の槍よ、我に仇をなす敵を貫け!まとめてくらえ!フレイムランス!」

 精霊剣のブーストを受けてフレイムランスが地面から突き出す。自分の全方位に向けて放った魔法。数十体のシャドウウルフを貫き燃やし尽くす。これでシャドウウルフの数を大幅に減らすことが出来た。後は、目の前にいる数十体のシャドウウルフを倒すだけ。

「残り少しだ!すぐにやらせてもらう!」

 俺は残りを倒すべくシャドウウルフへ向かって行った。


「これでラストぉぉ!」

 残っていた数十体のシャドウウルフを斬り伏せ終えた。ようやくこれで終わった。流石にこれ以上は出てこないだろう。

「ふぅ…。ようやく一息つける。」

 と思ったのも束の間、新しい影が生み出されていた。

「まじか、まだ続くのかよ。」

俺は剣を構え直し影と対峙した。影が形を変えて、そこに現れたのは一人の少年だった。今までのシャドウモンスターと違い色がある。というよりちゃんとした人間だ。見た目は整った顔立ちをしていて、街を歩いたら女性たちに目を向けられるだろう。背は俺よりもちょっと小さいだろうか。これまでなら優男で済むが、その右手には剣を握っていた。どこかで見たことあるデザインをしていた。その剣は俺が使っている剣、精霊剣マスデバリアそのものだった。

「なんで、スーリアが二本あるんだ!?お前は一体何者なんだ?」

 俺がそう問いかけるが少年は答えない。答えない代わりに剣を構え、こちらへ向かってきた。その速度は速い!里見さんに近い速度だ。

「はぁっ!」

 里見さんに近いが里見さんよりは遅いため、なんとか見極め攻撃を防いだ。剣と剣が合わさりあう。少年は表情を変えることなく連続斬りを仕掛けてきた。俺はそれに合わせて剣を振るう。素早い連続斬りを防ぐたびに剣同士がキンッと後を鳴らす。今はなんとか合わせられるがこれがどこまで持つか。タイミングを測り、バックステップで一度距離を取る。そのとった距離もすぐに詰めてきた。剣が振るわれそれを防ぐ。サイドステップで横にも移動してみたが、その移動もすぐに詰められ攻撃される。その後も移動を続けたが結果は同じだった。…隙がない。こちらからの攻撃は許してもらえず防戦一方だ。このままではやられてしまう!俺は斬り合いをしながら詠唱を始めた。

「焼き尽くす炎よ、我より出でて障害を打ち滅ぼさん。フレアドライブ!」

 斬り合いを続ける俺の体から大きい炎が現れた。近距離にいた少年を炎に巻き込む。炎の勢いに少年は弾き飛ばされる。これで倒すことができただろう。弾き飛ばされた少年を見ると、

「なんだと!?」

 少年の剣に炎が吸い込まれていた。少年には炎は届いておらず剣にふせがれてしまっている。これではダメージはない。炎を全て吸い込み終わると、少年はその場で剣を振るった。すると剣の先から炎が出てきた。

「!?」

 俺は咄嗟に右方向へステップを踏み、その炎を避けた。だが、目の前にはもう少年が来ていて、剣を振り下ろした。俺はなんとか剣を合わせるものの体勢が悪い。そこの隙を突かれ、少年に蹴りを入れられた。その小さい体からは想像できないような強さの蹴りに俺の体は後方へ吹き飛んだ。痛みでうまく受け身が取れない。俺は急いで立ちあがろうとしたがダメージが大きくうまく立てなかった。この隙を少年が見逃すはずがない。そう思ったが少年は遠くにいる。もしかして立つのを待っているのか?その考えは甘かった。少年の周りには火の粉が舞っている。炎が全身を包み込み何かを溜めているようだ。そしてその溜めた炎を俺目掛けて飛ばしてきた。範囲の広い攻撃。俺は避けようとしたがうまく足が動かない…!

 俺はその炎に巻き込まれた。

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