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52話 スーリアの修行

 翌日の放課後。俺たちはいつも通り帰宅した。本当であれば昨日行いたかったスーリアの修行だが、魔力が回復してからがいいということで次の日になった。ポチ戦では大したダメージも受けていなかったことから体力はある。だから魔力が回復すれば修行も問題ないらしい。スーリアの特訓を受けるべく、俺たちは庭に集合していた。

「じゃあ始めるよ。始まったら終わるまで止めることはできないからね。覚悟だけはしておいてね。」

 少し脅してくるスーリア。大丈夫、覚悟はできてる。表情だけでスーリアに答える。

「覚悟はいいみたいだね。じゃあいくよ!」

 スーリアが手を上に掲げた。するとスーリアが白い光に包まれていった。その光が段々と伸びていき、俺とネリネ、ミルの三人を巻き込んだ。強い光に目を開けていられない。光に包まれてから数秒が経ち段々と光が弱くなってきた。完全に消えてから目を開けるとそこは俺の家の庭ではなかった。だだっ広い草原で果てが見えない。芝生のような草が生えているだけで他には何も見つからない。何もない空間のようだ。先程まで一緒だった、ネリネ、ミル、スーリアの姿が見えない。俺一人だけの空間。スーリアはここで何をしろと言うのだろうか?

「みんな、聞こえるかな?」

 どこからともなく、スーリアの声が響いてきた。相変わらず姿は見えない。

「今、君たちがいる空間は私が作り出した異空間だ。何もない世界。それが今回の修行場だよ。ここで君たちには修行してもらう。」

 どうやら俺以外の二人も俺と同じようなところにいるらしい。それだけの空間を作るなんてスーリアの凄さが伝わってくる。だが何もない空間で何をしようというのだろうか?

「今から修行用のシャドウモンスターを出してくからそいつらを倒してくれ。実践形式の授業だよ。わかりやすくていいでしょ。」

 確かにわかりやすくていい。考えるのが苦手だから体動かしてる系の方が俺に合ってる。

「じゃあ始めるよ。気を抜かないでね。」

 その声と共に俺の手に剣・マスデバリアが現れた。これから始まるようだ。気合い入れていこう。

 

 何体倒すのかわからないがシャドウモンスターというのが現れるらしい。それを出てくる数分倒せばいいだけのこと。やることは簡単だ。俺が剣を構えると前から黒い影が現れた。その影は少し形を変えていく。数秒経たずに変わったその姿はウルフに見えた。その数三体。ウルフが三体なら楽勝だ。

「はぁっ!」

 俺は駆け出しシャドウウルフに迫る。前にいたウルフの懐に入ると剣を切り上げた。いつものウルフならこれで一刀両断だが、シャドウウルフは普通のウルフとは違うらしい。バックステップで俺の攻撃をかわした。いや、剣先は当たっていたようで少しよろめいている。その隙を見逃さず一歩前へ足を出し、シャドウウルフを斬った。縦に切られたシャドウウルフは音も立てずに消えていった。まずは一体!残りの二体のシャドウウルフもこちらへ迫ってきた。二体同時の爪での攻撃。俺はその攻撃を剣で受けた。

「でりゃあ!」

 勢いに任せて、二体のシャドウウルフを弾き返す。少し距離が空いた。

「炎の槍を!フレイムランス!」

 詠唱短く魔法を発動させた。得意属性の下位魔法なら詠唱を唱えずとも、威力を落とさず発動できる。火力を出したい時は詠唱する必要があるが。二体のシャドウウルフの足元から炎の槍が数本生えた。一体のシャドウウルフはもう一体のシャドウウルフを踏み台にしてフレイムランスを避けた。踏み台にされたシャドウウルフはその槍に貫かれ燃え尽きた。ウルフにそんな動きができるなんて!ジャンプした形になるウルフはこちらは迫ってきてその爪で引っ掻いてきた。それを俺はバックステップでかわす。攻撃に合わせて俺は剣を降り、シャドウウルフを真っ二つにした。これで出てきたシャドウモンスターは全部だ。

「まさかこれで終わりじゃないよな?」

 スーリアの口ぶりからすると命を落とす可能性もあるらしいからこの程度で終わらないはず。その判断は正しかったようで、新しい影が目の前に現れた。現れたのは大きいサイズのウルフだ。数は一体。

「はぁっ!」

 俺はシャドウウルフ目掛け走り出す。ぶつかる直前でジャンプしシャドウウルフの頭に斬り込む。ウルフもその鋭い爪で俺の攻撃に合わせてきた。カキンと弾き合う剣と爪。剣の方が威力があったようで、シャドウウルフの爪がかけた。着地した俺はそのままシャドウウルフを斬り上げた。

「ぜいやぁぁぁぁ!」

 股下から頭部まで斬り上げた。大きいとはいえど、シャドウとはいえど相手はウルフ。危なげなく倒すことが出来た。ここまでは準備運動代わりだろう。次は何が出てくるだろうか。

 またしても目の前に影が現れて姿を変えていく。その姿はまたしてもウルフだった。だが、数が数だった。1.2.3.4.5...10...20......50....数えきれない。100体はいるだろうか。ありえない数のウルフがそこにいた。一体一体が普通のウルフより強いウルフがすごい数いる。それはいつかネリネが言っていたウルフの集団発生の時のようだ。

「これは、やる気出さないと死ぬな…!」

 俺は覚悟を決めて、ウルフに突っ込んで行った。

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