表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/122

20話 地下空洞

 引き続き、遺跡内を探検する俺たち。あの後はモンスターと遭遇することなく、丘の上の建物まで来ることができた。丘の上の建物は他の建物とは異なり、ちょっとした豪邸だった。二階建ての建物だった。俺たちは一階の玄関部分から中に入る。扉はついていなかった。

「この中を探索してみよう。二階は崩れる可能性もあるから、後回しで。スーリア、結界を頼む。」

「はーい、任されたよ。結界展開!」

 俺たちにも見えない結界が展開される。これで背後から襲われる心配はない。

「思ったより中は綺麗なんですね。というよりは何もないですけど。」

「随分長い時が経ったんじゃないかしら。それで中のものは風で外に出たり、風化してしまったり。魔導具は風化したりしないはずだけど。」

「とにかく探してみよう。この建物も結構広いから時間かかるよ。」

 一部屋ずつ探していく。といっても殆どの部屋が空っぽなので、思ったよりも時間がかからない。

「…なにもないな」

「なにもないわね。」

「なにもないですね。」

「なにもないね。」

 全員で思わずつぶやいた。全部屋見てみたが何もなかった。思った以上に何もなかった。たまに箱のような物が置いてあったが、中身は空っぽだった。

「さて、次は二階を探してみるか。結果は同じのような気がするけど…。」

「………ちょっと待って。この部屋ちょっとひっかかる。」

 スーリアが突然言い出した。何か違和感でもあったのだろうか。するとスーリアは壁の方へ歩き出し、壁にピタッと耳を当て目を閉じた。何事かと三人でスーリアを見守る。

「やっぱり。この壁の向こうに空洞があるよ。空気の流れを感じる。隠し通路的な何かだろうね。」

「本当か!スーリア!大発見じゃないか!」

 思わず興奮してスーリアを抱き上げ持ち上げた。いわゆる高い高いのポーズだ。

「こ、こら!私を子供扱いするんじゃない!」

「おっと悪い悪い、つい。問題はどうやってこの中に入るかだな。」

「そんなの簡単よ。まかせて。」

 そう自信満々なネリネ。何をするつもりだろうか。ってなんで双剣を抜いたんでしょうか!?

「はぁっ!」

 ネリネはその双剣の刀身を光らせて目の前の壁を斬りつけた。石の壁はスパッと切れて崩れ落ちた。その先にはスーリアの言った通り大きな空洞があった。どうやら下へ続く階段のようだ。しかし

「ネリネってもうすこし考えてからやる人だと思ってたけどやっぱり脳筋タイプか。」

「遺跡壊しちゃいましたよ、ネリネちゃん…私はちょっとガッカリですよ。」

「ネリネって大胆だね。私でももうちょっと考えてからやるよ。」

「え、なんでみんなちょっと引き気味なの!?これが一番早くて確実な方法だったのよ!なのにどうして!?」

 納得がいかないという顔のネリネだった。


 空洞の中は階段になっていて下に降れるようになっていた。どこか薄ら寒い場所であるがここを降りてみる他ない。階段の下は真っ暗でよくわからない。

「光の眷属よ、我らを照らす光となれ、シャイン!これで先にも進めますね。」

 ミルの杖の先に光の玉が現れて当たりを照らしてくれる。少し眩しいがこれで先も見渡せる。って凄い!かなり下まで照らしてる。

「光の調節は私に任せてください!隅々まで照らしますよ!」

「ホントにミルは色んな魔法が使えるな。よろしく頼むよ!」

 ゆっくりと下に降りていく俺たち。階段はかなりの長さだ。

「隠し階段の先って何があるんだろうな。これは期待せずにはいられないよな!」

「そうですね!この先にはきっとお宝がありますよ!そういうお約束です!」

「トラップがあるかもしれないんだから、気をつけてね。」

「トラップもちゃっちぃものだったら、私がわかるから安心してよ。」

「スーリアちゃんはホント色々できますね。可愛いですし最高です!」

 ミルがスーリアの頭を撫でる。最初は満更でもなさそうなのだが、途中で怒るんだよな。子供扱いは嫌みたいで。

 そうこうして、階段を降り終えた。そこは広い空間だった。学校の体育館よりも広いだろうか。それほどの空間だ。

「部屋全体を照らせ、シャイン!」

 ミルが杖の先の玉を空間の上部へ飛ばした。そのおかげで空間全体が見渡せる。殆ど何もない空間であったが一番奥が台座のようになっている。もし何かあるのであればそこだ。その場所に歩み寄ろうとすると…。

 部屋全体がぐらぐらぐらと揺れ始めた。

「な、なんだ、一体!」

「私の結界に反応が出た!気をつけろ!上だ!」

 俺たちは戦闘態勢に入る。すると、頭上から大きい塊が落ちてきた。その塊は俺たちの目の前に落下した。大きさは3メートルほどの岩だろうか。なにやらぷるぷると震えている。しばらくして震えが収まると、震えていた部分から岩の腕と脚が生えてきた!?

「この部屋のトラップよ!多分ゴーレム系ね。この系統のモンスターは核がどこかにあるからそれを破壊すれば倒せるわ!」

「わかった!スーリア、核の場所ってわからないか?」

「流石に見ただけじゃわからないね。戦っていくうちに魔力の流れとかでわかると思うよ。」

 ゴーレムが動き始めた。動きはあまり速くはない。今はネリネに狙いをつけているようで、そちらに向かっていた。ネリネは双剣を抜き、刀身を光らせた。ゴーレムのパンチがネリネに向かう。それをネリネは軽く避け、ゴーレムの腕に双剣を喰らわせた。キンッと弾かれてしまい、ダメージは通っていなさそうである。

「炎纏し眷属よ、その身を持ちて我が敵を燃やせ、ファイヤーボール!」

「炎の槍よ、我に仇をなす敵を貫け!フレイムランス!」

 俺とミルが魔法で同時に攻撃を仕掛ける。俺の魔法が直線で飛んでいき、ミルの魔法がゴーレムの頭上から降り注ぐ。二つとも見事命中した。したのだが、

「全く効いてませんね。やっぱりゴーレムは硬いから嫌いです…。」

 やはり無傷のゴーレムがそこにいた。ちょっとやそっとの攻撃ではダメージを与えることは出来ないようだ。

「ちょっと強い魔法色々打ち込んでいきます!詠唱の時間稼ぎお願いします!」

 そういうと、魔法陣を展開させ詠唱に入るミル。時間稼ぎなら任せとけ!

「はっ!」

 俺は精霊剣に炎を纏わせる。そのまま、ゴーレムに斬りかかる。ゴーレムはこちらには気づかずそのまま剣の攻撃を受ける。やはり、キンッと弾かれてしまった。その音で俺に気づいたのか、俺にもパンチを放つゴーレム。ゴーレムの攻撃自体は早くないのでかわすのは容易い。しかしこれではジリ貧だ。このままでは、こっちの体力が持たなくなる。

「打ち砕け雷鳴!仇なす者に鉄槌を、サンダーブレイク!」

 ミルの魔法の準備が整い、ゴーレムに魔法を叩きこむ。ゴーレムに対し、雷が降り注ぐ。ゴーレムの右腕に当たり、ゴーレムの右腕が切断された。よしっ!と思ったのも束の間、ゴーレムの右腕は、巻き戻しのようにゴーレムに戻っていき元通り右腕にくっついた。こんなのありかよ!

「今のでわかったよ、湊。あのゴーレムの核はおでこの部分にあるよ。そこに魔力が集中してた。そこをたたけば、ゴーレムは倒せるはずだよ。」

 よし、それがわかればこっちのもんだ。

「ネリネ!ミル!ゴーレムの核はおでこだ。おでこを狙うぞ!はあっ!」

 そういうと、俺はゴーレムへ向かい走り出した。足に魔力を溜めて、助走をつける。そのままジャンプしゴーレムのおでこ目掛けて精霊剣を刺す。キンッと音を立てて弾かれてしまったが、少しヒビが入ったように見える。そのヒビ目掛けて、ネリネが剣を片方突き刺す。こちらもキンッと弾かれてしまったが、ヒビが大きくなった。そこを、

「突き穿て雷剣よ、我が真意を持ちて敵を滅せよ、サンダーソード!」

 トドメにミルの魔法が放たれる。雷でできた剣がミルから放出されゴーレムのおでこへ直撃する。ピキピキと音を立ててゴーレムの頭が割れた。すると体から下は粉々に崩れ去った。ゴーレムを撃破することに成功した。今回は少し危なかった…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ