118話 ネリネの技って地味じゃね?
夏休みも一週間が過ぎ、そろそろ七月が終わり八月がやってこようとしている今日この頃。俺とネリネとミルと里見さんはリビングでアニメを見ていた。ちょっと前にやっていた、ゲームの中に閉じ込められるアニメだ。
「アニメは良いですね。これぞジャパニーズアニメってやつですねー。」
「この作品の主人公の技は私の剣技に活かせるところがあるな。」
「そういえばネリネと一緒で二刀流か。」
二刀流のキャラもそんなに珍しくはないが、このキャラは人気キャラだから何かと有名だ。
「私のように一振りの刀で戦う者にとって、二刀流は戦いづらい相手です。片方の剣を相手してる時にもう片方の剣が襲いかかってきますから。」
「私との戦いがやりづらかったらしいわね?手数が多いのが双剣の強みよ。」
確かに双剣の連続斬りをどうにかするのは至難の業だ。相手が達人であればあるほどだ。
『スターバース○ストリーム!!』
アニメの中の主人公が必殺技を放つ。かっこいいエフェクトと共に敵に斬り込む。
「スターバースト○トリームって派手だよなぁ。ネリネの技の中にこのくらい派手な技ってないの?」
なんとなくで聞いたことなのだが場の空気が凍った。
「ふーん?私の攻撃が地味だって言いたいのね?まぁ確かに攻撃に派手さなのはいらないと思うけれど。けれど、地味かしら?側からみて地味かしら?」
あれ?地雷踏んだ?ネリネが怒ってるように見える。
「いや、地味じゃないよ?地味じゃないけど、派手なのはあるのかなって意味できいたわけで。」
「やっぱり地味って思ってるんじゃない!!そう。ミナトったら私の技をそう思ってたのね。」
「ネリネちゃん落ち着いて!ネリネちゃんの技は地味じゃないですよ!……派手でもないかもですけど。」
「小さい声で言っても聞こえてるわよ、ミル!」
「ネリネさんが私に放った、雨過天晴は派手でしたよ!私ですら見切れなかったですし!」
「そうでしょそうでしょ!派手な技もあるんだから。よーしわかったわ。これからミナトとミルに私の技を見せてあげる。特別よ!」
確かにネリネの剣技には興味がある。何種類かは見たが全部ではない。俺の剣にも活かせるなら活かしたい。
「そうと決まったら庭へ行きましょ。」
そうして庭へ移動した俺たち。外におとや魔力が漏れないようにスーリアに結界をはってもらい、ミルに仮想敵のでかい丸太を庭に魔法で設置してもらい準備完了。
「よーし、じゃあ何個か見せるわね。なるべく派手なので行くわ」
「おー、それは楽しみだ」
「ワクワクですね!」
「張り切りすぎて怪我しないでくださいね。」
そうしてネリネは二つの木刀を構える。流石に剣を抜くわけにはいかない。
「はぁ!咆哮波!吹き飛べ!」
この技は見たことがある。ネリネの咆哮と共に目の前に衝撃波を放つ技だ。目の前の敵が硬かったり混戦になった時に使ってるイメージだ。
「次いくわよ!衝波二連撃!」
ネリネが一度バックステップして木刀を二回振る。そしてその木刀から二つの衝撃波が飛ばされる。今まで一つの衝撃波は見たことあったが、二つ連続は初めて見た。
「次はバンクス流の技を続け様に見せてあげるわ。一の剣、零雨。」
流れる動きで丸太に向かい横薙ぎの一閃を喰らわせる。わざとなのか魔力を見えるように込めているみたいで色が出ている。その色は白銀。実に綺麗だ。
「バンクス流奥義、七の剣、篠突く雨。」
この技は俺は見たことなかった。異世界で旅をしていた時もバンクス流は六の剣までしか見たことがない。流れるように移動し上から下へ剣撃を放つ。まるで大雨が降るかのような力強い技。美しい技だ。
「まだまだ行くわよ!紅龍絶炎翔!」
ネリネが炎の技を使うのは初めてみたかもしれない。炎でできた龍が二頭現れその二頭が捩れながら丸太を襲う。炎の純度が高く高温であることが見て取れる。
「ネリネちゃん凄いですね。地味って言ったの訂正しないとですね!」
「私は戦ったことがあるからわかりますけど、ネリネさんは綺麗で凄いですよ!技も洗練されてて美しいです!」
「なんで里見さんが得意げなの?でも確かに派手な技も多いな。派手派手だぁ!」
とみんながネリネの技を見て評価を改める。確かに地味って言ったの浅はかだったかも。
「じゃあ最後にやってみるわ。さっき見た必殺技!スターバースト○トリーム!」
なに!?一度見た(アニメ)技を再現できるのか!?そこから始まる十六連撃。アニメよりエフェクトが足りないところはあるが、現実でこれはテンション上がる!
「この技見た目の割に結構有効な攻撃技かもしれないわ。十六連撃なんて普通受けないもの。これはさらに磨き上げる必要があるかもしれないわ。」
こうしてネリネは新技を覚えた。




