第六章 12それでもぼくは世界を…
「シホ、あの人誰だっけ?」
ぼくはこっそりシホに聞く。シホは一瞬驚いたかおをしたが、いつもの事かと呆れた顔をしつつぼくに説明する。
「ソラくん…そろそろ人の名前覚えてみようよ。あの子は同じクラスの轟ヒロトくんだよ。」
「轟ヒロト?アニメに出てきそうな苗字と名前だね」
「それ、私達も人の事言えないわよソラ」
…確かに青井や響風も余り効かない名前だったとぼくは思った。
「ん、お前は…青井に響風達じゃないか!学校はこの俺が怖したから今日から学校はないぜ」
ぼく達に気づいた彼はおかしな事を言っている。学校なんてなくても授業は無くならないと思うんだけどなぁ…
「えっと…ヒロト…くんだっけ?なんで学校壊したの?」
「うるせぇ!俺はなぁ!この世界が嫌いなんだよ!!ちょっと他人とズレてるだけで仲間はずれにしたり、普通とかいう基準のない基準のせいで俺はたくさん苦しんだ…これが理由だ!!」
「なるほど…確かにぼくもそんなものはいらないと思うけど、それって勝手に他人に合わせてそうしてるだけだよね。なら、合わせなきゃいいじゃん誰かが作った縛りのせいで困るくらいなら」
「っ!!っせえ!!俺はもうこの腐った世界を壊すと決めたんだ!!」
駄目だ一度壊した事で何かが外れて完全に壊す事しか考えれなくなっている。こういう人に残るものは決まって後悔と自分の愚かさへの絶望だったりすると最近見始めたマンガやアニメで知ったので止めなきゃ
「どうしても世界を壊したいって言うならぼくを倒してからにしなよ。どうせ一緒でしょ?」
「あぁ!!…まぁいいか、ちょうどいいお前で俺の強さを測ってやるよ!!」
正直、世界を壊すのがいい事かどうかは考え方次第だと思う。けど、ぼくはまだこんな世界でも残って欲しい…だからぼくは止める
よろしければコメントと評価お願いします